ようやく『将棋世界5月号』(2025年4月1日発行)を読み終える 「その1」(2025年7月6日記事)の続きです。
⑤“次の一手”のような局面 森下卓九段ー石川優太五段(順位戦C級1組最終局)
第1図 △6一銀まで ▲森下九段ー△石川五段

図では先手玉に△7四桂▲7五玉△6五馬までの詰めろが掛かっている。
後手玉には詰みはないので、通常は先手玉への詰めろを解除する手をが必要。普通に▲7五歩と受けても充分だが、“詰めろ逃れの詰めろ”があればもっと良い。
森下九段は、図から▲4二飛。桂を合駒に使うと先手玉への詰めろが消えるので△9三玉。
第2図 △9三玉まで ▲森下九段ー△石川五段

ここで次の一手が格好いい!
第3図 ▲9六歩まで ▲森下九段ー△石川五段

△7四桂▲9五玉の時、9六の歩の存在で先手玉は9六に行くことができないので、△9四歩は“打ち歩詰めの禁”となる。
変化図 ▲9五玉まで

▲9六歩でなくとも▲9六銀とか前に進める駒を打ってもよい。
森下九段はこの勝利で、公式戦通算1000勝を達成した。
⑥「プロ棋界の最新定跡」講座で、例の局面の解説が
先手理想図……先手玉に6八→6九→7九と途中下車させる工夫をして、先手にとっての理想形で▲4五桂と仕掛けた局面

5月号の講座では、「この仕掛けは先手よしが定説」と解説している。
ところが、先日の王座戦挑戦者決定戦、▲羽生九段ー△伊藤叡王戦では、伊藤叡王がこの仕掛けを受けて立ち、勝利している。
実は、2025年2月の「伊藤園お~いお茶杯王位戦」挑戦者決定リーグ紅組、☗丸山忠久九段-☖佐々木勇気八段戦でこの形の仕掛けが指されている。
羽生ー伊藤戦は82手まで丸山-佐々木戦を踏襲し、83手目に羽生九段が変化している(改良手順)。
……最近の研究は深すぎる。
人間の脳で研究だったら絶賛なのだが、AI作成の地図を見て(AIに教えてもらって)歩くような将棋は……面白くない。
⑤“次の一手”のような局面 森下卓九段ー石川優太五段(順位戦C級1組最終局)
第1図 △6一銀まで ▲森下九段ー△石川五段

図では先手玉に△7四桂▲7五玉△6五馬までの詰めろが掛かっている。
後手玉には詰みはないので、通常は先手玉への詰めろを解除する手をが必要。普通に▲7五歩と受けても充分だが、“詰めろ逃れの詰めろ”があればもっと良い。
森下九段は、図から▲4二飛。桂を合駒に使うと先手玉への詰めろが消えるので△9三玉。
第2図 △9三玉まで ▲森下九段ー△石川五段

ここで次の一手が格好いい!
第3図 ▲9六歩まで ▲森下九段ー△石川五段

△7四桂▲9五玉の時、9六の歩の存在で先手玉は9六に行くことができないので、△9四歩は“打ち歩詰めの禁”となる。
変化図 ▲9五玉まで

▲9六歩でなくとも▲9六銀とか前に進める駒を打ってもよい。
森下九段はこの勝利で、公式戦通算1000勝を達成した。
⑥「プロ棋界の最新定跡」講座で、例の局面の解説が
先手理想図……先手玉に6八→6九→7九と途中下車させる工夫をして、先手にとっての理想形で▲4五桂と仕掛けた局面

5月号の講座では、「この仕掛けは先手よしが定説」と解説している。
ところが、先日の王座戦挑戦者決定戦、▲羽生九段ー△伊藤叡王戦では、伊藤叡王がこの仕掛けを受けて立ち、勝利している。
実は、2025年2月の「伊藤園お~いお茶杯王位戦」挑戦者決定リーグ紅組、☗丸山忠久九段-☖佐々木勇気八段戦でこの形の仕掛けが指されている。
羽生ー伊藤戦は82手まで丸山-佐々木戦を踏襲し、83手目に羽生九段が変化している(改良手順)。
……最近の研究は深すぎる。
人間の脳で研究だったら絶賛なのだが、AI作成の地図を見て(AIに教えてもらって)歩くような将棋は……面白くない。
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