世界一周タビスト、かじえいせいの『旅が人生の大切なことを教えてくれた』 

世界一周、2度の離婚、事業の失敗、大地震を乗り越え、コロナ禍でもしぶとく生き抜く『老春時代』の処世術

愛より金

2019年06月19日 | 100の力
短編小説『恋人は占い師』のあらすじ。


これは、

愛よりお金に走った

ある女占い師の物語である。


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不動産業を営む台湾人の男は羽振りがよかった。


そんな折、彼女と出会った。

二人は恋に落ちる。


だが、

そう長くは続かなかった。


事業に失敗した彼は彼女の前から忽然と姿を消した。


だが彼女は彼を追おうとしなかった。

何故なら、もう彼にはお金がなかったから。

彼女にとっては、

金の切れ目が縁の切れ目だった。



いつしか時は流れた。


子育てにに疲れた彼女は

プライドの高さと派手な生活(金遣い)も手伝って、

その実、お金に窮していた。


彼女のクレジットカードはいつも限度額すれすれだった。

(180万円の借金を抱えていた)


占い師を生業とするも、

鳴かず飛ばずで、それだけではとても生活を支えることができなかった。


3人の息子たちも女手一つで育て上げ、

成人したものの、

家に引きこもり、

ニート化してほとんど働いていない。

大人になっても母親のすねをかじるパラサイトだった。


母子は共依存の関係にあった。


いたしかたなく保険業に携わって

何とか凌いでいた。

だが、それも限界(無理)があった。



男に逃げられ、生活に窮した彼女は、

安定した収入(生活)を求めて、

裕福な公務員の家に嫁ごうとしていた。



だが、

公務員の妻として務まるかどうか一抹の不安を抱いていた。



そんな時、

海外に頻繁に出かけ、、

リゾートホテルやカフェを持つ

一見裕福そうな男と巡り合う。


お金の匂いをかぎつけた占い師は、

あっさり公務員の男を捨て、

ホテルを持つ男に乗り換えることにした。


そこでカフェ(占いカフェ)を一緒に経営しようと持ち掛けて。


彼女は献身的だった。

特に、夜の営みは男を溺れさせるのに十分だった。




しかし、

そのカフェも鳴かず飛ばずで、

彼女が期待したほどの日銭もあまりはいってこない。


ホテルマンは

彼女のためにずいぶんとお金の工面をし融通もしてやった。


それでも、

借金取りに追われ、

彼女は切羽詰まっていた。


すぐにでもまとまったお金が欲しいと言っては

ホテルマンを困らせた。


彼女は焦っていた。



そんな折、

2年前に別れた不動産屋の男が、

一儲けしてお金を持ってひょっこり帰ってきた。


再び彼女はホテルマンを捨て、

その不動産男の元に即座に走った。


彼女に迷いはなかった。

なぜなら、女を武器に、

あらゆる面で男を利用するのには長けていることを知っているから。


特に彼女は、

まさに美魔女、美熟女という言葉にふさわしい風貌をしている。


世に、美魔女、美熟女を武器に生息している女は多い。

そして、寝首をかかれ、騙される男も後を絶たない。


それが占い師とあれば、気を許しやすい。

特に男は。

彼女はそれを十分意識している。


彼女との愛と夢に生きようとする

男の純真さを踏みにじり、

愛の詰まった未来の夢より、

目の前の現金を選ぶ女のしたたかさ。


真の愛を捨て、

お金に走る女占い師。


さて、その顛末は・・・・・・・。



これは、

ある強かな女占い師の男遍歴の物語である。