カッパのロードスター

幌を開ければFeelin`good。カッパーレッドの
路渡☆くんとの楽しいドライブ日誌。

摩訶不思議?伏見稲荷大社。

2014-05-31 20:12:10 | しゃじ
神社といえば赤い鳥居に白い狐って、連想ワードが出てきそう。これって
おいなりさんのことなんですけどね。しめ縄、狛犬は神社、寺院に共通かな。
だいたいお寺に行っても、必ずといってよいほど小さい祠に稲荷社が祀られて
いたりしますね。真言宗の根本道場である教王護国寺(東寺)の鎮守社も
伏見稲荷だったりします。

日本の宗教界は簡単じゃないですね、そもそも自然崇拝の土着のものから
神道、仏教。それらが渾然と絡み合いますから。
この伏見稲荷も時代の流れに翻弄された様子が窺い知れます。

伏見稲荷神社は渡来系氏族、秦氏一族の伊呂具によって711年に創建されたと
言われていますが、もともと稲荷山はお山信仰(山岳崇拝)の場だったようで
4世紀後半のものらしい宗教行事に使われたものが出土したりしています。
かつては神仏習合の流れで、境内に寺院を構えた時代もあったようですが、
明治維新の神仏分離令の後、廃仏毀釈により寺院や仏像が取り壊されました。
同時に新政府の宗教政策により「稲荷大明神」以外の神名を排除するように
お達しが出ます。

しかし、ここでは既に古来よりお塚信仰による多くの私的な神蹟(お塚)があり
それぞれ思い思いの神名(○○大神とか)が彫られています。神社側はこれを
禁止するも、信者達はおふれをもろともぜず人目をさけつつ造り続けたようで、
昭和37年、遂にお塚の建立を許可する、という方針が伏見稲荷大社によって
定められ、稲荷大神に対する信仰の証の一つとして公式に許可されました。
その結果が今の姿、なんと現在1万基を越えるお塚が存在するようです。
コンピュータでお塚を検索するサービスをする店も登場してとか。(^_^ゞ


さて今回、私は熊鷹社、田中社でお塚群を見ただけですが、それでもここの
特異な信仰形態を垣間見た気がします。
そして帰り道、裏参道?で本殿へ戻る際の光景は・・・




〈毎日稲荷〉毎日新聞の大神さん?



それらしい神さんも乱立しています。





ここはまたちょうど歩き疲れた頃に・・・


か、かみさん?


空を見よ!キツネが飛んでる・・・




ここは「口入稲荷神社」、荒木神社の境内にある縁結びの神社。
良縁、求人、就職など、色々な人と人の縁を結ぶご利益あり。



「口入人形」は夫婦と伴の三体一組の伏見人形。「口入人形」は一組二千円で
授与していただき、神前で祈願のあと持ち帰ります。願い事が成就するまで
自宅にお祀り、成就するとここにお返しするとのこと。
いっぱい並んでました。たくさんの方がご利益を得られたってことかな。(^_-)



私はこちらのキツネみくじが欲しかったけれど、もう社務所、閉まってました。

おいなりさんと関係なさそうな神社?も幾つか集まっています。



竹の鳥居、ちょっと珍しい。この辺りはすーさんも紹介されていましたね。







カエルだらけの「末広大神」、蛙の賽銭箱、狛犬も珍しい?






これまた立派な獅子の狛犬さん? 何神社か不明・・・




ここは超日本的な教団名ですが・・・どうみても中華風。(^_^ゞ


ぼつりぼつり写真を撮りながら歩いてきた、おいなりさんツアー。
3時間半、かかってしまったけれど・・・



最後のたのしみは、門前の商店街。



・・・って、もう閉まってるしw(;´д`;)




あれだけ賑やかだった駐輪場も・・・


白いんやし、どうせならキツネ顔にしてみゃはったら、どない?



店仕舞いしかけてたお店でやっと、きつねせんべいゲット♪




2014.5/11、伏見稲荷大社にて。

   
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三ツ辻、四ツ辻、迷い道。

2014-05-29 14:23:33 | 京都徘徊記
初めての伏見稲荷大社。前調べもせずふらっと行ってみたのですが、
予想以上にディープ!見逃したところや行けてないところがまだまだ・・・

千本鳥居から先が面白いと聞いていたので、行ってはみたものの
全行程の半分くらいかなぁ?時間と体力の限界でしたw
それでも3時間半くらいはウロウロしてたんやけど・・・(^_^ゞ

