京料理 道楽のブログ

道楽の新着情報や、日常のちょっとした一言を書き込んでいきます。

《ラジオ》

2010-08-31 | Weblog
昨日は、KBS京都でラジオ収録でした。

桂塩鯛師匠は、襲名後休む間もなく、大変お忙しそうな御様子でした。
塩鯛師匠の上手なお話で、毎回おもしろおかしく楽しい雰囲気で進行します。

収録前には、KBS京都で販売する‘おせち料理’の打ち合わせがありました。
「五味・五色・五法」や「土産土法」「薬食い」などのお話を交えながら、祝い重の意味や料理内容のご説明をさせていただきました。

来年は、今年同様のぼくの監修によるおせち料理【明けの春】に加え、道楽謹製【四方の賀春(よものがしゅん)】をオリジナルプレゼントをお付けして販売致しますので、どうぞお楽しみに。

《藤平寧に盛る》

2010-08-28 | Weblog
本日は「藤平寧に盛る 伝承京料理」の最終日でした。

器・料理とも皆さん大変お喜びで、心より嬉しく思います。

また、連日猛暑日の中、沢山のお方にお出まし賜り、お陰をもちまして、盛況に運ぶことができましたこと、厚く御礼申し上げます。

本会では、器の寸法等を料理人からの御注文としてお願い申し上げ、藤平寧先生に快くご対応賜り、お手数煩わせましたこと忝なく存じますとともに、厚く御礼申し上げます。

また、藤平陶芸様には、本当に何から何までお世話いただきまして、心より深く感謝致し、厚く御礼申し上げます。

合掌

《いちじく》

2010-08-27 | Weblog
いちじくは江戸時代に日本に入ってきました。漢字では「無花果」と書いて、花は花托の内側にできるので、外からは見えません。
アルカリ性食品でビタミンB1,B2,C、カルシウム・鉄分・灰分などのミネラルを豊富に含みます。肉類の消化を助ける酵素があり、悪玉コレステロールを解消して、便秘にも効果があります。また、夏バテ解消にもええ食べもんです。
今日は数百個むきましたんで、指先の皮が薄くなって皮膚から出血してきました。
いつも多く剥く時には、薄いビニール手袋をしてからやるんですけど、今日はウッカリ手袋無しでやったところ、大変なことになってしまい、丁稚の頃を思い出しました。
今日のは山城のもぎたての実に立派ないちじくで、今年は晴天続きで豊作らしいです。
枝付きのほうを切ったら、白い乳液がピュッと出てきます。この汁が指先に付いて、剥き続けてると皮膚から出血してきます。
この汁には皮膚をやらかくする作用があって、いぼ・うおの目・たこを除くのに効くともいわれてます。かかと・ひじ・ひざなどのかさかさに毎日塗るとツルッとなるそうです。ただしよおけ生で食べすぎたら、口が切れてくることがありますので、ご注意を。
いちじくの汁で指先の皮膚が壊れると、水に浸けてもシミて、塩やレモン汁なんかがつくとムチャクチャ痛いし、入浴するのも大変なんです。
もちろん御家庭では数百も剥くことはないと思いますので、心配御無用かと存じます。

「藤平寧に盛る」

2010-08-26 | Weblog
昨日より、「藤平寧に盛る 伝承京料理」の会が始まりました。

以前に寧さんの御尊父様 藤平伸先生とコラボレーションさせていただいたことがあり、その際には父子合作の鉢を作っていただきました。

今回は、はじめに藤平寧さんに、器に纏わるお話をしていただき、寧さんの器を主に用いた京料理のコースをお召し上がりいただきました。おわりにぼくが料理と器のお話を致しました。

皆様、器・料理ともども大変お喜びいただき、寧さんの器も沢山ご注文賜りました。

頗るご好評賜りましたこと、大変光栄に存じ上げ、心より嬉しく思い、厚く御礼申し上げます。
同時に酷暑の中お出まし賜りましたこと、深く感謝申し上げます。

《撮影》

2010-08-25 | Weblog
昨日は朝から‘ご飯の本’の撮影で、雑炊と炊き込みご飯とお寿司を作りました。
雑炊は、「梅紫蘇」「鶏葱」「水雲(もずく)」「なめこ」…など。炊き込みご飯は「きのこ」「鮭」「生節」…など。お寿司は「焼き鯖寿司」「ばら寿司」「穴子蒸し寿司」「おいなりさん」…などです。

出版社、編集者、カメラマン、いつも通りみな気心の知れた方達で、和やかにスムーズに進行できました。

撮影後、イチジクを数百剥いてから、夕方の段取りを始めました。

※本日から四日間【藤平寧に盛る 伝承京料理】が始まります。
(詳しくてはHPをご覧下さいませ)

