京料理 道楽のブログ

道楽の新着情報や、日常のちょっとした一言を書き込んでいきます。

【覚弥サラダ】

2014-05-31 | Weblog
昨日の週間T&Tの連載は「覚弥サラダ」。

覚弥とは、古漬けにした漬けもんを気だし(水に晒して塩気を抜くこと)して、刻んで醤油をかけたもんのことで、江戸初期に岩下覚弥が始めたという説や高野山の隔夜堂の老僧のために作った(隔夜の字をあてる)という説があります。

覚弥サラダは道楽伝承の和えもんで、香の物として時折お出ししております。
せん切りにした沢庵に胡瓜・セロリ・茗荷・青紫蘇の葉なんかを刻んで混ぜ合わせただけの実にシンプルな料理で、沢庵の塩分のみで他の調味料は一切用いませんけど、味をみて淡い場合は、ちょこっとお醤油を垂らしていただきましょう。

【一汁一菜の器プロジェクト】

2014-05-28 | Weblog
本日より一週間、京都高島屋地階「きょうの味どころ」にて、京料理道楽×一汁一菜の器プロジェクトが始まりました。

お陰をもちまして、本日御用意分は御予約賜りましたお客様にて完売となり、心より厚くお礼申し上げます。

明日より六日間、11時から13時30分まで、引き続き開催しておりますので、京都高島屋へお出ましの際には、ぜひともお立ち寄りくださいますようお願い申し上げます。

「一汁一菜の器」プロジェクト×京料理「道楽」

2014-05-26 | Weblog
6名の作家が作る【一汁一菜の器】に、「五味調和」をテーマにした料理を盛りつけて

作家名[敬称略]
〇松井利夫
〇清水志郎
〇野口悦士
〇木村容二郎
〇武井亜依
〇金沢英徳

◆会期:5月26日(水)→6月3日(火)

◆場所:京都高島屋 地階 きょうの味どころ

◆お食事代:5400円

◆時間:①午前11時~正午 ②午後12時30分~13時30分

※完全入替制とさせていただきます。

《同時開催》6階 特選和食器サロン *一汁一菜の器 特別販売

《料理教室》

2014-05-26 | Weblog
本日は、中央市場の味わい館において京都新聞文化センターの料理教室が行われました。

まず、日本料理の基本的な‘鰹と昆布の出汁’と‘じゃこ出汁’のひき方をやって、それぞれの引き立ての出汁を味わっていただきました。

まず、おじゃこの出汁で、切り干し大根とぜいたく煮(沢庵の炊いたん)炊きました。

続いて、椀物は鷄の叩き寄せと冬瓜。山芋を加えてフワッと仕上げます。

かき揚げは、ご家庭で簡単に出来る方法で揚げ、ちり酢でサッパリと。

御飯は、野菜五目飯。

本日で今回のクールは終了致しました。

ご参加賜りました方々には、心より厚くお礼申し上げますと共に、ご縁に感謝しております。
また、おめもじ叶います日を楽しみに致しております。

《じゃがいものおかき揚げ》

2014-05-23 | Weblog
本日の週間T&Tの連載は「じゃがいものおかき揚げ」です。

芋類のなかで、じゃがいもは世界中で最も大量に生産されてます。

日本には、江戸時代初期にジャガタラ(現ジャカルタ)の港からオランダ船によって伝えられたとされ、「ジャガタラ芋」、または馬につける鈴に似てることから「馬鈴薯」と呼ばれました。

日本では明治になって盛んに欧米品種を導入し、男爵やメークイーンをはじめ数多の品種が栽培されてきました。

じゃがいもの起源は中央アンデスとされ、観賞用としてヨーロッパに伝わって、アフリカ、インド、東南アジア、中国へと広まりました。

小麦やライ麦などの穀物と比べて数倍の収穫高があることから、戦乱や飢饉の際の食糧物資として盛んに栽培されるようになり、今では世界中で実に様々なじゃがいも料理が作られています。

【海老とブロッコリーのナッツ味噌和え】

2014-05-16 | Weblog
本日の道楽「味」外伝 飯田知史のうちでの料理は「海老とブロッコリーのナッツ味噌和え」です。

古より日本では、海老は長い髭や曲がった腰になぞらえて、長寿の縁起物として用いられてきました。火をいれると鮮やかな赤い色となって料理を彩ってくれます。

海老の殻に含まれるキチン質やアスタキサンチンにはがんを抑制する作用があるとされ、ベタインやタウリンは、糖尿病や高脂血症や高血圧などの生活習慣病予防に効果が期待できます。

