京料理 道楽のブログ

道楽の新着情報や、日常のちょっとした一言を書き込んでいきます。

【漆器】

2015-05-25 | Weblog
本日は朝から越前の漆器屋さんへ行って、数多の漆器を拝見した後、会長に連れていただいた塗師屋さんとこで実際仕事中の現場を見せていただき、いろいろとお話をきかせてもらいました。
続いて凄腕の蒔絵師さんとこで、実際に使っている多種に渡る金や白金、フナネズミをはじめとする夥しい種類の筆を見せていただき、蒔絵の方法を丁寧に教わり、詳しくお話をうかがいました。
お仕事の手を止め恐縮でしたが、おかげさまでいろいろと勉強させていただき、充実した一日となり、非常に感謝しております。

【講演会】

2015-05-22 | Weblog
昨日は、外市さんの大盛会がホテル日航プリンセスで行われ、講演会に御用命賜り、京料理の成り立ちや料理と陰陽五行についてお話させていただきました。

外市さんはといえば、江戸時代より続く老舗の呉服商で、お声がけくださり大変光栄に存じております。話はアレコレと脱線してしまい、75分があっという間に過ぎてしまい、ホテルの方に10分前を告げられたときは、ビックリしてめっちゃアセリました。不十分なことで誠に申し訳ございませんでした。

西村社長は、長刀鉾保存会の代表理事を務めておられ、社をあげて長刀鉾の保存と継承に取り組んでおられます。社長は実に味わい深くすてきなお人柄で、懇親会ではほんまに楽しく過ごさせていただき、とても有難く存じております。

【きょうの味どころ】

2015-05-19 | Weblog
本日で、高島屋のきょうの味どころへの出店が終了しました。

お二人のお客様に、今回出店の一週間のうちにに、4回もお運びいただき、ほんまに料理家冥利につき、とても有難く、心より深く感謝致しております。

お二人のお客様には、料理・器とも毎回替えて供させていただきました。本日最終日のお献立は次の通りです。

先付:クレソンの旨酢和え (自作 福の字織部高台)

前菜:出汁巻 冬瓜 蟹しんじょ 和牛大根博多 かしわ治部煮 葡萄酒羮 菜種 蕗 蓮根 上人麩 新丸十 スモークサーモン 鴨 凍蒟蒻 椎茸 (自作 名歌盆)

造り:活伊勢海老 活蛸 福子 独活 茗荷 水前寺海苔 山葵 (京焼百合向附)

汁:冷製牛蒡擂流し 葱 (義山箔押遠山向附)

焼物:名残筍木ノ芽焼 (京焼筍向附)

強肴:目鯛酒蒸し 湯葉 岡鹿尾菜 (京焼瓔珞紋蓋物)

進肴:梅肉酢菜 鶏笹身 芽ひじき 大根 水菜 (京焼銹絵鯰向附)

香の物:壬生菜 茄子(京焼笹四方手塩皿)

小吸物:胡瓜炊 露生姜 (絵替唐子蒔絵小吸物椀)

御飯:鮎飯 (魯山人写し麦藁手蓋茶碗)

御菓子:粟善哉 (楽掛分汁粉碗)

薄茶:(白井半七 絵替茶碗

ちなみに今回供しました通常のお献立は、以下の通りでした。

向附:黒鮪大とろ 伊佐木 縞鯵 ホタテ貝 紋甲烏賊 花丸胡瓜 山葵 (川瀬竹春 染付唐草四方向附)

椀盛:牡丹鱧 新蓴菜 梅肉 (時代紫陽花蒔絵椀)

焼物:狭腹西京焼 甘薯 青唐辛子 (萩焼俎皿)

強肴:かも瓜 かしわ 三度豆 粉山椒 (三浦竹軒 金襴手六角鉢)

預鉢:御菜の松の実和 上人麩 パプリカ (白井半七 光琳写青楓鉢)

箸洗:蓮の実 (時代鳳凰小吸物椀)

八寸:スモークサーモン蓮根巻 唐墨 小茄子翡翠煮 一寸豆艶煮 (杉木地八寸盆)

香の物:覚也[沢庵 茗荷 独活]

飯:鮭御飯 イクラ 三つ葉 (京焼銹絵麦藁手茶碗)

御菓子:黒水煎 青きな粉 (藤平伸 競べ馬鉢)

三島茶碗

今回御出座しくださいました皆々様には、心より厚く御礼申し上げます。次回は8月を予定しております。

【料理教室 きょうの味どころ】

2015-05-13 | Weblog
今回の料理教室メニューは、以下の通りでした。
〇鱒昆布〆
〇沢煮椀
〇賀茂茄子鴫焼
〇かも瓜とかしわの炊いたん
〇若布御飯
〇甘夏柑ムースと甘夏柑ピール、フレーバーティー

本日より一週間、京都高島屋B1のきょうの味どころに、お昼出店しております。

【立夏】

2015-05-07 | Weblog
「天地盛陽の気となり夏の気立つなり」
今年は、5月6日が立夏。例年は新緑の候、風も爽やかに感じる頃ですけど、ほんまに急に夏がやって来た陽気です。

うちのひおうぎアヤメの蕾も昨日から膨らんできました。数種の山紫陽花も大きくなり、鉄線は次々と花開いてます。ガンピも顕著に毎日の成長が見られます。

季節と共にある生活は、日々心の奥に深い味わいを届けてくれます。

【初夏】

2015-05-03 | Weblog
5月2日は八十八夜。
二十四節気や五節句などの暦日の他に、より季節の移ろいを的確につかむようにと、節分や彼岸や土用等々の「雑節」という特別な暦日が設けられました。八十八夜も雑節のひとつです。

夏も近づく八十八夜、野にも山にも若葉が茂る…。立春から数えて八十八日目で、あと三日ほどで立夏となります。「八十八夜の別れ霜」というように、昔は遅霜に気ぃつけんとあかん季節で、茶摘みや苗代の籾蒔きなどの目安とされてきました。

「目には青葉山時鳥初鰹」初鰹の頃となり、アジやイサキやフッコなどを涼しげな器を用いてお造りで供し、漆器には露を打つ時節となりました。

八百屋さんに並ぶ野菜も、初夏の装いに替わってきました。
日頃より、季節の食材を余計なことはせんと素直に料理して、普通に旬を味わう食生活が大切で、豊かな気持ちになり健康維持にも繋がることでしょう。