英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

鎌倉殿の13人 第32話「災いの種」

2022-08-27 17:35:31 | ドラマ・映画
(突然、仕事が劇的に忙しくなってしまいました……儲かっているかは別の話(笑)…)

悲傷の人たち………
その1 源頼家
 危篤状態からの回復の期待を誰も持たず、頼家の死を前提に“比企能員の乱”で比企一族が滅亡……回復した頼家は、北条にとっては厄介者でしかなくなっていた。
 この事態にどう対処するか?…北条一派は協議する。
 大江広元は「京に向かっている“千幡を征夷大将軍任命の願い状”、止めるなら今です」と後戻りできるという選択肢を示すが、
「答えならとうに出ている。頼家様が息を吹き返す前に戻す……これしか道はない」と義時

 ……以前の義時なら、《人として》とか《正道を歩む》とか考えて悩んでいただろうが、《北条の為にはどうすべきか?》のみが判断基準なのだろう


 頼家は、せつや一幡、能員に会いたいと言うが、「皆、流行り病で臥せっている」と聞くが、その答えもあやふやな答え方が不審。
 いつまでも比企滅亡を隠すわけにもいかず、頼家に説明しようとする義時を制して、政子がその役を担う。
 “すべてを話すのか?”という義時に
「馬鹿にしないで。私だって心得ている」と言い切るが…
…「義家が二度と目を覚ますことはないと悟った比企は、館に火を放ち、命を絶ちました。あなた一人を死なせることはできなかったのでしょう」
   あまりに見え透いた嘘………

 せつや一幡の死、比企一族の滅亡……すべては北条の仕業、許さぬ!……と頼家は激怒

 そりゃ、気づくよなぁ。どうせなら、《世継ぎ争いで、比企が一幡をゴリ押しして、北条に攻め込んだ…その結果、比企が滅んだ》とした方が、まだ、頼家の恨みも薄かったのではないだろうか?
 真実を隠し、北条に都合のいい嘘を政子から聞かされたら、憤怒は必然。……「馬鹿にしないで」と政子は言ったが、馬鹿だ

 頼家は和田と仁田忠常を問い詰め、比企能員の死の真相を知り、二人に「時政の首を獲ってこい」と命じる(その結果“悲傷の人”その2を生む)
 和田は頼家より北条を選択し、義村らに相談。

 まあ、和田を含め大方の御家人は、頼家の“馬鹿世継ぎ”ぶりに辟易していたし、比企能員も嫌っており、梶原景時もおらず、比企も滅びたので、北条に逆らう気は起きないだろう。
 一応、北条は板東のことを考えるであろうし、有能な三浦義村や畠山重忠も義時に付いている。

 そういう訳で、哀れ頼家は修善寺送りに……

その2 仁田忠常
 忠義に厚く、頼朝、頼家、北条に仕え、頼家危篤ということで、比企能員誅殺に加わったが、頼家が回復し、後悔の念に囚われていた。
 頼家に能員誅殺を告白し、今度は《時政を討て》と命じられ、頼家と北条の板挟みに悩み、自害。……悲しい


その3 比奈
・義時の妻、北条家の者という気持ちだが、比企滅亡に加担した罪の意識
・北条の仇敵・比企の血をひく者として、北条や鎌倉に居るのは何かと不都合が生じる(事実、比企に死に追いやられた全成の妻・実衣の恨みは消えない)
 ……自分が居ては義時の妨げになると、自ら離縁を申し出る。

 別れの際、義時に抱き寄せられるが……
  「猪に追われた時に抱きしめてくれた同じ温もりなのに、あの時と何も変わらないのに……(全然違う)」シチュエーションが全く違う事、それに、義時の心情(人格)が全然違っている……悲しい

その4 善児
 暗殺者・善児だったが、比企襲撃の際、一幡の命を奪わず、匿っていた。
 さらに一幡生存を知った義時が訪れ殺害を命じても、「できねえ」と拒否。

 義時自らが手を掛けようとするのを見て、一幡殺害を決意(実行シーンはなかったので、一幡を連れて逃亡を期待したが、殺害した模様)
 義時に「千鶴丸と何が違うんだ」よ問われ、「自分を好いてくれた」と絞り出す善児。(暗殺の弟子・トウも一幡殺害をさりげなく防ごうとした)
 愛情の道具として作ったブランコの蔓を、切断し、愛情を絶った……絶妙な演出……悲しい


その5 一幡
 好きな爺・善児に殺されてしまう。訳も分からないまま……短い生涯……悲しい


非道に落ちた義時
上述の通り、北条本位(自分本位)のみでしか判断できない。
「一幡様には居てもらっては困る」
「武士とはそういうモノだ」(一幡殺害を非難する泰時に対して)
「頼家様のお気持ちが変わらぬ限り、同じことが繰り返される。お分かりいただきたい」
(仁田忠常に時政殺害を命じたことによる悲劇を指して言う)
  《武士とはそういうモノか?》《仁田の悲劇は、義時にも大いに責任はあるぞ!自分のことを棚に上げるな》と突っ込みたい

鬼のような女……りく
「ここは死んでいただきましょう」……って、おいおい!
  さすがに時政も「わしの孫じゃ!」と拒否

今泣いた烏がもう笑う……実衣
 比企への恨みが消えない様子の実衣だが……
  鎌倉殿就位の際、乳母として満面の笑み



第1話「大いなる小競り合い」
第2話「佐殿の腹」
第3話「挙兵は慎重に」
第4話「矢のゆくえ」
第5話「兄との約束」
第6話「悪い知らせ」
第7話「敵か、あるいは」
第8話「いざ、鎌倉」
第9話「決戦前夜」
第10話「根拠なき自信」
第11話「許されざる嘘」
第12話「亀の前事件」
第13話「幼なじみの絆」
第14話「都の義仲」
第15話「足固めの儀式」
第16話「伝説の幕開け」
第17話「助命と宿命」
第18話「壇ノ浦で舞った男」
第19話「果たせぬ凱旋」
第20話「帰ってきた義経」
第21話「仏の眼差し」
第22話「義時の生きる道」
第23話「狩りと獲物」
第24話「変わらぬ人」
第25話「天が望んだ男」
第26話「悲しむ前に」
第27話「鎌倉殿と十三人」
第28話「名刀の主」
第29話「ままならぬ玉」
第30話「全成の確率」
第31話「諦めの悪い男」

【ストーリー】番組サイトより
奇跡的に息を吹き返した源頼家(金子大地)。しかし後鳥羽上皇(尾上松也)のもとには頼家危篤の報が届き、後鳥羽は考えを巡らせる。鎌倉では、政子(小池栄子)のもとに義時(小栗旬)、泰時(坂口健太郎)らが集まり、新たな体制について話し合っていた。そんな中、一人で思いにふける比奈(堀田真由)。一方、先を見据えるりく(宮沢りえ)は時政(坂東彌十郎)に京との関係をより深めるように説き、愛息・政範(中川翼)も胸を高鳴らせる。そして、三浦義村(山本耕史)は……

脚本:三谷幸喜
コメント (5)
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