いわゆる千本鳥居というのは、奥社奉拝所(奥の院)が終点。しかし、
お山めぐりは、そこからがスタート。鳥居も延々と続く山道です。
結果は四ツ辻まで辿り着いて、荒神峰をまわって三ツ辻に戻って・・・
次ぎに行く時は5、6時間は覚悟しておいた方が良さそうかな。


奥の院より鳥居のトンネル、石段を登って行く途中に


〈奇妙大明神〉
何か奇妙な・・・コンクリートで固められ包帯を巻かれた松の根っこ?
この写真では分りませんが、2つの根っこがにゅうっと地上に持ち上がって
かつてはその下をくぐると神経痛、腰痛、肩こりが治ると信じられていた
ようです。今は危険なので立入り禁止ですが・・・
それと根が持ち上がっているので「根上がり」→「値上がり」ってことで
投資家から崇敬を受けているとか。

この反対方向に脇道があったので、行ってみることにします。


〈伏見神寶神社〉

そこそこの山道、それなりの靴でないと滑ります。やがて竹林になり
「竹の小道」と言われるところにある摂社。創祀は平安時代初期?
京洛内外図に社殿が描かれており、中世には既に現地に祀られていたようです。


ここの狛犬さんは龍。

ここから一の峰(稲荷山山頂)にも通じているようです。
徒歩40分と書かれていましたが、結構厳しそう・・・私にはムリ?トホホ。


〈神道御徳社本部〉?

何だかよく分りません。これから先にも鳥居や石塚がわんさか現れます。
まるで迷宮?これも伏見稲荷の醍醐味なのかも・・・


〈天照月日之宮〉

まだまだ序の口です。この後も深~いカオスな世界が待っています・・・
伏見稲荷、ここを把握するには一朝一夕ではとてもとてもムリ!
ここの正確なガイドブックってあるのだろうか?作るのは不可能かも。



ちょっと息抜きね。








まだ三ツ辻にも到達していない、熊鷹社周辺のお塚群。


〈熊鷹社拝殿〉

確かメインの鳥居が建ち並ぶ参道を少し逸れたところだったろうか、
この石塚群の先だったかな?谺ヶ池(こだまがいけ}の畔、狭い参道沿いに
熊鷹社があります。
家出人や失跡者など尋ね人がある人がこの池のほとりで手を打って反響、
こだまが返ってきた方角に手がかりがあると言い伝えられています。

和ろうそくの炎が似合いますね。和蝋燭ってハゼの実を搾ってとった木蝋が
原料で、炎が大きく、風にも強い。ただし、カラスの好物?でもあるようで
火のついたままの蝋燭をくわえて飛び去るのが目撃されたり、ここ伏見稲荷
でもボヤ騒ぎがあり、その原因がカラスだと確認されています。

登り坂、石段がまだまだ続きます。



三ツ辻からお山参道・・・どこまで続くねん!と呆れた頃に現れるのが



休憩処、茶店群。ようできとるゎ。(^.^;)
三玉亭、京屋、瓢亭、三徳亭・・・ひと息つくもよし、きつねうどんもありまっせ~



また、登り・・・



よッ!つつじだねっと四ツ辻へ。(^_^ゞ やっと辿り着いたお山巡りの起点。
十字路じゃ無いけれど四つ股に分かれています。ひとつは今来た道、本殿へ
戻ります。あと大杉社・眼力社・御膳谷奉拝所・枝道があって清瀧。薬力社・
御劔(みつるぎ)社(長者社神蹟)と回って一の峰上社(山頂)へと向かう
参道の入口、一の峰上社から二の峰中社・三の峰下社と降りてくる参道口。
要はぐるっと一周してくるので、どちらから入ってもここに戻ります。
もうひとつは、荒神峰(田中社神蹟)への入口。



この四ツ辻は平らな広場で、お店もある休憩スポット。ここにある
「仁志むら亭」は、俳優の西村和彦さんの実家だったりします。



それに、下界が見渡せるビューポイントでもあります。
今まで鳥居のトンネルばっかりだったので、開放感この上なし?ヽ(´∀`*)ノ



・・・で、しばし休憩。この後どうするかを考えます。
お山巡りをするには、もうしんどい。(-。-;)



