京料理 道楽のブログ

道楽の新着情報や、日常のちょっとした一言を書き込んでいきます。

《京焼》

2010-10-31 | Weblog
本日 今熊野の窯元へおじゃまして、色々と器を見せていただき、数点をわけてもらいました。

うちのおじいちゃんからお付き合いがある窯元で、薄手の上品な京都らしいもんがお得意です。

しばらく奥さまとお話をさせていただきましたが、京焼陶家のスタイルも、昔とは全く変わってしまって大変、とのことでした。

また、この窯元のステキな器に、道楽の京料理を盛るイベントが出来たらなぁと考えております。

《ホタテ貝》

2010-10-29 | Weblog
今年のおかしな気象によって、ホタテ貝の養殖が大きなダメージを受けておられると聞きます。

ホタテ貝には、豊富なタウリンが含まれ、滋養強壮の効能があります。ビタミンB2により、成長促進や眼精疲労にもよく、カルシウム・鉄・亜鉛なども含んでます。
生より干した貝柱の方が、栄養的にも薬効も優れます。

料理は、刺身や昆布締め、霙和えやてっぱいなどの酢のもん、貝焼きやバター焼きやオリーブオイル焼き、天ぷら、椀種、干したんは、スープにしたり、蓮根・干し椎茸との煮物なんかもええし、何にしてもとっても美味な冬の味覚です。

冷凍もありますけど、やっぱり生のホタテ貝を食べたいもんですね。

《鴨川》

2010-10-27 | Weblog
雲ヶ畑の山あいが源流で、出町柳の賀茂大橋で高野川と合流し、京都市街東部を南へ貫いて流れ、やがて桂川に合流します。
発源から賀茂大橋までが【賀茂川】、以南を【鴨川】と書きます。
本日、鴨川に架かる正面橋から川面を眺めると、何十羽という鴨がつがいで気持ち良さそうに浮かんでいて、近くに数羽の鷺が、小魚を啄(ついば)んでます。
「ホンマに鴨川やなぁ」とつくづく思いました。

モヤシ

2010-10-27 | Weblog
豆や麦の種子を水に浸して発芽したもんが「モヤシ」です。

「もやしっこ」といえば、ひ弱な子供のたとえですけど、モヤシの効能は、大きなもんです。モヤシに含まれるビタミンCは肌によく、アミラーゼは胃腸によく消化吸収を高めてくれます。食物繊維は便秘によく、タンパク質・ビタミンB群は、疲労回復などに効果があります。また、利尿作用もあって、むくみや熱冷ましにも効くとされてます。

ぼくは、ゴマ油にタカノツメと生姜を加えて、モヤシを炒めます。塩・胡椒をして、仕上げに醤油を加えます。

美味しいし、身体にええし、安上がりやし、ゆうことない食材ですね。

《滋味六根(じみろっこん)》

2010-10-25 | Weblog
六根というのは、眼・耳・鼻・舌・身・意のことで、全てが料理と深く関わってます。

眼で味わうとは、周りの景色、露地、調度品、器と料理の調和と色彩…。

耳で味わうとは、周りの音、釜の湯の煮えた音(松風)、川のせせらぎ、木立の風の音、雨音…。カリッ・サクッなどの噛む音やうどん・蕎麦を啜る音。

鼻で味わうとは、お香の匂い、焼いたこうばしい炭の匂い、おだしや料理の香り、山椒や柚子などの香り…。

舌で味わうとは、鹹・甘・辛・苦・酸の五味。

身で味わうとは、料理の唇に触れるやらかさや食感、噛む感覚、飲み込む感覚、料理や器の肌に触れる温度や質感…。

意で味わうとは、亭主の意図や心遣い、素材や料理や器に込められた意味や心くばり、一緒に食事をする人…

などのことで、「滋味六根」とは、滋味深く繊細な料理や、そこに込められた心に出会ったときには、六根を研ぎ澄まして味わうことが大切。という意味合いで、ぼくが、近頃よく使うことばです。

