「大日経疏に『ただ一事の真実にして空しからざるものがある、それはすなわち我である。その我とはすなわち法界である。』というのも縁起の法の展開にほかならない。さらば弘法大師はこれを徹底的に考察し、これを時間的に言っても空間的に言っても、因には因があり、縁には縁があり、因縁所生の法にもまた因縁が連続してきわまるところがないから、『因もこれ法界であり、縁もこれ法界であり、因縁所生の法もまたこれ法界なり(吽字義)』といっておられる。。この縁起の法を究極にまで展開せる『我即ち法界』の思想が即身成仏の基盤になっているのでこの肉身そのままが宇宙にして、その宇宙の本質たる永遠をながれる生命に合一して、永遠を無限に生きるところに、即身の成道があり成仏があるのである。・・因縁によって生じたるものが因縁によって亡びゆくことは縁起の法の一面であるけれどもその縁起はつまり全一としての宇宙の動きであり、永遠を流るる生命の様相に過ぎないのであるから、この滅びゆくものの中に生きゆく生命が宿っている。さればこそわれらはこの滅びゆく肉体を通じていつまでも生きたいとの憧れがあり、その憧れのあるところに全一つぃての宇宙があり、永遠を流るる生命があるのである。(現代語の十巻章(栂尾祥雲))」
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