と言うことで、一番らくちんそうな「荒神峰」へ向かうことに。(^_^ゞ
入口入ったらすぐに枝道があります。下り坂の誘惑に負けたら東福寺まで
行くハメになるw

荒神峰に登る途中の茶店に白狐ならぬ白いわんこちゃんが♪こっち見てる。



四ツ辻からそれほど苦も無く到達できます。長い登りの石段だけど・・・



ここがまた異次元、別世界? 何とも異様な空間でして・・・
雑然とも見える神の領域、信仰と欲望が渦巻いているようで
色んな“もの”が見えたり感じたりする人は立ち寄り難い空気感。
塚が集まった迷路。鬼ごっこや隠れんぼするには絶好♪(^_-)vオキラクナ
実際、相方の姿を見失って、ケータイで呼び出したり・・・









無事、相方と合流。ここからはやっと下りです。






結局お山巡りはまた今度に。三ツ辻に戻って、登ってきた道とは別の
御産場へ回る道で本殿に戻ることにします。


初めての伏見稲荷大社、もう1回だけ「戻り道」の記事が続きます。(^_^ゞ



2014.5/11、伏見稲荷大社 荒神峰(田中社神蹟)にて。

あかあかと・・・

2014-05-21 16:55:10 | 京都徘徊記
神社の中で一番多いのは、やはり「お稲荷さん」だそうです。
伏見稲荷大社は、その総本社。
白い狐と朱塗りの鳥居、稲荷神社のシンボルも桁違い?かも・・・

お稲荷さんの境内は、京都「東山36峯」の一番南に位置する稲荷山が
大部分を占め、その西麓を含め約26万坪(約87万平方メートル)です。
甲子園球場約22個分(ピンとこない?)

本殿を過ぎると奥宮に突き当たり、左に行くとお産場稲荷を経て三ツ辻に
右に行くと、いよいよ「千本鳥居」。奥社奉拝所(奥の院)に出ます。

それでは、異空間・朱のトンネルを楽しみます♪








見上げれば新緑の空



途中、分かれ道。どちらに入っても出てくるところは同じ





奥社奉拝所に出てきます。ここまでがいわゆる「千本鳥居」と呼ばれますが、
この先、お山めぐりの参道すべてこの調子で朱塗りの鳥居が並びその数、
1万基以上、数万基に及ぶとも・・・

商売繁盛・五穀豊穣の神様として、厚い信仰を集める伏見稲荷大社。
京都で商売をする方、会社経営者も「おついたち参り」として毎月、月初の
1日に伏見のお稲荷さんに参るのが風習になっています。
鳥居はご利益を得た方が感謝の気持ちで奉納されたもの?それとも願いを込めて?



奥社奉拝所にはこんな絵馬もあります。白狐をかたちどった絵馬なんですが・・・
いつの間にか思い思いの顔を描くようになってしまってます。



これも有名かな?「おもかる石」



(HPより)奉拝所の右側後に、一対の石灯篭があります。この灯篭の前で
願い事の成就可否を念じて石灯篭の空輪(頭)を持ち上げ、そのときに
感じる重さが、自分が予想していたよりも軽ければ願い事が叶い、
重ければ叶い難いとする試し石です。

ちょっと並んで、私もやってみました。もう軽くて軽くて・・・
風船のように感じましたよ。これで私も億万長者になれるはず???(^_^ゞ

コンッ!





ま、願いが叶えば10号でも・・・



奥社遙拝所の後方、山を模した?石が置かれています。



鳥居、真新しいものが多かったように思います。もうほとんどが平成もの。
期限があるのかな・・・?




千本鳥居を過ぎても延々と続く朱の道。何か常ならぬ時空を彷徨っている感覚に。













この光景、体感してみるとやはり感動もの。だんだん言葉を失います。
・・・単に疲れてきただけかも。(^_^ゞ
















みなさん、何を思って通るのか・・・
「鳥居」って「通り入る」の意味だとか、神の聖地・聖域へのエントランス?







ありゃりゃ、ニャンコさん♪

尻尾がちょっとおキツネさんっぽい?

そうそう、稲荷とキツネの関係は・・・HPの説明によると、
「稲荷大神様」のお使い(眷族:けんぞく)はきつねとされています。
但し野山に居る狐ではなく、眷属様も大神様同様に我々の目には見えません。
そのため白(透明)狐=“びゃっこさん”といってあがめます。
勿論「稲荷大神様」はきつねではありません。・・・と、あります。

