英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

相棒 season13 第8話「幸運の行方」

2014-12-11 21:25:01 | ドラマ・映画
 脚本は太田愛氏。
 好きな脚本家だが、今回は少々がっかり。
 確かに、捻りが利いたストーリーに人の情けを織り込む、氏らしいストーリーだったが……


 とにかく、被害者の学生が容認できない。
 将来の夢も目標も持たず、学業に勤しまず、働かず、パチンコに興じ、質屋の久米に泣きつくだけ。
 あたり車券を質入れし、それが万馬券(万車券?)と知るや、さんざん世話になった久米からコソ泥行為。殺害されたのは気の毒だが、自業自得と言える。
 事情を話して車券を返してもらうという分別もないのだろうか?大学生なのに…(大学生だから、分別がないのか)
 万馬券であることを知られて、今まで借りていた分を請求されるとでも考えたのだろうか?
 それなら、お金を返却して車券を返してもらえばいいと、頭が回らないのかな。馬鹿なのか?

 犯人の男も不可解。久米が勘付いたかどうかなど関わらず、さっさと換金して逃亡すればいいのに。

・気のいい質店店主・久米と呉服問屋の昼行燈旦那・小池の凸凹コンビのやり取り
・小池の浮気の真相(昏睡強盗)と、小池の妻の愛。
・白々しく質問をする右京と、あたふたする久米。
など、面白かった。
 特に、警察に事情を話そうとした場合、ネックになる画像のチップ。久米が必死にその存在を隠したのは、小池を脅してしまったという後ろめたさからではなく、小池の妻が小池の浮気を知り、悲しむのを避けたかったからだったというのは、太田氏らしい脚本である。

 できれば、殺人事件にせず、奇妙な事件の範疇で展開させてほしかった。

あと、平(被害者)と女将の会話
幸運を取り戻す」
というのは、本当は
幸福を取り戻す」
でなければならない、人生的には。
 「幸福」「幸運」を履き違え、「不幸」な結末になってしまった。
 

【ストーリー】番組サイトより
 特命係の右京(水谷豊)と享(成宮寛貴)はとある街の商店街でパトロールをしていた。その商店街にある質店の気のいい店主・久米(矢崎滋)は、ある夜、腐れ縁の幼馴染みの小池(斉木しげる)が、見知らぬ若い女性とラブホテルに入っていく姿を目撃し、一部始終をスマホで録画する。久米は、小池の妻と昔から顔見知りなこともあって、その動画を手に小池を問い詰めるが、売り言葉に買い言葉で、本意とは裏腹に“口止め料”を受け取ってしまう。
 そんな中、度々質入れに来ている常連客の若者・平(足立理)に、金庫から金品を奪われてしまう。その中には、小池の不倫現場を記録した動画の記録媒体も入っていた。警察沙汰に出来ない久米は、自分でそれを取り戻そうと、平のアパートに向かうが、そこには彼の他殺死体が横たわっていた。思わずその場を逃げ出してしまった久米は、一蓮托生とばかりに小池に偽のアリバイ証言を頼む。パトロール中に出会った久米の、慌てふためく様子が気になった右京は、周囲を探り始めるが…!?

どこか憎めない幼馴染みの中年男2人。
そんな彼らに事件との繋がりを感じ、徹底マークする右京。
その不思議なやりとりが、やがて殺人事件の思わぬ動機をあぶり出していく!
青天の霹靂で重大事件に巻き込まれた2人のオヤジの運命やいかに!?