嵐電・嵐山駅のぼくの監修店のパネルも、間もなくこの書を掲げる予定です。

《料理教室》

2010-10-25 | Weblog
本日は、料理教室の開催日です。

「ぐじの酒蒸し」に、ぜんまいの湯葉巻きと壬生菜。
「烏賊の紅葉和え」とオクラの味噌漬け。
「鰺の干物」と大根おろし。
「焼き豆腐とおあげさんの夫婦炊き」。
「牛肉葡萄酒煮」と三ツ葉。
「根深ごはん」と「胡瓜浅漬け」。

以上のお献立で、まずレクチャーしてから、板場で全料理のデモンストレーションの後、一品ずつ出来たてをご試食いただきます。

皆さん、全てのお料理をお喜びいただきまして、良かったなぁと思っております。
干物や糠漬けも、是非とも御家庭でやっていただきたく思っております。
料理教室の方々には、お櫃に入れたご飯の美味しさや、昔ながらの滋味深い煮炊きもん、器のもつ役割の重要性なんかも、おいおいわかってきて下さいまして、とても嬉しく思っております。

《おだい》

2010-10-23 | Weblog
京都の人は、大根のことを「おだい」と言わはります。

丸くおっきな「おだい」は、「淀だいこ」「聖護院だいこ」、お年寄りの方は、「尾張だいこ」と呼ばはります。

お米のとぎ汁でゆがいたら、アクも抜けやらこうなって、ふろふきにしたり、おあげさんと炊いたりします。

近頃は、見いひんようになりましたけど、「おだい」の葉っぱの干したんは、「ひば」と言うて、黄色に干された「ひば」をにしんと炊いたり、おあげさんと炊いたりすると美味しいんです。

葉っぱや皮は、切り漬けにしてもええし、炒め煮してもおいしいんで、ほかさんとよお洗てから、全部使い切りましょう。

《暮秋》

2010-10-22 | Weblog
本日は、「時代祭」と「鞍馬の火祭」で、秋祭りのクライマックスです。

「時代祭」は、「葵祭」「祇園祭」とともに京都三大祭りで、平安遷都千百年(明治28)平安神宮創建より始まりました。明治維新から平安時代へとさかのぼって、時代行列が御所から平安神宮までを練り歩きます。

「鞍馬の火祭」は、鞍馬の由岐神社で行われます。家々の軒先にかがり火がともされ、子供たちの松明(たいまつ)が町を練り歩き、午後九時頃から、若衆に担がれた大松明が、神社の坂道を駆け上ります。火の粉舞う神社の境内では、御神輿が出御。勇壮な炎の祭典は圧巻です。

例年なら、冬の気配がやってくる頃なんですけど、今年は、ここへきて、ようやく深まりゆく秋が感じられました。

《みりん干し》

2010-10-21 | Weblog
イワシを水洗いして水気を除き、手でひらいて、調味汁に半時間ほど浸けて、半日から一日くらい干します。
調味汁は、みりんに紹興酒を少し加えて同量の再仕込み醤油を合わせ、ひと煮立ちさせて冷まし、あたりゴマと七味を混ぜて作ります。
焼くときは、焦げやすいので、火加減に気ぃつけて焼かんとあきません。
ごはんに、最高の美味しいおかずですんで、「一夜干し」や「みりん干し」は、ぜひとも自分で作ってみることがおすすめです。

《柚子》

2010-10-20 | Weblog
柚子が、青から黄に色づき始める季節ですけど、今年は柚子も楓も色づくのは、おそいような感じです。
京都では、「ゆう」と言わはる人もいはって、「水尾」の柚子は、香りがよくて果汁も美味で、大層有名。
「桃栗三年柿八年、柚子は九年の花盛り」ということわざもあるくらいで、樹齢百年以上の樹も少なくないと聞いてます。
やがて、水尾の里の、ものすごくおっきな柚子が、八百屋さんの店先に姿を見せて、冬の到来を知らせます。