空海の弟子・真雅僧正の著といわれている「稲荷流記」には、平安初期
船岡山の麓に棲む年老いた白狐の夫婦の話が記述されています。
この狐夫婦は、心根が善良で、常々世のため人のために尽くしたいと願って
いたが、畜生の身であっては、所詮その願いを果たすことはできない。
そこで、狐夫婦はある日、五匹の子狐をともなって、稲荷山に参拝し、
「お稲荷大神様の眷属となって、この願いを果たしたいと思います」と、
お祈りしたところ、すぐさま稲荷神のおごそかな託宣がくだった。
「そなたたちの願いを聞き許す。されば、今より長く当社の仕者となりて、
参詣の人、信仰の輩を扶け憐むべし」
こうして、狐夫婦は稲荷山に移り棲み稲荷神の慈悲と付託にこたえるべく
日夜精進に努めることとなりました。
以来、お稲荷さんと白狐は切っても切れない関係となった。
と言うものですが、稲荷と白狐の関係は諸説紛々あります。










2014.5/11、伏見稲荷大社にて。

おいなりさん

2014-05-20 14:55:02 | 京都徘徊記
伏見稲荷大社は、全国に約3万社あるといわれる稲荷神社の総本社。
初詣の人出ランキングで常に全国5位以内に入ってますね。
外国人にも人気があるようです。世界最大の旅行口コミサイトでの外国人による
口コミでは、人気2位でした。ちなみに1位は「広島平和記念資料館」です。

情けない話、私は近くに住みながら行くのは今回が初めてでして・・・(^_^ゞ
あまりにも身近過ぎる、写真なども見飽きるほど見てきたしね。
行った気になっていたのかな。いざ行ってみると色んな発見がありました。

アクセスは鉄道だと京阪電車(本線)伏見稲荷駅、JR(奈良線)稲荷駅。
駐車場は100台以上停められる無料駐車場が境内にあります。



駅側の大鳥居と楼門前の大鳥居の間の参道横が駐車場になっています。2012年に
改装されたので新しく快適なんですが、さすがに日曜日の昼過ぎ、満車で
「只今閉鎖中」のカードが出ていました。そんなことを予想して、この日も
バイクで行きました。駐車待ちのクルマを横目に先頭まで行って係の方に
二輪は?って訊ねると「コチラからどうぞ」って、新しくできた二輪/自転車
専用駐車場に案内されました。
だいたい此処の前の道(本町通り)は、一方通行(二輪車は除く)ですから
バイクに限りますね♪




お天気は雲ひとつない五月晴れ♪





参道もお祭り騒ぎ? 境内のお土産物屋さんには狐のお面や焼き物の他にも
達磨さんや招き猫も・・・? 白狐の焼き物は(元来)稲荷山の土を使って
作られた焼き物で、五穀豊穰の信仰から昔は稲荷山の土を持って帰って
田畑に撒いていたものを、神棚に置けるように狐の形をした焼き物を
土産物にしたのが始まりのようです。
伏見稲荷大社が創建されたのは711年、平安京遷都より80年以上も前のことです。
創建したのは、秦 伊呂巨(はたの いろこ)。帰化人、秦氏の一族ですね。
秦氏は養蚕の普及にも貢献したことから、土産物に達磨があるのは蚕の繭に
似ているから?招き猫は蚕を食べる鼠封じ?
縁起物の由来というのは案外単純なものですね。



〈楼門〉
1589年(天正17)に豊臣秀吉が母(大政所)の病気平癒を祈って寄進したもの。
「病悩平癒祈願が成就すれば一万石奉加する」と記した「命乞いの願文」が
伝えられていましたが、昭和48年の解体修理の際、墨書も発見されました。
この3年後には大政所は亡くなってますが・・・


〈阿吽の二神像〉
楼門前、ここでは左右に狐の像が、寺院の狛犬のように左右に置かれていますが、
狛犬と違い阿吽になっていません。向かって左の狐は鍵(米蔵の鍵)を、
右の狐さんは宝珠(チンターマニ)を咥えています。

楼門、寺院なら阿吽の仁王様(金剛力士像)が置かれていると仁王門とも言います。
神社では随身さんが置かれ、随身門とも言いますね。向かって左が矢大神、
右が左大臣。随身とは、貴族の外出時に警護のために随従した近衛府の官人の
ことですが、神道においては、随身姿の像を神を守る者として門に安置される
ことが多いです。




伏見稲荷の拝観者は年齢層が低いかも。

『いなり、こんこん、恋いろは。』・・・こんなん流行ってんの?
主人公は京都の中学生、名前が“伏見 いなり”ちゃんだって、
伏見稲荷大社公認だそうで境内のあちこちにポスターが貼ってありました。
京のはんなり変身ラブコメディ、京も明日も恋をする・・・決して嫌いじゃ
ないけれど、まず見ないだろうな。でも1回くらいは・・・(^_^ゞ
中・高生向きなんだろうけど、おいなりさん=宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)
と言うのが出てくる。このくらいは知ってもらえるからイイかもね。



