京料理 道楽のブログ

道楽の新着情報や、日常のちょっとした一言を書き込んでいきます。

【牛肉と春雨の炒め物】

2014-08-29 | Weblog
本日のT&Tうちでの料理は「牛肉と春雨の炒め物」です。

春雨は芋類や豆類の澱粉から作った透明麺状の食品で、中国で作られていたもんを鎌倉時代に禅僧が伝え、精進料理に用いたとされてます。

中国では「粉条(フェンティアオ)」又は「粉絲(フェンスー)」と呼ばれ、日本では、春の雨を思わせることから、昭和になって春雨と名付けられたそうです。

現在の春雨には、中国で作られた緑豆や豌豆などの澱粉を原料とする‘緑豆春雨’とサツマイモやジャガイモの澱粉を原料とする‘国産春雨’の二種類があります。

製法は澱粉を熱湯で糊状に練り、澱粉と湯を加えてさらに練って生地を作り、小さい穴から押し出す筒型の容器に入れて、煮立った湯に麺状に入れて茹で、水にとって冷やして凍らせた後、天日乾燥させます。

栄養は炭水化物・カルシウム・カリウムが含まれ疲労回復によく、低カロリーなんでダイエット食品としても広く親しまれてます。

【あっさり福神漬】

2014-08-22 | Weblog
本日のT&Tうちでの料理は「あっさり福神漬」

福神漬とは、七種の野菜を刻んで塩漬けにした後、塩抜きしてから調味液に漬け込んだもんです。

その名は七福神になぞらえてつけられ、明治十八年に初めて発売されたそうです。

日本ではいうまでもなく、カレーライスの添えもんとして欠かすことのできひんもんですね。

今回のレシピでは、短時間で出来る浅漬け的な福神漬をご紹介しましたけど、アクやエグミを完全に抜いてしっくりと漬けるには、塩を増やして4~5日漬けてから、水に晒して塩気を抜き水気をよく絞って、お砂糖か味醂に醤油を合わせた調味液に漬け込みます。

一般的には、大根・茄子・蓮根・鉈豆・白瓜・生姜・紫蘇の実なんかが用いられてます。

【擬製豆腐】

2014-08-15 | Weblog
本日のT&Tうちでの料理は擬製豆腐です。

擬製豆腐は、すでに江戸時代の料理書に登場してます。当時はお豆腐を一旦崩して絞り、調味して炒りつけてから型に入れて押し蓋をして固め、角に切って焼き鍋で焼いた料理でした。今は崩したお豆腐にお野菜など様々な具や玉子を加えて厚焼き玉子の要領で焼いて作ります。擬製豆腐模ハンバーグとは、ハンバーグに似せて作った擬製豆腐という意味で、ほんまのハンバーグと比べて栄養のバランスもええし、とてもヘルシー。焼きたてはもちろんですけど、冷めてもおいしいんで、お弁当のおかずとしてもおすすめです。
今回のT&T特集は「町の豆腐屋さんの名品」。古より京都のお豆腐は美味とされ、有名店もたんとございますけど、さりげない町のお豆腐屋さんにも優れたお店が仰山あって、それぞれにお得意の逸品があります。お豆腐という優れた栄養素の食品を上手に摂り、健康で美味しい食生活を楽しみましょう。

【伝統京料理と講話】

2014-08-12 | Weblog
昨日は京都新聞文化センターの伝統京料理と講話の催しがありました。

講話内容は、以下の通りです。

*陰陽説とは *陰陽の一年周期 *五行説とは *五行(五気)の性質 *五行の相生 *五行の相剋 *五行と方位 *五行と四季(四時) *五行配当[五常・五獣・五臟・五節供・五感・五色・五味…] *十干とは *十干と兄(え)弟(と) *十二支とは *十二支と方位 *十二支と時刻

