京料理 道楽のブログ

道楽の新着情報や、日常のちょっとした一言を書き込んでいきます。

《初午(はつうま)》

2010-01-31 | Weblog
今年は、2月1日が「初午」です。
和銅4年(711)の2月最初の午(うま)の日に、神が稲荷山の三ヶ峰に降臨されたと伝えられ、2月最初の午の日を「初午大祭(たいさい)」として、伏見稲荷大社へ全国からぎょうさんの参詣者が商売繁盛・家内安全を願って「福参り」に来はります。ぼくは毎年、狐面のお煎餅を買うて帰ります。この日の食卓には、おいなりさん(いなり寿司)や畑菜の辛子和えや葱とおあげさんのてっぱいなんかが並びます。
直ぐに、3日「節分」の鬼やらい、4日「立春」の旧正月の祝いへと続きます。

《大寒フォーラム》

2010-01-30 | Weblog
本日の《二十四節気大寒フォーラム》では、パネリストの先生方の様々なお話をお伺い致しまして、ぼく自身大層勉強させていただき、有り難く存じております。
これからも継続していくことが大切で、二十四節気の移ろいと京都の生活を広く発信していくことは、ノスタルジックで心が癒やされる本来あるべき人のくらしや文化がみえてくるように思いました。

《スッポン鍋》と《蒸し鮑》

2010-01-30 | Weblog
昨日は、道楽で製造販売致しております【スッポン鍋】を仕込みました。真空冷凍でのお届けとなっております。
【蒸し鮑(あわび)】も同時に仕込みました。大きな蒸し器で6時間程酒蒸しにしますので、店のお客様の料理をお出ししてる時もズゥーっと蒸してる状態です。鮑は殻から外し塩みがきして、肝と紐をとり口を除きます。身だけになると殻付きの3分の1程の重さになります。これを長時間蒸し上げると、更に縮んで小さくなってしまいますので、かなり高価な食材と言えましょう。
近海の活きのええ鮑の酒蒸しは、只々美味の一言です。

馬鹿貝(ばかがい)

2010-01-29 | Weblog
今の時期、東京のお寿司屋さんでは、「青柳(あおやぎ)」とか「小柱(こばしら)」とかいう種(ねた)必ずあります。
これは「馬鹿貝」のむき身と貝柱の呼び名で、いつも口をちょっと開けていることから「バカ貝」と呼ばれるようになったそうです。むき身を「青柳」と呼ぶのは、かつての主な産地が千葉県の青柳だったことに由来しています。丁稚の頃、築地では「やぎ」て呼んだはりました。「ぬた」や「みぞれ和え」なんかにもします。
小柱は、身より値が高ぉて美味とされてます。「あられ」とも言うて、軍艦巻きにした寿司種、天ぷら、酢のもん、ご飯や雑炊にしたり、また粋に蕎麦(そば)に散らして「あられ蕎麦」にもしはります。

《二十四節気フォーラム》

2010-01-28 | Weblog
嵯峨嵐山二十四節気 第一回フォーラム 二十四節気を語るー大寒実験に寄せてーが1月30日(土)10:00~ 嵐山「らんざん」さんで開催されます。主催は京都府、京都市、京都嵯峨芸術大学、NPO法人遊悠舎京すずめ、京福電気鉄道株式会社です。
お話のテーマは、◇「二十四節気」に沿った暮らしぶりに、地球温暖化、低炭素社会、食育、美容、健康、癒しなど、世界的課題や日常生活にいたる様々な解決策が発見できる、現代的価値や糸口があることを再認識する。◇日本の伝統的生活文化・自然景観が色濃く残る京都において、二十四節気をテーマにした地域活性化や地域交流に取り組む価値は大きく、その拠点を嵯峨嵐山としてスタートすることを全国に発信する。となっております。
ぼくは、【食】の面でのパネリストで参加致します。

五行十干(ごぎょうじっかん)

2010-01-27 | Weblog
『十二支』のことを「えと」と呼びますが、これは『十干』の兄弟(えと)からきています。
『十干』とは甲(こう)・乙(おつ)・丙(へい)・丁(てい)・戊(ぼ)・己(き)・庚(こう)・辛(しん)・壬(じん)・癸(き)のことで五行とは木・火・土・金・水のことです。
『甲』は「木の兄(きのえ)」。『乙』は「木の弟(きのと)」。『丙』は「火の兄(ひのえ)」。『丁』は「火の弟(ひのと)」。『戊』は「土の兄(つちのえ)」。『己』は「土の弟(つちのと)」。『庚』は「金の兄(かのえ)」。『辛』は「金の弟(かのと)」。『壬』は「水の兄(みずのえ)」。『癸』は「水の弟(みずのと)」と読みます。
陽の兄の性質は、剛強で動。陰の弟は、柔和で静を意味します。これで生まれ年による性格を占ったりもします。
今年は、六十干支の庚寅「かのえとら」年です。

