京料理 道楽のブログ

道楽の新着情報や、日常のちょっとした一言を書き込んでいきます。

《集汁》

2012-08-31 | Weblog
今日は、集汁(あつめじる)という魚介類やいろいろな野菜を具にした味噌仕立の汁物を作りました。
ベースは鶏ガラでスープをとって、干し貝柱と干しナマコを入れ、野菜は人参・玉ねぎ・かぼちゃ・小蕪・椎茸・里芋・はくさい 等を角切りに入れて白味噌で薄味に仕立て三つ葉をちらしました。

ヘルシーで野菜そのものの味わいを楽しめるスープです。

集汁は室町時代からある料理で、野菜のみで作ったんは、江戸時代に「むしつ汁」と呼ばれてました。

《お好み焼き》

2012-08-30 | Weblog
ぼくは、海鮮のお好み焼きがすきで、よく焼いていただきます。

具は、烏賊・貝柱・海老なんかとキャベツ・葱・生姜を合わせます。

生地はあんまり混ぜたらアカンようにいわれてますけど、お出汁と小麦粉はダマがないようによく混ぜ合わせて、すりおろした長芋を加えさらに混ぜます。

それから、生地と具とキャベツと卵は空気を含むように、ざっくりと合わせるだけ。ここで混ぜ過ぎたらあきません。

あとは、フライパンで蓋をして弱火で焼くだけです。10~12分ほど焼いて、ひっくり返してさらに10~12分ほど焼いて、両面焼き色がついたら出来上がり。
ふっくらと焼きあがったら、切り分けて、お醤油をちょこっとかけていただきます。

《いとより》

2012-08-29 | Weblog
いとよりだいは漢字で書くと「糸縒鯛」。

その名の通り、泳いでるときの魚体は、金色・銀色・赤や黄色の色糸などを縒ったように見えます。薔薇色に輝く美しい魚体は、味のほうも超美味。

本来は、京の野山が錦繍に染まる秋たける頃が旬のイメージですけど、本日舞鶴であがったのをいただいたところ実に美味しかったです。

関西では特に珍重されるお魚で、新鮮なもんはお造りに。椀種や西京焼き、照り焼き、また煮付けにしても、とても喜ばれます。

次回、九月初旬に催します‘魚捌き教室’では、この糸縒鯛も題材のひとつとなります。

《お墓参り》

2012-08-28 | Weblog
今朝、早い時間にお墓参りに行ってきました。

うちは、浄土宗ですんで、お塔婆を書いて、供花を用意してから向かいます。
卒塔婆はサンスクリット語のストゥーパの音訳で、その形(五輪のきざみ)は、下から地・水・火・風・空の五大をあらわしてます。
うちでは、先ず梵字のキリーク(キリク)を書いて、続いて法名を書き、追善供養(盆供養・彼岸供養…)と入れます。右側に日付、左側に自分の氏名を書き添えます。浄土宗では入れることが多い、梵字のキリーク(キリク)は、阿弥陀如来をあらわしてます。

五輪塔を含め飯田家のお墓七基と別に、大きな道楽のお墓があります。
そうじしてから、お塔婆をたて、お花を供えて、お線香をたき、墓石の前で手を合わせますと、心が澄んで清らかになったように感じます。

《料理教室》

2012-08-27 | Weblog
まだまだ厳しい残暑が続いております。
本日の料理教室のメニューは、もちろん暑い時期にいただく料理です。

「長芋ともずくの酢のもん」「蓮餅の椀盛」「鶏魚の酒焼き」「お茄子そぼろ味噌炊き」「鰺の香味漬け」「赤出汁・鰻丼」

どの料理も美味しく、作りやすい簡単レシピということで、ご好評賜り有り難く思います。

人生において、食を通じて感じる喜びとか幸せは、とても大きいもんです。来る日も来る日も三度いただくことですんで、豊かな食生活を送ってほしいもんです。
酷暑の砌にはサッパリした冷たい料理や夏バテ防止のスタミナ料理。凍えるような寒い時には、身体が芯からあったまるアツアツの料理。お祝いの日にはおめでたい料理。節供や祭事の料理…。

生命を維持するためだけの食事では、あまりにも味気ないので、ご家庭でも器にちょっと気を配って、見た目にも食欲をそそるステキな料理で、心も体も満たされ、かつ健康を維持できたら最高やないでしょうか。

