タイトルの「欺し合い」は何と読むのだろう?
「欺」という漢字の意味は、「あざむく」「だます」だが、「あざむ(く)」とは読んでも「だま(す)」とは読まない。正規の読みに則って読むと「あざむしあい」となってしまう。(番組サイトの「ストーリー欄」は“騙し合い”になっている)
非常に気になるわけではないが、少し気になる……
さて、タイトルの「欺し合い」だが、伝説の詐欺師Ⅹ、伝説の詐欺師Z、そして特命係(プラス“暇か課長”、新捜一トリオ)の3者入り乱れての、大乱闘?だった。
スリル、緊迫感漂う頭脳戦で楽しめた。
ただ、視聴者を欺くことに重点があったので、腑に落ちない点もいくつかあった。
①詐欺師Zに係わった(騙された)2人の証言
「すごく頭が切れて、用意周到な奴」(投資家)
「杖を突いて足を引きずる老人」(目撃者?)
被害に遭った投資家の方は本当の被害者かもしれないが、偽りの容貌を語っていた目撃者は、Zが用意した“さくら”なのだろうか?(視聴から時が経ったので、記憶も曖昧)
②XとZの面識
過去にZに騙されたXは少年がZであることは当然知っていた(その仕返しのため、Xが自宅に帰らないことを利用した架空の誘拐をでっちあげ、今回の詐欺事件を発覚させZを逮捕させようとした)
Zは今回の詐欺グループの影のヘッドだったが、冠城をマークしていたが、Xに関してはノーマークだったので、正体には気づいていなかったと考えられる。
ZがXを騙したというが、どういう類のモノだったのだろう?
③割と“ちゃち”な詐欺グループ
少人数で手数料をかすめ取る。その後、法人にたどり着いて、大きな詐欺を仕掛けるというが、その割には少人数だし、表向きのヘッドも武闘派の暴力団崩れで、本当に大きな詐欺ができるのかと心配?になる
冠城が潜り込んだ段階でも、それほど大きな成果が上がっていないようだが、グループの一人が掠め取ろうとした札束はかなりの大金。
④詐欺師X(マギー)の演技
鈴木(マギー)は、ただの下っ端だと思っていたが、”暇か課長”を刑事と知りつつ詐欺に遭わせ、警視庁を介入させZを逮捕させようとしていた。
つまり、冠城の正体に感づいていた上で仲間に引き入れたのだが、その経緯での鈴木の応対には、冠城を怪しむとか正体を承知していたという素振りはなかった。
《さすが、伝説の詐欺師Ⅹ”と感心したいところだが、演出としてはどうなのか?
どういう疑問なのかと言うと、マギーが《下っ端の鈴木として、冠城の正体を疑わないで仲間に引き入れることになってしまった》という演技をしたのか、それとも《Zとして冠城の正体を承知したうえで、アジトに引き入れた》という演技をしたのか?……これが前者だというと、視聴者にとってはフェアな演出ではないなあと。
それはともかく、今回の場合、マギーの演技が、マギー自身の判断なのか、脚本家or演出家or監督の指示だったのか、知りたいところだ。
もちろん、フェアかアンフェアかは微妙で難しい問題で、たとえ前者だとしても、視聴者は《見事に騙されてしまったぁ》と感服するのが正しい視聴の仕方のような気もする。
制作サイドとしても、ヒントのさじ加減が難しい。あまり、ヒントが少ないと“後出しジャンケン”のだまし討ちになってしまうし、ヒントが多いと視聴者にネタを見破られてしまう。
今話の場合、鈴木:詐欺師Ⅹが詐欺師ⅩとZの因縁を語ったこと、鈴木がスマホで競馬中継を聞いていた(スズキの説明)よ別件に思えた誘拐事件がヒントとなっていた。
【その他の些細な疑問】
・Z(少年)はどのようにして表向きのヘッドを従わせたのか?暴力団の武闘派?なので、簡単に従属しないようなタイプだが。顔は知らないようだし……伝説のZの手腕で、『世にも奇妙な物語』張りの恐怖を植え付けたのだろうか。
・暇か課長、簡単に騙され過ぎ
・“伝説の詐欺師X”の次は“伝説の詐欺師Y”にならないのだろうか? でも、“伝説の詐欺師Y”だと威厳を感じないか。
第1話、第2話、第3話、第4話、第5話、第6話、第7話、第8話、第9話、第10話、第11話(元日SP)
【ストーリー】番組サイトより
亘が給付金詐欺グループのメンバーに!?
特命係が究極の“騙し合い”に挑む!
