京料理 道楽のブログ

道楽の新着情報や、日常のちょっとした一言を書き込んでいきます。

《茄子の大根おろし和え》

2014-06-27 | Weblog
本日のT&T連載うちでの料理は「おなすの大根おろし和え」。

おなすが食卓にのぼると夏の到来を実感しますね。
おなすは油と実に相性がよくて、美しい瑠璃色が引き立ちます。この色素はナスニンというて、コレステロール値をさげて動脈硬化を防ぎます。ポリフェノールは老化を抑さえがんを予防します。

油を用いたおなすには、大根おろしが出合いもん。大根に含まれるアミラーゼは消化を促進する酵素で胸やけ・胃もたれを防ぐ効果があります。
青みはピーマンでも青唐辛子でもよお合いますね。ピーマンや青唐辛子には美肌や夏バテ防止に効果的。

和え衣の大根のおろし酢は、お魚の塩焼きやお肉のステーキや鶏の唐揚げなんかに添えてもサッパリとしてええですね。

《新玉ねぎとズッキーニの乾酪炒め》

2014-06-21 | Weblog
今回の週間T&Tの連載は「新玉ねぎとズッキーニの乾酪炒め」です。

玉ねぎは貯蔵性も高くて用途も広く、ご家庭で用いるもっともポピュラーな野菜ですね。

切ったら涙が出る要因は、硫化アリルという成分です。硫化アリルは、血液が固まるのを防いだり動脈硬化の予防、疲労回復 食欲増進 不眠症 整腸なんかにも効果があって、火を通すと甘みを感じる成分に変わります。

涙が出んようにするには、玉ねぎを冷してからよお切れる包丁で、繊維を潰さないように切れば大丈夫。

ズッキーニはアメリカ南西部からメキシコ北部が原産地で、和名は「つるなしカボチャ」。現在では、ご家庭でも広く使われるようなりました。見た目は胡瓜みたいですけど、食感や味わいは茄子に近い野菜です。

チーズは保存性に優れ、極めて栄養価の高い優れた食品で、冷え性、胃潰瘍、肝臓病、骨粗鬆症などの改善に効果があります。

ただし、カロリーやコレステロール値が高く塩分も多いので、摂取量には注意せんとあきません。

【料理教室】

2014-06-09 | Weblog
本日は料理教室開催日。床の掛物は烏丸光廣、花は青磁壺に野萱草 螢袋 山紫陽花を入れました。

料理内容は以下の通りです。

〇種々天麩羅盛合せ

海老の包丁の入れ方、穴子の下処理、野菜の切り方を実習後、シータイガー・穴子・茄子・蓮根・青唐・椎茸をそれぞれ各自が揚げて、器に盛付け、揚げたてに天つゆと大根おろし、抹茶塩を添えてお召し上がりいただきました。

〇蛸と胡瓜の梅肉和へ

梅肉衣の合わせ方、蛸・胡瓜の切り方などを実習。

〇かぼちゃと玉葱の赤だし

八丁味噌の仕立て方。かぼちゃは炒めて油抜き、玉葱はスライスして汁の実に。

〇胡麻豆腐

生地の合わせ方、胡麻豆腐の練り方を実習後、加減醤油を合わせ、器に盛付け、すり山葵を留めます。練りたての食感と香りをお楽しみいただきました。

〇蕎麦切巻

蕎麦の中心に鰻の蒲焼・胡瓜・茗荷・葱を入れて、薄焼き玉子と板海苔で巻き、フライパンで転がして外側の海苔を焼き、切り分けて旨出汁でいただきます。

本日は僕自身も皆様とご一緒に楽しいひとときを過ごし、次回の料理のご要望を伺って、散会となりました。

《豚天火焼き》

2014-06-06 | Weblog
豚は世界のあちらこちらで、その土地のイノシシを家畜として飼い慣らしたもんです。地面を鼻で掘ってミミズや木の根っこなんかの食べ物をさがす必要がなくなって、吻(ふん)は短くなり、武器としての牙は小そう退化し、耳の筋肉も使わんようになってたれ下がりました。

宗教上イスラム世界では、豚肉を食べることはタブーとされています。キリスト教世界では、豚の食の禁忌はなくなりましたが、穢れた霊が宿るという観念がしばらく残ってたようです。

日本では古よりイノシシの飼育が行われてたようですが、仏教による殺生の禁が広まるにしたがって衰え、再び飼われるようになったんは、17世紀になって長崎で渡来人が豚を飼い始めてからとされてます。

香り付けに用いたニンニクは、古代エジプトでも食され、日本には平安時代以前に渡来したとされてます。においが強いので京料理にはあまり用いませんが、スタミナ補給源として大変効果があって、疲労回復に最適。

においの正体は、アリシンなど数十種類の硫黄化合物で、抗酸化作用があり、がん予防に効果が期待できます。また強い殺菌作用があって風邪等のウイルスにも効力があります。また、スコリナジンは高血圧や肥満予防に効果があります。ただし、ニンニクはぎょうさん食べ過ぎたら、胃があれたり貧血になったりする場合があるんで注意が必要です。