また海老と一緒にカロテンやビタミンCなど摂ることによって、心臓や肝臓の機能を効率よく高められるんで、海老とブロッコリーの料理は実に理に適っていて相性抜群なんです。

ブロッコリーの茎には栄養分が詰まってますんで、できるだけ新鮮で質のええもんを求めて、ほかさんと全部使い切るようにしたいもんです。

《料理教室》

2014-05-14 | Weblog
一昨日の道楽 伝承料理教室には、たんとご参加くださり、誠に有り難く存じ上げます。

◆ホウレン草と蒟蒻の白和え
◇美味しく簡単に出来る新レシピをご紹介いたしました。

◆冬瓜と新蓴菜の袱紗汁
◇やらこう炊いた冬瓜と新蓴菜に海老出汁ベースの合わせ味噌仕立てのお汁をはり刻からしを留めます。

◆豚天火焼き
◇豚の肩ロースのかたまりに塩をすりこみニンニクの香りをつけ、オーブンで焼きあげ、地浸けします。新キャベツと人参と茗荷の紫蘇風味漬けをあしらいに。

◆茄子とピーマンの大根おろし和え
◇茄子とピーマンを油で揚げ、大根おろしに檸檬酢を合わせ叩き葱と七味を加えて和えます。

◆竹の子ご飯
◇竹の子の茹で方と切り方、土釜での炊き方をレクチャー。

◆冷やしぜんざいと玉露
◇大納言アズキの炊き方、白玉団子と焙じ茶寒天の作り方を実習。

以上のメニューで、料理・甘味とも、お喜び賜り大変嬉しく思います。

【お豆腐茶巾】

2014-05-08 | Weblog
本日の道楽「味」外伝 飯田知史のうちでの料理は「お豆腐巾着」です。

お豆腐には、木綿豆腐・絹ごし豆腐・充填豆腐があって、水のええ京都では昔から絹ごし豆腐が好まれてます。

水に浸けといた大豆をすり潰して「ご」を作り、これを煮て濾して豆乳にします。この豆乳があったかいうちにニガリや硫酸カルシウムなどの凝固剤を加えて固めたもんがお豆腐です。

木綿豆腐は、一旦固めたんをくずして四角の型箱に入れ、圧して「ゆ」を絞り出して固めます。
絹ごし豆腐は、豆乳に凝固剤を入たらそのまま型に流し入れて固めます。「ゆ」を出さへんので、水分が多くなめらかに仕上がります。
充填豆腐は豆乳を一旦冷して凝固剤を加え容器に入れて密封してから加熱して固めるんで、保存期間が飛躍的に長くなります。

栄養成分は良質のたんぱく質を豊富に含み、脂質はリノール酸、糖質はダイズオリゴ糖、ビタミンB1・E、カルシウム、亜鉛なども含み、消化吸収が非常にええ食品です。

木綿豆腐は「ゆ」を抜くんでgあたりの栄養価は高く、特にカルシウム・鉄・リンなどのミネラル分が他に比べて多くなり、絹ごし豆腐は「ゆ」を絞り出さへん分、gあたりのビタミンB1やカリウムが木綿豆腐より多く含まれ、充填豆腐はビタミンB1が絹ごし豆腐よりさらに豊富です。

《立夏》

2014-05-06 | Weblog
昨日は端午の節供で、御座敷の各部屋の床には、端午に相応しい掛軸をかけ、菖蒲を塗りの桶や籠に入れました。菖蒲の濃い紫は、どこまでも清らかで気高さが漂い、どこかしら陰があります。

端午の節供の楽しみのひとつに菖蒲湯があります。お風呂の湯船にたっぷりの菖蒲の葉を束ねて入れ、ゆっくりと浸かって疲れをとり穢れを祓います。笹の香り豊かな粽もいただきました。

二十四節気の立夏は、気象的には晩春の感じですけど、野山はグングンと新緑に覆われ、吹く風も爽やかで夏の気配が漂ってまいります。うちの露地の木々も剪定し、雑草も除き夏に向けスカッとしました。

料理は、その日の気温を考慮しもって、少しずつ涼やかな感じを組み込んでいく時節です。

《八十八夜》

2014-05-03 | Weblog
「夏も近づく八十八夜…♪」本日は立春から数えて八十八夜です。

朝から神護寺の宝物虫払に出かけ、国宝・重文を始め数多の宝物を目の当たりにし感動しました。

改装されたお茶室で若葉しげる草木の中を吹き抜ける風を感じ、柏餅と薄茶を頂戴し、心が洗われ、また日溜まりの中、新しく作庭された石庭を拝見し、清心となりました。

目の保養ができて心豊かになり、ほんとうに佳き一日となりました。