角田(山西惇)が給付金詐欺に引っ掛かっていることを察した右京(水谷豊)と亘(反町隆史)は、詐欺グループと連絡が取れる状況を利用して、主犯を捕まえようと動き出す。
角田の息子と偽って、鈴木(マギー)と名乗る詐欺グループの一員と接触した亘は、アジトを突き止めるため、「雇ってほしい」と頼み込む。亘に言いくるめられた鈴木の口利きで、アジトへの潜入に成功した亘だったが、目隠しで連れ回されたため、アジトの正確な場所までは特定できない。ただ、そこでは未成年と思われる佐藤(山﨑光)という少年ら、数人が軟禁状態で働かされていることが分かった。
そんな中、亘は鈴木から、グループのボスが“伝説の詐欺師Z”であるという噂話を聞く。Zは相当な切れ者で、“伝説の詐欺師X”を出し抜いたことで名を上げたという。隙を見て外部と連絡を取ることに成功した亘から、それを聞いた右京は、詐欺グループに“ある罠”を仕掛けるべく、角田や捜査一課を巻き込んで行動を開始するが…!?
都市伝説のような大物詐欺師は実在するのか!?
騙し、騙され、事件は極限の頭脳戦に…
二転三転する状況の中、意外過ぎる結末が!
ゲスト:マギー 山﨑光
脚本:徳永富彦
監督:橋本一
「欺」という漢字の意味は、「あざむく」「だます」だが、「あざむ(く)」とは読んでも「だま(す)」とは読まない。正規の読みに則って読むと「あざむしあい」となってしまう。(番組サイトの「ストーリー欄」は“騙し合い”になっている)
非常に気になるわけではないが、少し気になる……
さて、タイトルの「欺し合い」だが、伝説の詐欺師Ⅹ、伝説の詐欺師Z、そして特命係(プラス“暇か課長”、新捜一トリオ)の3者入り乱れての、大乱闘?だった。
スリル、緊迫感漂う頭脳戦で楽しめた。
ただ、視聴者を欺くことに重点があったので、腑に落ちない点もいくつかあった。
①詐欺師Zに係わった(騙された)2人の証言
「すごく頭が切れて、用意周到な奴」(投資家)
「杖を突いて足を引きずる老人」(目撃者?)
被害に遭った投資家の方は本当の被害者かもしれないが、偽りの容貌を語っていた目撃者は、Zが用意した“さくら”なのだろうか?(視聴から時が経ったので、記憶も曖昧)
②XとZの面識
過去にZに騙されたXは少年がZであることは当然知っていた(その仕返しのため、Xが自宅に帰らないことを利用した架空の誘拐をでっちあげ、今回の詐欺事件を発覚させZを逮捕させようとした)
Zは今回の詐欺グループの影のヘッドだったが、冠城をマークしていたが、Xに関してはノーマークだったので、正体には気づいていなかったと考えられる。
ZがXを騙したというが、どういう類のモノだったのだろう?
③割と“ちゃち”な詐欺グループ
少人数で手数料をかすめ取る。その後、法人にたどり着いて、大きな詐欺を仕掛けるというが、その割には少人数だし、表向きのヘッドも武闘派の暴力団崩れで、本当に大きな詐欺ができるのかと心配?になる
冠城が潜り込んだ段階でも、それほど大きな成果が上がっていないようだが、グループの一人が掠め取ろうとした札束はかなりの大金。
④詐欺師X(マギー)の演技
鈴木(マギー)は、ただの下っ端だと思っていたが、”暇か課長”を刑事と知りつつ詐欺に遭わせ、警視庁を介入させZを逮捕させようとしていた。
つまり、冠城の正体に感づいていた上で仲間に引き入れたのだが、その経緯での鈴木の応対には、冠城を怪しむとか正体を承知していたという素振りはなかった。
《さすが、伝説の詐欺師Ⅹ”と感心したいところだが、演出としてはどうなのか?
どういう疑問なのかと言うと、マギーが《下っ端の鈴木として、冠城の正体を疑わないで仲間に引き入れることになってしまった》という演技をしたのか、それとも《Zとして冠城の正体を承知したうえで、アジトに引き入れた》という演技をしたのか?……これが前者だというと、視聴者にとってはフェアな演出ではないなあと。
それはともかく、今回の場合、マギーの演技が、マギー自身の判断なのか、脚本家or演出家or監督の指示だったのか、知りたいところだ。
もちろん、フェアかアンフェアかは微妙で難しい問題で、たとえ前者だとしても、視聴者は《見事に騙されてしまったぁ》と感服するのが正しい視聴の仕方のような気もする。
制作サイドとしても、ヒントのさじ加減が難しい。あまり、ヒントが少ないと“後出しジャンケン”のだまし討ちになってしまうし、ヒントが多いと視聴者にネタを見破られてしまう。
今話の場合、鈴木:詐欺師Ⅹが詐欺師ⅩとZの因縁を語ったこと、鈴木がスマホで競馬中継を聞いていた(スズキの説明)よ別件に思えた誘拐事件がヒントとなっていた。
【その他の些細な疑問】
・Z(少年)はどのようにして表向きのヘッドを従わせたのか?暴力団の武闘派?なので、簡単に従属しないようなタイプだが。顔は知らないようだし……伝説のZの手腕で、『世にも奇妙な物語』張りの恐怖を植え付けたのだろうか。
・暇か課長、簡単に騙され過ぎ
・“伝説の詐欺師X”の次は“伝説の詐欺師Y”にならないのだろうか? でも、“伝説の詐欺師Y”だと威厳を感じないか。
第1話、第2話、第3話、第4話、第5話、第6話、第7話、第8話、第9話、第10話、第11話(元日SP)
【ストーリー】番組サイトより
亘が給付金詐欺グループのメンバーに!?