《料理教室》

2010-01-25 | Weblog
本日の料理教室は、初午・節分に因んだ御献立でした。
玄関には節分の絵を掛け、座敷の床飾りは初午のもんです。
『蕪蒸し』はぐじ・百合根・銀杏・木耳(きくらげ)です。『胡麻豆腐』は合わせて丹念に練り上げました。『関東煮(かんとだき)』は大根・じゃがいも・蓮根・玉子・竹輪・蒟蒻を各人銘々の土鍋を用い、熱々に葱と溶き辛子を添えました。『金時豆』も炊きたてを供しました。『畑菜の辛子和え』は京都で初午の日に必ずいただくもんです。
『おいなりさん』と『酢取り生姜』を木地の絵馬と枡に熊笹を敷いて盛りました。
すべて大変御満足賜りまして、とても嬉しく存じます。
◆松籟庵さんでの大寒料理もご好評を賜っておりますようで、良かったなぁと安堵致しております。

《大寒料理》

2010-01-24 | Weblog
本日、松籟庵さんで開催中の『飯田知史監修 大寒料理』を召し上がった方より御連絡をいただきました。「料理も器もとっても良かった。堪能致しました。」とのお言葉を賜り心より嬉しく存じます。
松籟庵さんの板場の方々も、慣れない料理に大変御苦労なされていると存じますが、頑張って丁寧に作っていただき、本当に有り難く思います。十日間程のイベントですが、何とか上手に身体にやさしく時節に即した京料理をアピール出来ればなぁと思っております。
皆様、是非ともお誘い合わせの上、お運び下さいますよう宜しくお願い申し上げます。

【旧暦と新暦】

2010-01-23 | Weblog
二十四節気は中国で殷(いん)代からすでに用いられていて、日本では飛鳥時代に採用されました。
旧暦とは「太陰太陽暦(陰陽暦)」のことで、「太陰暦」に二十四節気などを取り入れて作られた暦です。明治五年(1872)の「明治改暦」により明治六年(1873)1月1日より「新暦(太陽暦)」が使用されることになりました。
「太陰暦」とは、月の満ち欠けによる周期的変化を基準に定めた暦で、「太陽暦」とは地球が太陽の回りを一周する時間を一年と定めた暦で、月の満ち欠けによる周期とは一致しません。
「太陰暦」では、実際の季節の推移と暦の月日が合わなくなるため、二十四節気を導入し旧暦へと移行したので、農作業などに大いに便利になりました。「八十八夜」を見て農作物の晩霜による被害に注意したり、「二百十日(にひゃくとおか)」を見て漁師さんが台風に備えたりしました。
二十四節気は、旧暦では「冬至」を、新暦では「春分」を起点とし、太陽の周期を二十四等分して各節気を配置し、一年間の気候の推移を表しました。
また暦には、その日の吉凶禁忌を示す「十二直」や「六曜」や「二十八宿」などが載っていて、現在でも婚礼[大安吉日・仏滅を避ける]や葬式[友引を避ける]などの日取りを決める判断の基準となっています。

【嵯峨嵐山二十四節気】

2010-01-22 | Weblog
“嵯峨嵐山二十四節気戦略協議会”事務局の京福電気鉄道株式会社さんより、立派な大寒料理のポスターと素敵なリーフレットが届きました。
【松籟庵】さんでいただく、ぼくが監修する大寒料理〈おひとり様 3800円(税込)〉が、いよいよ明日から始まり、2月3日(水)までとなっております。《予約制075-861-0123まで》
嵐電嵐山駅では、奥田祐斎先生の作品と嵯峨御流の挿花が楽しめます。嵐山祐斎亭では、特別料金〈おひとり様 1000円(税込)おみやげ付き〉で工房見学ができます。
京福電鉄の駅に置いてあるオシャレなリーフレットには、大寒の嵯峨嵐山を存分に楽しんでいただく情報が満載ですので、是非とも御覧の上思いっきり御堪能賜り、静寂な空間の中で川のせせらぎと野山の自然に包まれ「大寒料理」を満喫していただきたく存じ上げます。