今回の広島行きは家内の用事でまずは呉に行きました。家内が用事を済ましている間、私は一人で呉を散策することにしました。
まずは「てつのくじら館」を見学した後、日本遺産がある入舟山公園に向かいます。この公園は入舟山記念館、呉市美術館、市民広場、運動グランドなど多目的な市民公園になっています。
『入舟山記念館』の門には「旧呉鎮守府司令長官官舎」とあります。
平成28年、この呉市を含む旧軍港4市(横須賀市・佐世保市・舞鶴市)が、「鎮守府 横須賀・呉・佐世保・舞鶴~日本近代化の躍動を体感できるまち~」として日本遺産に認定されました。
門の前には・・・
[塔時計]旧呉海軍工廠(こうしょう)造機部屋上に設置されていたもので、国産の電動親子式衝動時計として最も古い部類のもので1921(大正10)年製で、1981(昭和56)年に復元し今でも動いています。
[番兵塔]昼夜を問わず立哨が行なわれていたため、足元の部分が擦り減って跡が残っています。
[券売所]ボランティアガイド詰所にもなっていました。
この建物のレンガは、初代の呉鎮守府庁舎に使われていたものだそうです。
門を入ると・・・
[1号館・旧火薬庫]切石造りのこの建物は、広島湾要塞の一つである高烏山砲台の火薬庫を移設したもの。
[郷土館]2階は展示室で入舟山記念館の歴史を展示している。
[砲身]12センチ高角砲砲身、昭和18年に製造されたもので昭和56年に旧海軍工廠砲火工場跡の地中から発見されたもの。
もう一つ、パロット砲砲身と考えられているものも展示されていた。
[この世界の片隅に]一昨年公開されたアニメ映画、数々の賞を受賞して今もロングラン上映している話題のアニメ。その主人公「すず」を声優として演じた女優「のん」さんのサイン入りポスターが郷土館にありました。ここもロケ地・聖地巡礼ってやつの1つなのかな?(^_^ゞ
昨年になりますが10月7日、8日は入船山記念館50周年イベント「呉の歴史の森フェスタ」が開催されており、地元の高校生(呉高等専門学校)が出している屋台が並んで賑やかでした。
このイベントを狙った訳じゃなく偶然遭遇したのですが、お蔭で観覧料は無料だし、高校生たちのおもてなしコーヒーも飲み放題♪いろいろな企画も楽しみました。クイズラリーなんてのもあって、全問正解ならプレゼントがもらえる。私は1問だけ間違えていたのですが、採点係の高校生に答えを教えてもらって、すぐさま書き直し「これで全問正解ね」って、景品の絵はがきをちゃっかりもらいましたよ。(^_^ゞ
昭和43年に廃止された呉市電の舗道を移設した石畳の路の先に見えてきたのが「旧呉鎮守府司令長官官舎」(重文)です。
[洋館部分]英国風半木骨造(ハーフティンバー様式)で、屋根は天然粘板岩(スレート)の魚鱗葺。
この官舎は1905(明治38)年に建築され、第7代〜32代までの約40年間、呉鎮守府司令長官の公邸として使用されました。設計は英国で建築を学んだ櫻井小太郎。
戦後1956(昭和31)年までイギリス連邦占領軍(BCOF)の司令官官舎として利用された際、壁紙の上からペンキを塗って白壁にするなど改装されていましたが、1991(平成3)年から4年かけて大規模補修し、建築当初の姿に戻したものです。
玄関ドアの上側と左右には英国製のステンドグラスがはめ込まれ、ドアのガラスには桜と錨の図柄がエッチングされているのが印象的です。(トップ画は内側から撮ったもの)
この洋館部分は執務室や応接間として迎賓館的な役割も果たしていたようで、テーブルには当時の食事も再現されていました。
壁や天井には全国でも珍しい金唐紙(きんからかみ)が貼られています。
この金唐紙、国内では数例しか確認されてなく、BCOF接収時代に上からペンキを塗られていたのを修復工事の過程で発見され、復元のため新たに製作されたものです。
家具や調度品も英国でしつらえたものが多く残っているようです。
建物は洋館部分と和館部分が接合された造りになっていて、洋館の裏側に司令長官の家族を含めた日常生活の場としての和館があり、洋館と行き来ができるよう繋がっています。
和館部分の方は質素ながら部屋数も多く、畳敷きで落ち着いた造りでした。
記念館の奥には歴史民俗資料館があり、訪ねてみましたが写真は撮っていません。
公園内には入舟山記念館に隣接して呉市立美術館があり、前の道は日本の道100選に選ばれている「美術館通り」と呼ばれています。
車道は一方通行、歩道は赤レンガ風のタイル敷。けやきと松の並木が続く。
200mほどだろうか、彫刻が点在していて飽きずにゆるりと散歩ができそうです♪
[トリオソナタ・ハーブ 工藤健作]3部作でバイオリン、フルートがある。
[美術館玄関]
[愛に生きる 上田直次作]
[走る童子 薮内佐斗司作] [しゃがむ女 柳原義達作]
[切り株に座って 黒川晃彦作]
[うでをくむ男 関孝行作]
野外彫刻は両側に全部で16、7点あるようです。
歩道のベンチには、呉の民話「乙女椿」をモチーフにしたと思われるレリーフが。
マンホール蓋も呉らしく戦艦大和がモチーフに。この大和のマンホール蓋、呉市各所で色んなデザインが見られるようです。
さて、呉駅前で家内と合流して、原爆ドームにほど近い広島の宿に向かいます。
オープンエアのドライブ途中、陽が落ちそうになったので夕陽を見に海岸へ寄り道。ちょっと間に合わなかった。(^_^ゞ
