京料理 道楽のブログ

道楽の新着情報や、日常のちょっとした一言を書き込んでいきます。

疫神祭(えきじんさい)

2010-07-31 | Weblog
今日は7月31日。
疫神祭で茅輪をくぐって、悪疫退散 無病息災を祈願します。
1ヶ月間にわたって執り行われた『祇園祭』が、この神事をもって終了します。

明日は『八朔(はっさく)』です。花街の紋日で、芸舞妓さんが黒紋付を身に纏って、挨拶にまわらはります。

《日本の水》

2010-07-30 | Weblog
かつての日本は、軟水で、純度が高く、甘みを感じる、非常に美味しい地下水が湧き出す、世界に誇れる素晴らしいお水の国でした。

高度成長期時代に、工場や家庭での薬品等で汚染された排水の量が急増し、川の自浄能力を超えてしまって、湖や海の水質までもが著しく悪化してしまいました。
また、山林を伐採して宅地やゴルフ場開発をしたために、本来、山に降った雨が土に染み込んで、数十年かけて濾過され、ミネラルを含み湧き出してくるべきものが、じゅうぶんに土に浸透せずに、有機化合物を含んだまま川へ流れ込みました。
除草剤・農薬の大量使用、産業廃棄物・ゴミ焼却灰の埋め立てなどにより土壌そのものが汚染され、そこに染み込んだ水もまた著しく汚染されてしまいました。

日本食は、美味しい水によって成り立ってきました。
お出汁をひくにも、お酒を仕込むにも、ご飯を炊くにも、味噌汁をつくるにも、お茶を入れるにも、美味しい水が不可欠です。

日本の食文化を守っていくには、きれいな水の大切さを日本人が観念としてもち続け、子達に教育して、皆で心がけ意識して、エゴをすてて再生に向かう以外にはないでしょう。

《きょうの味どころ》

2010-07-30 | Weblog
昨日の「高島屋きょうの味どころ」に、平素より何かとお引き立て賜っております御方が、わざわざ御遠方より駆けつけて下さいました。
久しぶりにおめもじ叶い、只々嬉しくて本当に有り難く思いました。

遅いお昼にバタバタっとお客様が来られ、あとに料理講習会があるので、早めに切り上げて、段取りにとりかかります。
以前より高島屋で申し込まれた10様限定の恒例講習会です。
京都に伝わる夏料理のお話をして、配布テキストにそって三品実演し、御試食していただきました。

《鰻》

2010-07-29 | Weblog
土用の丑の日に限定販売致しました【道楽伝承青竹香鰻寿司・鰻重】大変ご好評につき、今夏にもう一度作ることになりました。
前回、お持ち帰りいただくことができませんでした方からのご要望もございまして、誠に有り難く存じております。

◆日時:8月23日(月) 10:00~15:00

◆販売場所:道楽

◆価格:道楽伝承青竹香鰻寿司 \4,300(税込) 道楽伝承鰻重 \3,000(税込)

◇限定販売につき、お早めにお申込み下さいますようお願い申し上げます。

《きょうの味処》

2010-07-27 | Weblog
明日7/28(水)から8/3(火)まで、四条河原町の高島屋B1の『きょうの味処』にて、道楽のお料理を供します。
お席はカウンターで、お一人様\10,500(税込)となっております。
11:00頃~13:30頃まではいてますので、是非ともお立ち寄り賜りますよう宜しくお願い申し上げます。

《料理教室》

2010-07-26 | Weblog
本日は【道楽 伝承京料理勉強会】の開催日です。
お献立は、ギリギリ固まる量のよおけのお出汁を加えた、超やらかい『玉子豆腐』。相伝『鱧のおとし』。『真鯒(まごち)の椀盛』。『お茄子のおしたし』。『生麩と若布と茗荷の胡瓜もみ』。道楽伝承の『鰻重』です。

鱧や真鯒や鰻重は、もちろんですが、玉子豆腐・お茄子のおしたし・胡瓜もみなども、すべて道楽伝承の作り方ですので、皆様大層驚かれ非常にお喜びいただきました。

本日販売の【道楽伝承青竹香鰻寿司・鰻重】の情報をご存知なくて、いくつかのご要望もございましたので、誠に申し訳なく存じます。
来月にもう一度、御予約販売を行う予定でおりますので、その際にどうぞ宜しくお願い申し上げます。

真鯒(まごち)

2010-07-26 | Weblog
夏によう使う白身魚の一つに『鯒』があります。
「あらい」「うす造り」「椀盛」「焼物」「煮付け」「酒蒸し」「天ぷら」「唐揚げ」「鍋物」などにします。
アッサリしたクセのない味わいは、なんにしてもほんまに美味。
真夏のお向(むこう)に、しばらく冷水に浸けといた焼き締めの向付をサッと拭い、鯒の「あらい」を盛る。如何にも涼しげな趣のおもてなしです。

《御礼》

2010-07-25 | Weblog
明日は、夏土用の丑の日。

道楽伝承の青竹香鰻寿司・鰻重を御予約賜りました方々、誠に有り難うございました。厚く御礼申し上げます。

明日早朝より、相伝の技で仕込み始めます。
どうぞお楽しみ下さいませ。


嵐電 嵐山駅で販売しております道楽監修かき氷【嵯峨のつらら】大変ご好評賜っており、心より感謝申し上げます。
間もなく店舗改装の予定で、いくつかの新商品も考案中でございますので、お引き立て賜りますよう、どうぞ宜しくお願い申し上げます。

《真夏の声あり》

2010-07-23 | Weblog
丹波から綾部方面へ車で向かいました。
由良川へと続くいくつかの支流があって、そのひとつの河原へおりて川遊びをしました。
照りつける太陽、おいしい空気、気持ちよくそよぐ風、冷たい水…。
すぐそこに、いっぱいの鮎が泳いでいるのが見えてます。その傍らで、川海老やごりや沢蟹をとったりして遊んで、おっきな岩の上でゴロンと横になると、青々とした木々が青空に向かってのび、山と渓谷のしじまの中、川のせせらぎの音に、時折鳥の鳴き声が交じります。
「あー なんとゼイタクなひとときなんやろ」しばらく時の経つのも忘れて、ただただ何も考えずにボーっと聴き入ってました。

京の都は山に囲まれてますんで、車でちょっと走ったら、自然の中へ身をおいて、心身をリフレッシュできる処がたんとございます。

《へしこ》

2010-07-23 | Weblog
魚の糠漬けは、もともと保存食なんで塩気が強く、薄めに切って焼いて食べます。
うちで漬ける場合は、あんまり塩辛くはしません。
「水洗い」というて魚のウロコをとってはらわたを除き、キレイに流水で洗い流して、水気をよお拭き取ります。そして三枚におろし、腹骨をすきとり丁寧に血合い骨を抜き取ります。
焼き物程度に藻塩をふりかけ、漬ける魚の倍ほどの重しをかけて冷蔵庫で二日間おきます。
米糠に、塩漬けにした魚から出た水分(しえ)をちょっと加えて、米糠の重さの一割ほどの藻塩を混ぜ、米焼酎を振りかけてこね合わせます。
この糠を容器に敷き塩押しにした魚の身を並べて上から糠をのせて平らにし、またその上に魚の身をのせ糠を敷き詰めていきます。
一番上にビニールをかけて板をのせ重しをかけて、冷蔵庫で保存します。
上から食べる分だけとりだして、糠を洗い流し水気をとってから、遠火で焼いて食べます。

一週間ほどで糠の風味が魚に移り、だんだんと発酵が進み旨味が増してきます。 日本の伝統食は、ほんまにあっぱれです。