*料理の五味五色五法とは
*京都のお盆の食慣わし

予定の一時間ではお話は終わらず、少しオーバーしてしまいました。

掛軸は淡々斎 花入は古信楽 汲出しは大田垣蓮月

お料理は以下の通りです。

〇座付(永楽和全 蜻蛉向附) 生海胆山芋豆腐

〇前菜(時代泡硝子皿・ヴェツィアグラス)海蘊酢 叩きオクラ 鯖寿司 新蓮根 卵黄味噌漬 白和え 勢多豆腐 車海老 燻鮭小川 三度豆 高野鶏射込 占地 鰻八幡巻 槍烏賊昆布押 裏白椎茸 鹿ヶ谷南瓜 唐墨 葡萄酒干無花果

〇造り(白井半七 焼〆水月糸目皿) 黒鮪大トロ 鮃 帆立貝 山葵

〇煮物(時代内朱高蒔絵松雲椀) 冬瓜 鴨 葱

〇焼物(川瀬竹春 染付唐草四方向附) 琵琶湖活鮎 揚骨 酸橘

〇強肴(時代信楽掛分向附) 冷茄子 湯葉阿蘭陀煮 艾生姜

〇進肴(須田菁華 色繪翡翠皿) 荒布の炊いたん

〇香の物(永楽妙全 赤繪壽六角皿) 覚弥 沢庵 セロリ 茗荷 胡瓜 小蕪

〇小吸物(月蓋小吸物椀)袱紗仕立 里芋 新蓴菜

〇御飯(須田菁華 八郎手蓋茶碗) 鱧飯 三つ葉

〇水物(藤平伸 呉須花紋皿) 桃 梨 巨峰

〇御菓子(永楽即全 唐津汁粉蓋碗) 冷し善哉 白玉 焙じ茶寒天

〇三島平茶碗

お料理・器等、大変お喜びいただき、幸せに存じます。前回に引き続きご参加くださいました御方には、心より厚く御礼申し上げます。

【五目金平】

2014-08-08 | Weblog
本日のT&T連載、道楽「味」外伝 飯田知史のうちでの料理は「五目金平」です。

金平は金平浄瑠璃の主人公。坂田金時の息子で剛勇かつ怪力無双。

牛蒡を胡麻油で炒めてタカノツメを加えて炊いたんを食べたら精強作用が生じるとされ、金平牛蒡の名がつけられました。

金平はまさに強いもんの代名詞で、極めて丈夫な足袋を金平足袋、粘りけを強くした糊は金平糊、堅固な扇の骨は金平骨、太くあらい縞柄は金平縞なんて呼ばれてます。

今回の五目金平は、そんなに濃い味付けではないんで、おかずとしてお野菜をたんと摂って、坂田金平のようにパワーアップして、夏バテを吹き飛ばしましょう。

【料理教室】

2014-08-06 | Weblog
一昨日の料理教室の床は、山芍薬の実と野紺菊を濱田庄司の花器に入れ、大龍和尚の軸を掛けました。

「海月の酢のもん」「おかぼ揚げ浸し」「冬瓜の鶏そぼろ」「車海老と針おくらの玉子豆腐」「海蘊雑炊」などの料理とデザートには「黒糖わらび餅とグリーンティー」を実習しました。

どのお料理も大変お喜び賜り、デザートは大好評で良かったと思います。

器は、幕末から明治にかけての京焼を用いました。

※次回は、9月1日(月)の開催となります。

【鰈の煮付】

2014-08-02 | Weblog
昨日のT&Tうちでの料理は「鰈の煮付」。

鰈は高たんぱく低脂肪で、コラーゲンも多く、ビタミンB1,B2,Dなども含まれるヘルシーな食材です。肌によく、免疫力を高め、老化を防止します。

お魚を煮付ける時には、「霜降(しもふり)」という下処理をします。湯にくぐらせ、ヌメリやウロコや血合いをきれいに取って、生臭くなるのを防ぎ、うま味を閉じ込めます。あんまりグラグラ煮立ったお湯で霜降りすると皮が反りくり返ってしまうんで、70~80度の湯に浸けて、表面が霜が降りたように白くなったら冷水にとりましょう。炊く時は必ず煮汁を沸騰させてからお魚を入れて、うま味の流出を防ぎます。

鰈のように低脂肪ではなく、脂肪分が多く身がやらかいお魚を炊くときは、炊き時間を長くしてクッツリと仕上げるのがええでしょう。