2017.10/8、広島にて。
まずは「てつのくじら館」を見学した後、日本遺産がある入舟山公園に向かいます。この公園は入舟山記念館、呉市美術館、市民広場、運動グランドなど多目的な市民公園になっています。
『入舟山記念館』の門には「旧呉鎮守府司令長官官舎」とあります。
平成28年、この呉市を含む旧軍港4市(横須賀市・佐世保市・舞鶴市)が、「鎮守府 横須賀・呉・佐世保・舞鶴~日本近代化の躍動を体感できるまち~」として日本遺産に認定されました。
門の前には・・・
[塔時計]旧呉海軍工廠(こうしょう)造機部屋上に設置されていたもので、国産の電動親子式衝動時計として最も古い部類のもので1921(大正10)年製で、1981(昭和56)年に復元し今でも動いています。
[番兵塔]昼夜を問わず立哨が行なわれていたため、足元の部分が擦り減って跡が残っています。
[券売所]ボランティアガイド詰所にもなっていました。
この建物のレンガは、初代の呉鎮守府庁舎に使われていたものだそうです。
門を入ると・・・
[1号館・旧火薬庫]切石造りのこの建物は、広島湾要塞の一つである高烏山砲台の火薬庫を移設したもの。
[郷土館]2階は展示室で入舟山記念館の歴史を展示している。
[砲身]12センチ高角砲砲身、昭和18年に製造されたもので昭和56年に旧海軍工廠砲火工場跡の地中から発見されたもの。
もう一つ、パロット砲砲身と考えられているものも展示されていた。
[この世界の片隅に]一昨年公開されたアニメ映画、数々の賞を受賞して今もロングラン上映している話題のアニメ。その主人公「すず」を声優として演じた女優「のん」さんのサイン入りポスターが郷土館にありました。ここもロケ地・聖地巡礼ってやつの1つなのかな?(^_^ゞ
昨年になりますが10月7日、8日は入船山記念館50周年イベント「呉の歴史の森フェスタ」が開催されており、地元の高校生(呉高等専門学校)が出している屋台が並んで賑やかでした。
このイベントを狙った訳じゃなく偶然遭遇したのですが、お蔭で観覧料は無料だし、高校生たちのおもてなしコーヒーも飲み放題♪いろいろな企画も楽しみました。クイズラリーなんてのもあって、全問正解ならプレゼントがもらえる。私は1問だけ間違えていたのですが、採点係の高校生に答えを教えてもらって、すぐさま書き直し「これで全問正解ね」って、景品の絵はがきをちゃっかりもらいましたよ。(^_^ゞ
昭和43年に廃止された呉市電の舗道を移設した石畳の路の先に見えてきたのが「旧呉鎮守府司令長官官舎」(重文)です。
[洋館部分]英国風半木骨造(ハーフティンバー様式)で、屋根は天然粘板岩(スレート)の魚鱗葺。
この官舎は1905(明治38)年に建築され、第7代〜32代までの約40年間、呉鎮守府司令長官の公邸として使用されました。設計は英国で建築を学んだ櫻井小太郎。
戦後1956(昭和31)年までイギリス連邦占領軍(BCOF)の司令官官舎として利用された際、壁紙の上からペンキを塗って白壁にするなど改装されていましたが、1991(平成3)年から4年かけて大規模補修し、建築当初の姿に戻したものです。
玄関ドアの上側と左右には英国製のステンドグラスがはめ込まれ、ドアのガラスには桜と錨の図柄がエッチングされているのが印象的です。(トップ画は内側から撮ったもの)
この洋館部分は執務室や応接間として迎賓館的な役割も果たしていたようで、テーブルには当時の食事も再現されていました。
壁や天井には全国でも珍しい金唐紙(きんからかみ)が貼られています。
この金唐紙、国内では数例しか確認されてなく、BCOF接収時代に上からペンキを塗られていたのを修復工事の過程で発見され、復元のため新たに製作されたものです。
家具や調度品も英国でしつらえたものが多く残っているようです。
建物は洋館部分と和館部分が接合された造りになっていて、洋館の裏側に司令長官の家族を含めた日常生活の場としての和館があり、洋館と行き来ができるよう繋がっています。
和館部分の方は質素ながら部屋数も多く、畳敷きで落ち着いた造りでした。
記念館の奥には歴史民俗資料館があり、訪ねてみましたが写真は撮っていません。
公園内には入舟山記念館に隣接して呉市立美術館があり、前の道は日本の道100選に選ばれている「美術館通り」と呼ばれています。
車道は一方通行、歩道は赤レンガ風のタイル敷。けやきと松の並木が続く。
200mほどだろうか、彫刻が点在していて飽きずにゆるりと散歩ができそうです♪
[トリオソナタ・ハーブ 工藤健作]3部作でバイオリン、フルートがある。
[美術館玄関]
[愛に生きる 上田直次作]
[走る童子 薮内佐斗司作] [しゃがむ女 柳原義達作]
[切り株に座って 黒川晃彦作]
[うでをくむ男 関孝行作]
野外彫刻は両側に全部で16、7点あるようです。
歩道のベンチには、呉の民話「乙女椿」をモチーフにしたと思われるレリーフが。
マンホール蓋も呉らしく戦艦大和がモチーフに。この大和のマンホール蓋、呉市各所で色んなデザインが見られるようです。
さて、呉駅前で家内と合流して、原爆ドームにほど近い広島の宿に向かいます。
オープンエアのドライブ途中、陽が落ちそうになったので夕陽を見に海岸へ寄り道。ちょっと間に合わなかった。(^_^ゞ
2017.10/8、広島にて。