〈外拝殿〉

楼門をくぐると真正面にあります。
その先に内拝殿、本殿が一直線に配置されています。


〈内拝殿〉

本殿には、下社・中社・上社ならびに摂社である田中社・四大神の五社が
一宇相殿に奉祀されています。
祭神は向かって左から田中大神(たなかのおおかみ)、
中社に佐田彦大神(さたひこのおおかみ)※猿田彦に同じ。
下社(中央)に宇迦之御魂大神(うかのみたまのおおかみ)、
上社には大宮能売大神(おおみやのめのおおかみ)、
そして一番右には四大神(しのおおかみ)が祀られています。
この五神の総称が稲荷大神であって、実は主祭神を持ちません。
強いて言うなら宇迦之御魂大神が代表?ってとこかな。
できれば時間は掛かりますが、左から順番に五柱すべてに拝願しましょう。

〈本殿〉後で気がついたら撮影禁止でした。よってこんなアングルに・・・

〈権殿〉
本殿と同じ五柱の相殿で、本殿を造営する際の仮御殿です。

まぁ、それにしても真っ赤っか!朱色が目に眩しいほどです。それもそのはず
2011年、御遷座1300年祭に際して改修されたばかりですから。
寺院仏閣は、古いままの方が侘び寂を感じて良いのですが、神道では汚れ、
穢れを嫌います。だから改修していつもピカピカにする傾向が強いですね。



拝殿の前の狐さんですが、改修後のものでしょうか、ちょっとエジプトっぽい。
とにかくおキツネさん、沢山いらっしゃるので見て回るのも面白いです。


侘び寂と言えば、楼門を過ぎて右、南側に「お茶屋」と言うのがあります。



「お茶屋」は、躙口(にじりぐち)をもたず、いわゆる貴人好みの茶室。
書院式茶室の遺構とされているもので、特別拝観の時期以外は入れません。
素晴らしい庭園や建物があるようで、「松ノ下屋」もそのひとつ。





瓦に五七桐の紋を発見、これって豊臣秀吉のゆかり?ま、応仁の乱で焼失した
ままの楼門や外拝殿、権殿を京都再構築の際に復興させたのは秀吉公だし・・・

五七桐紋は太閤秀吉が使っていた印象が強いですが、もともとは天皇家、皇室の
紋であり、菊紋に次ぐ格式の紋でしたが足利幕府以後は、武家が望んだため
天皇が下賜するようになり、足利尊氏や豊臣秀吉も天皇から賜ったものです。
五七桐は「政権担当者の紋章」という認識なのかな、実は現在でも
内閣総理大臣紋章として五七桐が使われています。
そう言えば過去に、今太閤と呼ばれた総理大臣が居たなぁ・・・
ちなみに、よく見る庶民が使う桐紋は五三の桐です。そして皇室の菊花紋は
「十六八重表菊」が正式な紋章の呼び方です。


関係ないですが、ナンジャモンジャの花が咲いていました♪



〈東丸(あずままろ)神社〉
江戸時代の国学の四大人の一人、荷田春満(かだのあずままろ)が祀られている。
伏見稲荷の中にありますが、末社ではなく独立した神社です。
史跡・荷田春満旧宅もお茶屋の並びにあり、特別拝観の期間に観られます。
学業の神様で、参道脇には絵馬がびっしり。ご利益の程が窺えます?

伏見稲荷大社の周辺には、ここ以外にも様々な神社が集まっていました。
何処までがお稲荷さんなのか、お稲荷さんとどんな関係なのか困惑するほど
また回を改めて少しだけ紹介できると思います。




お稲荷さんグッズ? 白狐と鳥居、キャラクターがしっかりしていますね。





他にもいろいろありました。これも回を追って紹介します。




さてさて、これからが本番? 千本鳥居の建つお山へ向かいます。


〈奥宮への入口〉


〈末社〉長者社・荷田社・五社相殿社・両宮社
他にも摂社・末社は数多く・・・これも追々?いや割愛かな。


〈奥宮〉
階段、これはほんのプロローグ、ここも原点は山岳信仰。
この後、待ち構える千本鳥居、お山めぐり・・・運動不足、貧脚には自信のある
私には如何なる試練やら知れんw
ふらっと来てみたお稲荷さん、全然フラットじゃないし・・・(-_-;)

