英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

本末転倒の経済対策

2014-12-28 12:33:38 | 時事
 政府の経済対策が決定した(閣議決定)……総額3兆5000億円
ねらいは
・消費の喚起…1兆5000億円
・地方活性化…6000億円
・災害復旧・震災復興…1兆7000億円

政府は臨時閣議(27日)で「自治体が地域の事情に応じて柔軟に使える交付金を創設すること」などを盛り込んだ総額3兆5000億円の経済対策を決定した。

 消費税率の引き上げや円安による輸入物価の上昇が、家計や中小企業などに影響を及ぼしているとして、
 脆弱な部分に的を絞りスピード感を持って対応することで、経済の好循環を確かなものとするとともに、
 地方にアベノミクスの成果を広く行き渡らせることを目指す
、、、らしい


特に
消費の喚起と地方活性化の施策の柱として、「自治体が使える交付金」(総額4200億円)を設けることにした
・プレミアム商品券、低所得者への灯油購入などへの女性、子どもの多い世帯への支援などの消費喚起や生活支援のために2500億円
・Uターンなどを推進する、地方での起業支援など、地方創生の推進に役立つ事業のために1700億円

 さらに具体的には
【消費喚起】
低迷している住宅市場や円安によるエネルギー価格の高止まりへのへの対策
  ・「住宅エコポイント」制度の復活、住宅ローン金利を一段と引き下げる
  ・輸送業者への割引の延長、政府系金融機関から新たに融資を受ける際の金利の引き下げ
【地方の活性化】
  ・地域の特産品の開発や販路の開拓に取り組む中小企業に費用の一部を補助
【災害復旧、震災復興】
  ・被害を受けた施設の復旧や火山の観測施設の整備
  ・除染で出た土などを保管する中間貯蔵施設の建設に伴う交付金


 内閣府の試算では実質GDP0.7%程度押し上げる効果が見込まれるそうだが、これは“机上の計算”。

 アベノミクスは経済全体のつじつま合わせ(大企業が潤うだけの政策)でしかなく、“経済の循環”など初めからない。
 「消費税率の引き上げや円安による輸入物価の上昇が、家計や中小企業などに影響を及ぼしている」と政府自身も認めている。
 その原因を作ったのは政府なのだから、速やかに消費税率を元に戻し(廃止でもよい)、円安是正の金融政策をした方が、はるかに効率が良い。

 確かに、上記の経済対策は部分的には必要であるが、間接的なものが多く、無駄も多く出てきそう。制度を悪用される可能性もある。
 低所得者、子どもの多い世帯への支援は必要だが、大企業を優遇(円安誘導、法人税軽減)して、多くの一般家庭から消費税で搾り取るのは不合理である。住宅建築補助や地方起業の支援も2次的な景気への還元はあるが、ちょくせう恩恵を受ける者は限られている。

 そもそも、消費税率のアップの目的は社会保障の維持・確立だったはず。そのために多少の出血は仕方がないと国民は受け入れたはずである。
 消費税アップは大企業を優遇する施策の為の財源確保で、それをごまかすための経済対策としか思えない。
コメント (2)
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