《琵琶の魚》

2012-08-25 | Weblog
うちの店で板場修行をしてた人が、滋賀県の長浜で料理屋をやっておりまして、琵琶湖の天然鰻を用いた料理も出しています。
今年も稚魚が少なく養殖鰻が品薄状態、価格高騰によって、天然鰻を用いる店が増え、琵琶湖にも全国から業者が買付にきはるようになって、入手がかなり困難となっているようです。

また、夏場には「琵琶鱒」が産卵前の旬の時期を迎えます。以前は長浜でも稀にしか捕れなかった幻の魚ですが、近年は漁の技術進歩にともなって、漁獲量も増えてきてるそうです。

捕れたての琵琶鱒は、そのまま刺身でいただくのが最高。
茶事では、昆布〆にして向付や八寸、もしくは塩焼きや付け焼きにもします。
適度に脂がのって、芳醇かつアッサリした味わい。

天然もんとは違いますけど、近年は琵琶鱒の養殖も行われておりますので、ご家庭でも食べやすくなりました。

京料理は、昔から琵琶湖の恵みとの関係が深く、諸子の炊いたんや鮒ずしは八寸に、安曇川の鮎は塩焼きに。家庭のおかずにはイサザ豆を炊いたりします。

《厳しい残暑》

2012-08-25 | Weblog
今夏は、麻や絽の着物を来て出掛けることもなく、浴衣も数回袖を通しただけでした。

九月から単衣となりますが、まだまだ暑い日々が続くんで、たまりませんね。

近年の温暖化で、十月初旬も、なかなか気温がさがらず、袷に替えるのもたいへんです。

七月 八月、うだるような暑さの中、涼しい顔して絽や紗の着物をお召しになってる方を目にしますと、やっぱり和装はええもんやなぁ…とつくづく感じます。

《ブルーベリー》

2012-08-23 | Weblog
夏場は、朝一番、お昼の仕事終わり、夜帰宅後、と毎日三回はお風呂に入って湯船に浸かります。
今日は、ようやく床屋さんに行けたんで、サッパリと気持ちようなりました。

さて先日、信州戸隠の無農薬有機栽培のブルーベリーをたんといただき、ジェラートとジャムを仕込んで、残りをフレッシュジュースにしていただきました。

完熟の大粒ブルーベリーは、甘味と酸味のバランスが抜群で実に爽やかな味わい。

毎年収穫時期が来るのを楽しみにしてる、岡山某農園の超大粒シャインマスカットや桃なんかも忘れられない味わいですし、やっぱり、経験を重ねた作り手が、愛情をかけ手間ひまを惜しまず育てた旬の果実は、何とも言えへん感動的な美味しさなんです。

《処暑》

2012-08-22 | Weblog
明日、八月二十三日は、二十四節気の処暑。
暑さがおさまり、涼風がそよぐ初秋の頃、という意味ですけど、まだしばらくは厳しい残暑が続きそうです。

また、台風の暴風雨に見まわれることも多い時節。夕立というよりも、近頃はゲリラ豪雨にも注意せなあきません。

七十二候では「寒蝉鳴(ひぐらしなく)」。早朝や日暮れに「カナカナ」とひぐらしの鳴き声が聞こえだしたら、賑やかやった夏もあと僅か。
しみじみとした秋が、すぐそこまで来ています。

《秋に向けて》

2012-08-21 | Weblog
このところの気象は急変しやすく、本日も、東山界隈では一時的な激しい雷雨がありました。

そよぐ風も、生暖かい風と涼やかな風が入り混じったようなヘンな感じ。

空を見上げると、だんだん雲の様子も、夏から秋のそれへと変わってきました。

僕は、毎年夏は比較的ゆっくりできますんで、何とか時間をつくっては、数カ所での花火大会を楽しみ、琵琶湖周辺へ蛍狩りに出向き、京北町の方で川遊び…など結構レジャーを満喫することにしてます。が、今年は何やかんやと忙しく、バタバタし続けてまして、散髪にも行けないありさま。

おまけに深夜のオリンピックやらゴルフ観戦やらで超寝不足。ここへきて、ようやく体調も戻ってきました。

一昨日は、正面町の地蔵盆。毎年、この地蔵盆が終わった頃から、蝉の鳴く声や吹きそよぐ風なんかに秋の気配を実感します。

まだまだ厳しい残暑は続きますけど、日々バランスのええ食事と適度な運動を心がけて、乗り切りましょう。それから、ストレス解消の時間をもつのもとっても大事なことですね。