奥宮の狐さんは箱入り?暴れるのかな、金網の中でした。


今回の記事は文章多過ぎたかな?次回は写真主体で。(^_^ゞ
しばらく「おいなりさん」が続きます・・・







2014.5/11、伏見稲荷大社にて。

期間限定

2014-05-15 17:50:25 | 京都徘徊記
年に一度の一般公開の期間にしか見られない、この建物。このアングル♪
来た甲斐がありました。



中世ヨーロッパの古城を想わすような双塔を配した赤煉瓦の建物。
明治45年(1912)に出来た蹴上浄水場 第一高区配水池、流入弁室の建物なんです。
これって現役?煉瓦の壁に囲まれた配水池は今でも使われているようです。
明治の遺構として保存しているだけでなく、現役というのも京都らしい?(^_^ゞ




大きな建物じゃないけれど、細部に渡って西洋風。明治に生きた先人たちの
気概を感じます。

琵琶湖疏水事業は日本の近代史においてとても重大な出来事。当時、我が国の
重要な工事はまだ、すべて外国人技師の設計監督に委ねていた時代。疎水事業は
すべて日本人の手によって行った我が国最初の大土木事業だったのです。
当時、京都市が年間予算の十数倍という膨大な費用を投入した大事業・・・
その背景には、明治維新によって東京に首都を移され寂れた京都を盛り返す
ための京都市民の意地があったのでしょうね、地方都市とは呼ばれたくないと。
何せそれまで、今でもですが日本史上、最も長く続いている都ですからね。

この蹴上界隈は電気、水道、電車・・・日本の近代化を真っ先に推進した
京都の先進性をいちばん感じることができるエリアかも知れません。







設計者は、田邊朔郎(たなべさくろう)・日比忠彦とも言われています。
田辺朔郎は当時の京都府知事・北垣国道(きたがきくにみち)に採用された
琵琶湖疏水の主任技師。選ばれた時は工部大学校(現東大)を卒業したばかりの
21歳、青年技師でした。後に京都帝国大学(現京大)教授にもなっています。
ここでの日本初の水力発電の実用化も彼によるものですし、関門トンネルの
提言や北海道官設鉄道の計画・建設、大阪市営地下鉄に関与するなど
隧道のオーソリティ? 日比忠彦は、こちらも東京帝国大学卒で京都帝国大学の
教授に就任。日本最初期の鉄筋コンクリート建築の権威でした。
ちなみにこの建物が竣工した年は田辺朔郎は51歳、日比忠彦39歳の時です。





さすがに100年以上経つ煉瓦造りの塀や建物も汚れ、老朽化が目につきます。
そこで今年度より改良工事に入るそうです。3年間の予定。
煉瓦の壁は残したまま、内部に新しい配水池を造り、この建物は曳家工法で
一時的に別の場所に移動させるようです。ついでに補修もされるでしょうね。
とりあえず、これからも歴史的建造物として保存されるようで良かったです。



この周辺には京都の近代化を偲ばせる疎水関連の遺構が点在しています。
南禅寺の水路閣、ねじりまんぽ(三条通から南禅寺に抜ける隧道)、その上には
インクライン。旧蹴上第二発電所や片山東熊設計の九条山浄水場ポンプ室など。
またいずれゆっくり見て回りたいところです。
中でもこの蹴上浄水場 第一高区配水池の建物は期間限定ですから貴重です。


「期間限定」と言えば・・・この日、ランチにと、先日行ったお気に入りの
上海家庭料理のお店。GW特別メニューでした。







家内はエビチリソースセット、私はこの前と同じ黒酢の酢豚セット。
店内たいへん混雑していて2階の座敷に通されましたが、中国訛りの店員さん
たちも大わらわ・・・客の方が「それはあちらの方が先」なんて順番を指示。
それはイイんですが・・・料理の量が少ない!小鉢もひとつ省かれています。
しかも値段も上がっています。これも期間限定ならイイのですが・・・
昔はよくありました。今もあるかもしれませんが、祇園祭の期間に喫茶店に
入ると、値段は倍!1時間の時間制限、過ぎると追い出されるってことが。

実はこのお店は京男さんもおすすめだったのですが、ちょうどこの期間に
京男さんも行かれたようで・・・この状況をブログに書かれていました。
おことわりして、その比較写真を拝借。

左>以前。右>先日。酢豚の命、豚肉が小さくてカラッカラ。全然ジューシー
じゃないと不満を・・・タマネギばっかりやん!

