京料理 道楽のブログ

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【料理】

2008-11-09 | Weblog
【料理】とは食材をより美味しく食べられるようにする過程。若しくは出来上がったもののことやと思てます。
料理をこさえる職業の人は昔から「料理方」「料理番」「料理人」「料理者」などと言うてます。
料理屋では、それぞれの持ち場があり、分業になってます。うちも以前はよおけいてました。『板前』は「しん(芯・真)」とも呼ばれ、献立を考えたり、刺身を引いたりします。刺身を造る助手が『向板』。『煮方』は煮炊き専門で、助手が『脇鍋』と言います。『焼方』は焼きもん『揚方』は揚げもんの担当。他には盛付けの係や漬けもんの係、器の係などもいて、『配膳さん』なんかもいはりました。
そもそも、料理は亭主が自身で、御招きする客のために、旬のええ食材を仕入れて、献立を考えて、心を込めて料理するもんなので、献立の流れがとても大切やと考えます。料理をよおけで分担してこさえますと、なかなか亭主のイメージ通りに仕上げることが困難になってきます。用いる器や食材選び、下拵え、味付け、盛り付け等々総てに亭主の濃(こまや)かな思いがあり、本来ならお客様五人くらいまででしょうね。
部屋や庭(露地)を綺麗に掃除して、会の趣旨に合う掛け物をかけ、花を入れ、お香を薫いて、玄関に打ち水をしてと次々に準備を進めていきます。
おもてなしの心配りというもんを常々考えて、自分なりに日々精進していきたいと思います。