特命係が究極の“騙し合い”に挑む!
角田(山西惇)が給付金詐欺に引っ掛かっていることを察した右京(水谷豊)と亘(反町隆史)は、詐欺グループと連絡が取れる状況を利用して、主犯を捕まえようと動き出す。
角田の息子と偽って、鈴木(マギー)と名乗る詐欺グループの一員と接触した亘は、アジトを突き止めるため、「雇ってほしい」と頼み込む。亘に言いくるめられた鈴木の口利きで、アジトへの潜入に成功した亘だったが、目隠しで連れ回されたため、アジトの正確な場所までは特定できない。ただ、そこでは未成年と思われる佐藤(山﨑光)という少年ら、数人が軟禁状態で働かされていることが分かった。
そんな中、亘は鈴木から、グループのボスが“伝説の詐欺師Z”であるという噂話を聞く。Zは相当な切れ者で、“伝説の詐欺師X”を出し抜いたことで名を上げたという。隙を見て外部と連絡を取ることに成功した亘から、それを聞いた右京は、詐欺グループに“ある罠”を仕掛けるべく、角田や捜査一課を巻き込んで行動を開始するが…!?
都市伝説のような大物詐欺師は実在するのか!?
騙し、騙され、事件は極限の頭脳戦に…
二転三転する状況の中、意外過ぎる結末が!
ゲスト:マギー 山﨑光
脚本:徳永富彦
監督:橋本一
今回のエピソード、ツッコミどころはあるものの結構楽しめました。私自身、徳永氏の作品が好きであるという多少のひいき目はあるのですが。
青木が駆り出されていた誘拐事件が何か関係があるのだろうと思い、マギーさんがメインゲストであることから鈴木が「詐欺師X」であることは予想できましたが、さらにそこから一捻りがありました。
ちなみに録画をみなおしたところ、二人目の目撃者は「Zは足が悪くて杖を突いている」という噂だけを聞いていて、引きずった足跡(これはZによる偽装でしょう)を見ていただけで、実際に姿を見たわけではありませんでした(「白髪の老人」ということを語ったのは「Z」自身だけ)。
個人的には、あの少年が「実は目が悪い」ことを匂わせる描写がほとんどがなかったのが不満でした。
そういえば、今回は死人が一人も出ませんでしたね。『相棒』では珍しいと思います。
>私自身、徳永氏の作品が好きであるという多少のひいき目はあるのですが。
特捜9 season2 初回拡大SP「特捜班新たなる事件」(https://blog.goo.ne.jp/ei666/e/140baf9b0e5916cdce142a010b9eaefc)
相棒 season16 第19話「少年A」 (https://blog.goo.ne.jp/ei666/e/6f37ccfae435dac8748618ee39a1ecd6)
などで、
①“虚構”をテーマにしたモノが多い
②立体的構造(二重構造)や同時進行など凝った構造を好む?
と記しています。
ストーリーが立体的だったり、並行して展開するなど、複雑なものが多いので、拡大枠(SP回)が向いている気がします。
相棒 season14 第17話「物理学者と猫」(https://blog.goo.ne.jp/ei666/e/876fe253c1801e7980bb29e9f91180c4)が印象に残っています(確か、お好きだったはず)
>ちなみに録画をみなおしたところ、二人目の目撃者は「Zは足が悪くて杖を突いている」という噂だけを聞いていて、引きずった足跡(これはZによる偽装でしょう)を見ていただけで、実際に姿を見たわけではありませんでした(「白髪の老人」ということを語ったのは「Z」自身だけ)。
>あの少年が「実は目が悪い」ことを匂わせる描写がほとんどがなかったのが不満でした。
そうでしたか。私の思い込みが入っていましたね。
かなり詰め込んだ話なので、視聴者も脚本家も大変です(笑)