ゲスト:矢崎滋 斉木しげる

脚本:太田愛
監督:近藤俊明
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

阿久津八段、絶体絶命(A級順位戦)

2014-12-11 16:31:43 | 将棋
A級順位戦6回戦で、阿久津八段は渡辺二冠に敗れ0勝6敗となり、いよいよ苦しくなった。

現在の成績は
【4勝1敗】行方八段(2位)、深浦九段(5位)、広瀬八段(9位)
【3勝2敗】佐藤康九段(4位)、久保九段(7位)
【3勝3敗】渡辺二冠(3位)
【2勝3敗】森内九段(1位)、郷田九段(8位)
【1勝4敗】三浦九段(6位)
【0勝6敗】阿久津八段(10位)

 阿久津八段はランキングが最下位なので、同星だと頭跳ねを食らう。
 よって、阿久津八段が残り3局に全勝しても、2勝に留まる者が2人いないと降級してしまう。
 現在、2勝以下の棋士は、阿久津八段以外では、2勝3敗の森内九段と郷田九段、1勝4敗の三浦九段。
 これがどのくらい厳しい状況かというと、森内、郷田、三浦の3名が残り4局、3者がらみの対局を除いてすべて負けるくらいでないと、阿久津残留の目はない状況である。最短では、6回戦で森内九段と郷田九段がそろって勝つと、阿久津八段の降級が決定してしまうのである。

 もう少し、詳細に分析してみると、
残りの対局相手は
森内九段……三浦、佐藤、郷田、行方
郷田九段……広瀬、深浦、森内、阿久津
三浦九段……森内、阿久津、渡辺、広瀬
阿久津八段…渡辺(敗局)、三浦、久保、郷田
となっている。
 ここで、阿久津八段が残り3局にすべて勝つと仮定すると、自動的に阿久津×郷田、阿久津×三浦戦では郷田、三浦の敗局と固定できる。
 あと、注目しなければならないのは、森内×三浦、森内×郷田戦。特に、森内×郷田戦があることによって、現在2勝の両者のうちどちらかが3勝目を上げることが確定している。よって、阿久津八段が降級を免れる時の降級者の組み合わせは、[森内、郷田]はあり得ない。

 という訳で、阿久津八段が助かる降級者の組み合わせは[森内、三浦]、[郷田、三浦]の2通りのみ。
 それぞれについての場合の数を調べてみよう。

★降級者組み合わせ、[森内、三浦]の場合
 森内が4戦全敗がまず必須。
 三浦は全敗と1勝3敗のどちらでもよいが、森内×三浦戦があり、森内全敗の条件より、○三浦×森内●でなければならない。三浦の成績は○●●●に固定される。
 また、三浦の2局目は対阿久津戦で、阿久津3戦全勝が大前提なので、場合の数の対局からも除外しなければならない。
 よって、確率対象局は森内×三浦、森内×佐藤、森内×郷田、森内×行方、三浦×渡辺、三浦×広瀬の6局で、総場合の数は「2の6乗」=64通り。
 降級者組み合わせ、[森内、三浦]は、先述の通り1通りのみ。よって、この可能性は1/64=0.01625で、約1.6%。

★降級者組み合わせ、[郷田、三浦]の場合
 まず、阿久津3戦全勝の大前提により、三浦の2局目と郷田の4局目の対阿久津戦の扱いも前例と同様。
 [森内、三浦]の場合と同様に、郷田は4戦全敗がまず必須。
 しかし、三浦に関しては、今度は郷田×三浦戦が既に終了しているので、条件が緩やかになる。
 阿久津が降級を免れる場合の三浦の対阿久津戦を除く勝敗パターンは、3戦全敗(1通り)と1勝2敗(3通り)で4パターン。
 確率対象局は郷田×広瀬、郷田×深浦、郷田×森内、三浦×森内、三浦×渡辺、三浦×広瀬の6局で場合の数は64通り。
 よって、この降級者組み合わせの確率は4/64=0.0625で、6.25%

 ゆえに、阿久津八段が、残り3局を全勝しても、1.6+6.25=7.85%…8%弱しか助からない。
 繰り返しますが、これは阿久津八段が残り全勝した時の、残留の確率です。

 (算出方法に誤りがある可能性も大いにあります)


 ここまで終盤に競り負ける印象がある。“力負け”なのかもしれない。
 しかし、1局でも勝っていれば、違った流れになっていたとも考えられる。
 残留云々はともかく、まず1勝。そして、残り3局を全部勝って欲しい。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする