京料理 道楽のブログ

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【柿ばったい】

2008-11-12 | Weblog
ぼくが子どもの時分は「はったい粉」にお砂糖を混ぜたり、お湯を注いでこねたりして、よういただきました。
若い世代の人達は『はったい粉て何のことかいな』と思わはるかも知れません。それくらい今では、食べんようになってしまいました。「はったい」とは、小麦やお米を炒(い)って、挽いたもんのことです。昔は粉(こな)挽き屋さんがあって、新穀の小麦や玄米を家で炒って挽いてもらいました。家で石臼(いしうす)で挽かはるところもありました。石臼はよう挽けんようになったら、溝に溜まった粉を掃除してもらわなあきませんでした。これがまた大層なことでした。
今の時期は、やわらこう熟し過ぎた柿の皮と種を除いて、「米ばったい」をお茶碗に入れたとこへ混ぜて、お箸で捏(こ)ねていただきます。
この【柿ばったい】が、一番美味しい「はったい粉」の食べ方でした。