京料理 道楽のブログ

道楽の新着情報や、日常のちょっとした一言を書き込んでいきます。

《利休に帰れ》

2010-03-31 | Weblog
昭和58年に主婦の友社から刊行された《利休に帰れ いま茶の心を問う》が、里文出版より新装版として出版されました。
大徳寺511世 立花大亀(たちばなだいき)和尚が、利休さんの茶とその周りの人物と歴史について語っておられます。利休さんの茶の精神と禅。長次郎茶碗・墨跡・竹の茶杓・花入れなどの道具。茶室と露地。利休さんの美の捉え方などを語っておられます。
大亀和尚と茶の暮らしや自らの世界観も説いておられます。
大変興味深い内容で、改めて利休さんに学ぶところ多く、一気に読み切りました。

《監修おせち》

2010-03-30 | Weblog
本日は、来年のおせち料理の監修に行って参りました。
今頃から、御献立を決めて、サンプルを作ります。
今年ご好評を賜ったものを基本とし、若干改良したものや、別に新たなアイテムも作りました。
《道楽謹製おせち》同様に、低価格高品質の《飯田知史監修おせち》も、ご愛顧の程、何卒宜しくお願い申し上げます。

《終雪》

2010-03-29 | Weblog
降りじまいの名残の雪のことを、終雪(しゅうせつ)と言います。
今日はけったいなお天気で、底冷えの中、お日様が照ってるのに、急に雨が降ってきたと思ったら、直ぐに止んで、また降り出したり、いきなり牡丹雪が降ってきたりたり…。
咲き誇る桜に降り注ぐ終雪は、幽玄で美しいもんでした。

料理教室

2010-03-29 | Weblog
本日は、料理教室開催日です。
メニューは、【貝のおてっぱい】【卯の花汁】【桜鯛塩焼/蚕豆】【だし巻き】【飯蛸】【ばらずし】です。
てっぱいは、赤貝・鳥貝の下処理の仕方から切り方まで、順々にやりました。分葱はフライパンで焼くという作り方です。
卯の花汁は、おから・牛蒡・お豆腐・葱のお椀です。
活桜鯛は、塩の振り方、焼き方をやりました。あしらいの蚕豆は、煮汁の割合と炊き時間、急冷の仕方です。
本日は、ご参加のお人数が少なかったので、だし巻きは、家で直ぐに巻けますように、玉子・出汁・調味料・葛の合わせ方、巻き方をお一人ずつ実践にてご教示させていただきました。
飯蛸は、生の飯蛸の目・口・墨袋の取り方をやって、塩揉みして霜ふり後、炊いていきました。
ばらずしは、寿司飯の合わせ方、寿司具には、牛蒡・人参・椎茸・高野豆腐・ちりめんじゃこ・蓮根なんかを合わせます。上に、錦糸玉子、車海老・絹さや・椎茸・木の芽・がりを盛り付けます。
前回に、清まし汁の調味料の分量をご要望されておりましたので、ご教授致の上ご試飲賜りました。
皆さん、全て大変お喜びいただき、とても嬉しく思います。
◆次回、4/12(月)は、《道楽相伝鯖寿司》の販売を行いますので、ご要望の御方は、御予約下さいますよう、宜しくお願い申し上げます。

《埋み火(うずみび)》

2010-03-29 | Weblog
作日は、ふだんのお客様に加え、正午の茶事がございました。
薄茶が終わり、お帰りの後、炉中の炭を火箸で拾います。
炉中は、別世界の宇宙のようで、闇の中、灰に包まれて弱々しく熾った炭火は、ほんまに美しく、侘,寂を感じます。
ほのかにお香の残り香が漂って、心が落ち着きます。

懐石は、
【向付】 ぐじ昆布締 [覚入 織部舟形向附] 汁 袱紗味噌仕立 中上げ湯葉 飯
【椀盛】 あぶらめ葛叩き 胡麻豆腐 鱶鰭 [源氏物語絵替蒔絵煮物椀]
【焼物】 桜鱒 たらの芽 [弘入 瓜紋鉢]
【強肴】 白子筍 鯛の子 にしん 蕗 人参 [保全 獅子金赤繪鉢]
【強肴】 てっぱい 赤貝 鳥貝 貝柱 分葱 芹 [春海好みバカラ金縁藍被ダイヤカット鉢]
【箸洗】 蚕豆 [時代朱塗鳳凰内沈金菊花椀]
【八寸】 鴨ロース 菜種 鮑 飯蛸 [時代吉野川蒔絵丸盆]
【湯桶 香の物】 はりはり(沢庵 茗荷 壬生菜) [保全 染付雲龍紋鉢]
といった御献立に致しました。