《料理教室》

2010-08-23 | Weblog
本日は二十四節気の「処暑(しょしょ)」にあたり、暑さもようやくおさまる時節をあらわしますが、今年の暑さはまだまだ止みそうにありません。

今日は料理教室の開催日で、酷暑のなか御参集賜りまして、忝なく存じ上げます。

本日の御献立は、「蒸し鮑と若布の酢のもん」「胡瓜炊き」「賀茂茄子鴫焼き」「冬瓜の鶏そぼろ餡掛け」「蓮根のきんぴら」「道楽 白麺・梅麺(温度卵・車海老・椎茸・三度豆)」です。
全料理ともお楽しみいただけた御様子で、良かったと思います。

皆様に、伝統的日本食本来の素晴らしさをお伝えしていければなぁと思っております。

※明後日より四日間、藤平寧(ふじひらやすし)先生の器で楽しむ京料理の会が始まりますので、何卒お誘い合わせの上、御参加いただきますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。〔詳しくてはHPをご覧下さいませ〕

《鴨川》

2010-08-22 | Weblog
今日は、地蔵盆でした。
15:00頃に親友のミズキと自転車で鴨川へ行って、鴨や鷺を眺めてました。
ミズキは、時折通る電車を見ては、その名前を言うてました。
河原へ下りてみるといっぱいのさぎしらず(はいじゃこ)が泳いでいたんで、手ですくって捕まえました。
鴨川はとても楽しくて、暑さも時間も忘れて夢中で遊んでました。

町の中心を鴨川が流れ、そこに数種の鳥が集い、多くの魚が泳いでます。京の魅力のひとつやと思います。

《真味倶楽部》

2010-08-21 | Weblog
本日は、真味倶楽部の日です。

内容は、「あこうと大車海老のあらい」「新牛蒡とつくね芋のひろうす煮物椀」「ぐじの若狭焼き」「近江牛・賀茂茄子・田中唐辛子の鍬焼き」「冷製精進茶碗蒸し餡掛け」「きごしょう」「鮑の酢のもん」「水茄子・胡瓜の浅漬け」「引き上げ湯葉の白味噌」「生節ご飯」「桃とピオーネの白ワインジュレ」「百合根と和三盆の梅肉紅白茶巾」。

全て、京焼きの名品に盛り付けて、お召し上がりいただきました。

いずれも、大変お喜びいただき、何一つ残さずに、ご飯のおかわりまでしていただき、誠に嬉しく光栄に存じております。

とくにお気に入りいただいた、近江牛と賀茂茄子と田中唐辛子はたっぷりの九条葱を添えて仕上げ、つゆまできれいにお召し上がりいただきました。
また百合根のお菓子も大好評で、作り方を詳しくお尋ねいただきました。

自分が魂を込めて作った料理を、気に入った器に盛り、できたてを五感で味わっていただく。「感動した」との御言葉まで賜り、ほんまに幸せな職やなぁと心から思います。

《かまぼこ》

2010-08-19 | Weblog
沼に群生する蒲は、秋の初め、茎の先に蒲穂子(がまほこ)という果穂(かほ)をつけます。
竹の串に魚のすり身を巻きつけて焼いたもんが、蒲穂子に似ているんで「かまぼこ」と呼ばれるようになりました。
果穂はやがて、白い穂わたとなって飛んで行きます。

神話「因幡の素兎(いなばのしろうさぎ)」で、兎が鰐鮫(わに=さめ)を欺いて海に並べ、浮かんだ鰐鮫の背を渡って因幡の国へ行こうとしたところ、最後に鰐鮫に皮を剥ぎ取られてしまって、八十神(やそがみ)の教えに従い潮を浴びて、ますます痛み苦しんでるところを、大国主命(おおくにぬしのみこと)に救われます。そのときに、身にくるまった白い綿毛(わたげ)が、蒲の穂わたなんです。

《夕立》

2010-08-18 | Weblog
夏の午後、急に入道雲が膨らんで曇ってきたと思ったら、いきなり激しい大粒の雨がバァーッと降って、間もなくやむ。
一気に辺り一面が自然の‘打ち水’によって湿り、涼しくなります。
日本語にはいろんな季節のことばがありまして、「夕立」は「白雨(はくう)」とも言うて、「暮立」の字をあてることもあります。
「車軸(しゃじく)を下(くだ)す」や「車軸を流す」との表現もあり、文字どおり車軸のように太い雨が降るという意味です。
「夕立は馬の背を分ける」というのは、馬の背を半分だけ濡らすほど、局所的に降る雨 との意味です。
日本人は古より季節のもたらす味わいをこまやかに感じとり、その風情や情緒を、微妙に、奥ゆかしく、詩的に表現してきました。
日本人が培ってきた美意識やことばを、これからも大切に使おていかなあかんなぁ と常々思てます。