もし、期間限定・ゴールデンウィーク期間中のみだとしても、このメニューには
呆れてしまう。こういうことを平気でするお店の経営方針って、どうなんだろ。





2014.5/4、蹴上浄水場にて。

つつじのつづき。

2014-05-13 00:04:24 | 花だより
トップの写真はオオムラサキ、下の2枚は典型的な平戸つつじだと思います。







咲いているのはツツジばかりでは無いので・・・







これもよく見るツツジですね。霧島ツツジ?久留米かな?










ツツジと言っても色々ありそうなので、どんな種類があるのか調べてみたら、
どうも微妙過ぎたり、混同していたり・・・よく分らん。(^_^ゞ
こんなのも珍しい気がします。で、大雑把にザクッと分けると

クルメ(久留米)ツツジ、開花時期が早く小さな花がまとまって沢山咲きます。
キリシマ(霧島)ツツジと混同されて呼ばれていますが、区別がつきにくいので
どちらでもイイかもね。花色は紅赤のものが主です。

最も一般的にツツジと呼んでいるのはヒラド(平戸)ツツジ。花も他の種類より
大きく、花色は赤紫・白・ピンクなどですかね。

サツキ(皐月)と呼ぶものがありますが、これってツツジ(躑躅)と分ける
べきなのかどうなのか、難しいようです。開花時期が遅いなど微妙な違いも
あるようですが、例外も多いので分類に値しない呼び名の違いだけとの主張も。

ヤマツツジと呼ばれる自生種には、ミツバツツジ・モチツツジなどが代表です。
モチツツジの花や額、葉は粘着性があり衣類等にべたべた引っ付きますね。

レンゲ(蓮華)ツツジと言うのもあります。見た目はツツジ、葉と花が
輪状に並ぶ様子を蓮華(ハス)に見立ててこの名で呼ばれていますが、
有毒成分を含んでおり、死に至る場合もあるとか。日本の養蜂業者は
レンゲツツジが自生している所では蜂蜜を採集しないか開花期を避けるなど
しているそうです。
漢字の「躑躅」という字は、植物なのに“草かんむり”じゃなく“足へん”。
語源的には中国の羊躑躅。羊がこの葉を食べて動けなくなって死んでしまう
ことからで、漢字の意味から言うと歩行の進まない状態、あしぶみを
意味しています。躊躇(ちゅうちょ)と似た言葉なんです。

他にもアザレア(西洋ツツジ)もあります。八重咲きなど品種改良により
多彩で豪華な花もありますが、この種も有毒植物です。

ちなみにツツジ科のアセビ(馬酔木)やシャクナゲ(石楠花)も有毒です。






黄色いツツジとして珍しがられる「キレンゲツツジ」が咲いていました。







レンゲツツジですから、もちろん有毒です。間違っても蜜を吸わないようにネ。



このキレンゲツツジが咲いている側で人だかりが・・・何かと思えば



銀竜草(ギンリョウソウ)別名:幽霊茸でした。皆さん初めて見られたようで
恐る恐る不思議そうに写真に撮られたりされてました。
私は以前、これを探しに行ってブログで取り上げたことがありますから、
得意満面♪ 皆さんに説明を・・・(^_^ゞ
いかにも毒きのこって感じですが、毒は無く、きのこでもありません・・・








蜂さん、今回も沢山撮ったのですが、どれもこれもボツw やっと1枚だけ。
家内が撮ったものですが・・・




ツツジと五月の空、それにしてもNikonは空の色がイマイチ?(-。-;)





ちょっとシュールに、もろ逆光・・・



2014.5/4、蹴上浄水場にて。

水の道は、花の道?

2014-05-10 19:33:00 | 京都徘徊記
毎年GWの時期に行われる蹴上浄水場の一般公開。
今年は3日から6日の4日間。場内敷地を埋め尽くすようなツツジの花、
4,600本のツツジが楽しめます。
子供の頃から何年ここのツツジを見てきたことか・・・(^_^ゞ
でも今まで外から眺めるだけで、入るのは初めて。



いつも一般公開=ツツジ満開。じゃないんですよね、それがちょっと残念。
今年も5~7分咲きってとこだったかな。

自宅からは自転車でも20分かからない距離。会場ではママチャリで来られた
ご近所さんと出逢いました。でも九条山を越えなければならないんですよね・・・
で、私は久しぶりにXLで♪ これなら駐車場の心配も無し(一般駐車場無し)
係の方に自転車置き場に案内されました。



