カッパのロードスター

幌を開ければFeelin`good。カッパーレッドの
路渡☆くんとの楽しいドライブ日誌。

第七番札所 岡寺

2012-01-14 23:05:12 | 西国三十三所巡礼
『東光山 龍蓋寺(とうこうざん りゅうがいじ)』と呼ぶのが正式なのかな。
奈良県明日香村の東、岡山の中腹にあり日本最初のやくよけ霊場として知られています。

歴史はかなり古そうです。寺伝によるとおよそ1300年前、
天智天皇の勅願によって義淵僧正が建立されたとなっています。

※天智天皇=飛鳥時代(在位668~671)の天皇。中大兄皇子のことですね。
蘇我入鹿を殺して大化の改新(645:虫五匹)を行った天皇です。
ちなみに天智天皇のお墓(御陵)は我が町にあります。いつもの散歩道。

※義淵僧正(ぎえんそうじょう)=伝説にみちた名僧といわれ、生年不詳、728年没。
この地に子供に恵まれない夫婦がおり、彼等は日々観音様に子が授かるよう祈りを捧げていたところ、白い布に包まれた赤子が置かれていた。その後、観音様の申し子として天智天皇に引き取られ、岡宮で育てられました。
後にこの岡宮を与えられ、龍蓋寺を建立したというもの。国法相宗の祖であり、その門下には東大寺の基を開いた良弁、菩薩と仰がれた行基、その他にもおよそ奈良時代の高僧といわれる人は皆、義淵僧正の教えを受けたといわれています。







「仁王門」国指定重要文化財。
どうやら仁王様はお出かけでした・・・


屋根の庇に注目すると、四隅に阿獅子・吽獅子・龍・虎があり大変珍しい。



「楼門」奈良県指定文化財。この奥に国指定重要文化財の書院があります。

埋蔵文化財の宝庫といわれる明日香村において建造物で唯一、重要文化財に指定されているのは、岡寺のこの仁王門と書院だけなんだそうです。





開山堂とその奥が本堂、右の写真が「鐘楼堂」


「開山堂」本堂の隣りに軒を接して建つ妻入り三間堂。阿弥陀三尊を安置。

多武峰妙楽寺(現、談山神社)より移築されたお堂で元は護摩堂であったと伝わる。





「本堂」奈良県指定文化財

現在の本堂は棟札などから文化2年(1805)の上棟で、すべての完成迄に
30年以上かかった事が判明。4.6mを超えるご本尊さまが安置されている。





こちらのお寺の賓頭盧尊者(びんずるそんじゃ)さま。



「御本尊」奈良時代末の作、巨大な如意輪観音座像です。

如意輪観音の最古の遺例としても重要視されており、塑像(土でできた仏像)としては日本最大の仏様で、日本三大仏にもあげられており、重要文化財に指定されています。
弘法大師が日本・中国・インド三国の土を以って造られたとされています。
※日本三大仏=銅像の東大寺 毘盧遮那仏(奈良の大仏)、木像の長谷寺 十一面観世音菩薩、そして塑像の岡寺御本尊。





今年は辰年、それにちなんだ訳じゃないですが、この岡寺
「龍の眠る寺 龍蓋寺」と言われる伝説が残されています。
この地を荒らし農民を苦しめていた龍を義淵僧正がその法力をもって
封じ込めたと言うもので・・・


本堂の前方に「龍蓋池」があり、その中には縄で結界をはられた石が置かれています。

この石が、まさに龍を閉じこめている「蓋」な訳で・・・
大人の力なら一人でも倒せそうな石なんやけど。(^_^ゞ
ゆめゆめ蓋を取ってはいけません、龍が飛び出すかも・・・

この先にも登り坂の小径がつながっているので、奥へと進んでみます。



何やら井戸がありました。綺麗な水が汲めますが・・・



その先には





稲荷社と奥之院石窟が・・・


奥之院石窟の内部です。




何やろ、ちょっと肝試し的な光景が続きます。


とはいえこのお寺、花の寺としても有名なようで
特に石楠花(シャクナゲ)は3,000株だとか。
以前、三室戸寺のシャクナゲ園に行きましたが、ここの方がはるかに多いです。
ゴールデンウィークあたりが見頃でしょうか。


赤いのはネリネの花でしょうか、芙蓉の花はもう終わっていました。

ちょうど行った時季が花は終わり、紅葉はまだって時だったので・・・





「三重宝塔」

シャクナゲの回廊ともいえる斜面を登りきったあたりに、この塔が建っています。



明日香の村が見えているのかな、なかなか良い眺めでした。

この斜面からは伽藍の全体が俯瞰で見られます。





「大師堂」

こんなところに石庭が・・・






2011.11/3、岡寺(龍蓋寺)にて。



○宗派:真言宗豊山派 ○開基:義淵僧正
○御本尊:如意輪観世音菩薩 ○創建:天智天皇2(663)年

御詠歌「けさ見れば つゆ岡寺の 庭の苔 さながら瑠璃の 光なりけり」