《開花》

2010-03-28 | Weblog
京の桜も、早いのはもう散りかけてますし、今からつぼみが膨らんでくるのもあります。大方は見頃を迎えてきました。
今年の気温は、一旦かなりあったこうなったので、開花も早いと思てましたが、ここ数日グッと冷え込み、例年よりやや遅いのかなぁという様子です。
この時期は、京都に多くの方々が、おこしになり、大層賑わいます。
週末は交通量も、もの凄くなり、車での移動はかなり時間を要します。
来月十日から、七条の京都国立博物館で長谷川等伯展が催されます。
豊臣秀吉、千利休を魅了した、等伯の代表作が勢揃いし、国宝三点、重文三十点も展示されますので、こちらもかなりの人出となることでしょう。

《生節》

2010-03-26 | Weblog
鰹を五枚におろし、2cm程の厚みに切って、鍋に湯を沸かし、しばらくゆがきます。
茹でた切り身を竹笊に広げ、風通しのええ所で天日にあてて干しておくと「生節」ができます。
お豆腐を切って、全部の面を炭火でじっくりと焼きます。
鍋に生節と焼いたお豆腐と生姜のせん切りを入れて、お出汁をヒタヒタに加え、お酒を注ぎ、火にかけます。
煮立ってきたら、少量のお砂糖と味醂と薄口醤油でお加減して、落とし蓋をし、しばらく弱火で炊きましょう。
生節から旨味が出てきます。
蕗を湯がいて皮をむき、切りそろえて、生節の煮汁で炊きます。
器に、生節・焼き豆腐・蕗を盛り付けて、木の芽を添えると、美味しい『おまわり』の出来上がり。

2010-03-25 19:20:22

2010-03-25 | Weblog
本日の読売新聞(近畿版)の朝刊に、京福電鉄さん嵐電百周年にまつわる紙面が何面かあり、嵐山駅で販売されるいくつかの商品広告も出ていました。
‘さこにゃん’と「左近いなり」も、ぼくの写真とともに、載せていただいておりました。

今朝、嵐山駅での百周年式典のあと、‘さこにゃん’が登場し「左近いなり」をお客様に振る舞い始めました。
‘さこにゃん’は、超大人気で「わいい~」と口々に言いながら、ぎょうさんの人達が、携帯で‘さこにゃん’との撮影を楽しんでおいででした。
近くでお話を聞いていますと「左近いなり」の評判もすこぶる良く、スタッフの方々の努力の賜物と、心より感謝しております。
ほんまに美味しい「おいなりさん」ですんで、是非一度お試しあれ!

《薬酒(やくしゅ)》

2010-03-25 | Weblog
江戸時代には、いろんな「薬酒」がありました。
『桑酒(くわざけ)』は、桑の樹皮と根皮を濃く煎じ、米麹を入れて醸成したもので、中風・脚気に効能あるとされていました。また、桑の実のしぼり汁に、焼酎と砂糖を入れて作るもんもありました。
『生姜酒』は、生姜をおろして味噌と合わせ、すり鉢でよくすって、鍋で煎ってから、酒を加えたもんで、風邪に効くとされてました。
『豆淋酒(ずりんしゅ)』は、黒大豆を炒り、古酒に浸けて醸成させたもんで、血行促進・中風によいとのことです。
『忍冬酒(にんどうしゅ)』は、スイカズラの花と茨(いばら)の花を干して、強飯(こわいい)と麹を合わせ壺に移し、土中で寝かせた薬用酒です。さらに、焼酎・味醂・肉桂・人参・氷砂糖などを合わせたものもありました。
『鳩酒(はとざけ)』は、味噌を鍋で煎りつけて、鳩の身と骨を包丁で細かく叩き、酒でのばしたもんを入れて炊いてから、酒を加えます。腰痛や下の冷えに効能があるということです。
江戸時代の料理書には、この他にも現代にはない、ユニークで変わった酒の数多な記述があり、読んでると実に面白いもんです。