入場も無料です。入口でこんなんもらったり・・・



蹴上浄水場は、約100年前の明治45年に日本最初の急速ろ過方式の浄水場として
給水を開始。現在は市内の約24%の給水を担っているそうです。
自宅の水道もここから来るお水です。元はびわ湖の水なんですよね。
一般公開は年間を通じてこの時期だけ。小学生の時、社会見学で来た憶えが
ありますが、その時以来です。
春には鳥羽水環境保全センターも一般公開、こちらは藤棚でお馴染です。
「鳥羽の藤」「蹴上のつつじ」で親しまれています。
鳥羽の方は今年は4月26~29日、両方見学するとプレゼントがもらえたりします。



4日はお天気も良くて、絶好のお花見日和。



ろうにゃくなんにょ、多くの方で賑わっていました。







蹴上は南禅寺のちょうど南、地下鉄東西線の駅があります。
地下鉄になる以前は京阪電車京津線が路面を走っており、春は車窓から
インクラインの桜並木、ここのツツジを楽しむことができました。
特にこのツツジの山に沿って走っていましたから、季節感をたっぷり味わえました。
地下に潜って、利用者が一番悲しんだのはこの風景が見られなくなった事かな。









散策している間中、ツツジの香りに包まれて、とても幸せ気分ヽ(´∀`*)ノ



ツツジって意外と長生き、樹齢1,000年越えもあるそうです。此処じゃないけど。





まさにカメラ小僧?ケータイだけど。 モデル撮影?でも無さそう・・・(^_^ゞ









敷地は山の斜面なので、結構登り坂もあり、休憩所があちこちに。
広場ではお弁当を広げられている姿も・・・次ぎ来る時には弁当持ちにしよっと!




つつじのトンネル?・・・面白そう♪ ごそごそ入って行きます。



アッと言う間に出口・・・w なんやったんやろって感じ。(^_^ゞ



与謝野晶子の歌碑
「御目ざめの鐘は知恩院聖護院 いでて見たまへ紫の水」
今は浄水場の敷地になっていますが、それ以前は旅館「辻野」があって
明治34年、鉄幹とその宿で二泊三日を過ごしたとか、その時の作だそうです。






フォトショのHDRでちょっと遊んでみました。

2014.5/4、蹴上浄水場にて。

京都名物フルーツサンド

2014-05-06 14:12:44 | ランチ/カフェ
「ヤオイソ」って京都では名の知れた果物屋さん。創業120年だそうです。
私は聞き覚えがあるな程度でしたが・・・(^_^ゞ
八百屋でスタートして、戦後に果物専門店になったそうで、37年前に
フルーツパーラーを併設。「フルーツパーラー」って何か懐かしい響きですね。

本店は四条大宮にあり、1階は果物店、2階がフルーツパーラーでしたが去年、
4軒東隣にパーラーを移転されたようです。



行ったのは「ヤオイソ烏丸店」唯一ある支店です。烏丸通今出川上ル東側
同志社大学の北隣り。平安神宮で八重桜を見た後の八重の桜つながりですね。('∇^d)

果物店とパーラーが繋がっています。店内は簡素で可愛い、何か保育所みたいな・・・



斜め向いに以前、学食ランチを食べに行った「同志社寒梅館」が見えます。
たまにしか通らないので、ヤオイソの支店がこんなところにあるとは
気付きませんでした。アネッティワールドさんが記事にされていたので
こりゃ一度行ってみないと・・・と言うことで!



ここの看板メニューは何と言っても「フルーツサンド」♪
そのフルーツサンドにミニパフェとフルーツジュースが付いたセットを注文。



果物店のイートインみたいなものですから、メニューには珈琲も紅茶も無しの
フルーツオンリーの潔さ。旬のフレッシュな果物が味わえます。


こちらは家内が注文した「ミニ葛あられセット」

ミニパフェに代わり、ミニ葛あられになっています。
フルーツサンド、パンはふわふわ柔らかくて、あっさり味の生クリームに
果物専門店のプロが選んだ一番おいしい状態のイチゴやメロン、パパイヤなど
5種類の果物がたんとサンドされたというものです。(たんと=たっぷり)



もちろんジュースもフレッシュな搾りたて♪

・・・「旬」「フレッシュ」なんて言葉が似合わなくなった歳ですが
ましてや此処にオジンひとりで入るのは勇気要るかもね。(^_^ゞ



たまたまかも知れませんが、店内で食べていたのは僕らだけ。
来られるのはテイクアウトのお客さんばかりでした・・・



私はと言うと、みかんとスイカ大好きッ娘(?)の家内に、隣りの果物店で
出始めたばっかりの西瓜を1玉(小玉ですが)ゲット。
去年喜んでくれたので、今年も誕生日プレゼントに・・・(^_-)v




2014.4/20、ヤオイソにて。