京料理 道楽のブログ

道楽の新着情報や、日常のちょっとした一言を書き込んでいきます。

《夫婦炊き》

2010-09-30 | Weblog
本日の京都新聞連載‘京のおまわり’は、『夫婦炊き(みょうとだき)』です。

鍋の中で、素材が寄り添うように、じっくり長いことかけて煮含めることから、この名があります。主に、焼き豆腐とおあげさんの炊いたんを言います。

七輪でじんわり焼いた美味しいお豆腐と、美味しいおあげさんとを、一緒にゆーっくりと炊いた‘京のおまわり’は、ほんまに、ええ味わいを醸します。

《京焼に学ぶ》

2010-09-30 | Weblog
京焼に学ぶ -飯田知史セレクション- に御参加賜りました方々、誠にありがとうございました。

お忙しい中、御遠方よりお運び賜りまして、心より感謝申し上げます。

お蔭をもちまして、皆様方に大変お喜びいただき、メールやお電話も頂戴し、とても嬉しく思います。

今回やりました仁清・乾山は、学ぶところが尽きず、その意匠は現代におきましても、輝きを放ち続けております。

料理とともに、是非とも器にも感心をお持ちいただき、より豊かな食卓を演出していただけますれば、幸いに存じ上げます。

次回開催のお尋ねも、多数ございましたので、来春くらいを目標に進めて行けたらなぁ と思っております。

《黒糖水泉》

2010-09-29 | Weblog
「すいせん」は、「水泉」「水煎」「水繊」などと書きます。今で言う「葛切り」のことで、室町時代からあるとされてます。
今日では、葛を用いた料理やお菓子を、「すいせん」と呼ぶことが多いようです。

本日は、吉野葛と黒糖と水を合わせて練り上げ、きな粉と和三盆をまぶしたお菓子「黒糖水泉」を仕込んで、コース料理の最後にお楽しみ頂きました。

《嵐山弁當・嵐電饂飩》

2010-09-28 | Weblog
10月9日(土)より、道楽監修による嵐山弁當と嵐電饂飩が販売されます。

ぼくが挙げたレシピを、嵐電さんのスタッフで、忠実に心を込めて料理して、ご提供するという企画です。

弁當は、『松花堂』と『ちらし寿司』の二種、饂飩は、『しっぽく』『京たぬき』『京カレー』の三種です。

リニューアルオープンまでに、何度か足を運んで、京ならではのもんを御提供したく存じております。

皆さま、来月は道楽監修による、おべんとうとおうどんをお召し上がりに、是非とも【嵐電・嵐山駅】まで、お運び賜りますよう、どうぞ宜しくお願い申し上げます。

《若鶏肝炊き》

2010-09-28 | Weblog
先日、うちのスタッフが、近くで飲食店をやっておらられるご年配のお方より、「鶏肝は、苦手で食べられへんかったけど、新聞のレシピ通りに作ったら、夫婦で美味しゅういただけたさかいに、ご主人によろし言うといてね」との、誠に有り難いお言葉をいただきました。

健康のためには、食べたいのやけど、長年に渡り、ご夫妻とも、匂いやクセが苦手で、全然食べられへんかったという料理が、美味しく食べられるようになった…

このようなお話を耳にすると、心から嬉しく嬉しく感じ入り、“京のおまわり”をやって、ほんまに良かったなぁ と思うのであります。

《京焼に学ぶ》

2010-09-28 | Weblog
明日・明後日は、「京焼」の仁清・乾山を勉強して、ぼくがセレクトしたものを、陶芸家に作陶してもらい、その器を用いて、京料理のコースをお楽しみいただく、という会を開催致します。

漸く、料理と器の取り合わせを済ませ、御献立も決まりました。

伝統的な京焼に盛る、伝承京料理の世界を、五感でご堪能いただき、『豊かな食』を多角的にお楽しみ賜りますれば、心より幸いに存じ上げます。

《カステラ》

2010-09-26 | Weblog
カステラは、安土桃山時代にポルトガル人が、長崎に伝えたお菓子です。
江戸時代には、「かすていら」「かすてらぼうろ」「かすてほうろ」などと呼ばれてました。これは、ポルトガル語の「カスティリア(スペイン)の菓子」に由来するとされています。
江戸時代のカステラは、硬めのパンのようなお菓子だったようで、「玉子入らずかすていら」「精進かすていら」という、玉子のかわりに、すりおろした長芋を合わせて焼いたんもありました。
明治になり、次第にお砂糖の量も増し、蜂蜜なんかも加えられ、シットリしたもんになりました。

うちでも、時々いろんなカステラを焼いて、楽しんでます。

《チョコ》

2010-09-24 | Weblog
チョコレート菓子を作る場合、ベースのチョコレートは、フランスのヴァローナを使う方、ヴェイス.ブーランなどを用いる人が多いでしょう。
或いは、スイスのリンツ.ビラーズ、ドイツのがお好みの人もいたはります。
ぼくは、大東カカオ クーべルチュール セレクショーネ ノワール(bitter) というのを好んで用いてます。カカオの香り・苦味・コクと甘味のバランスがよく、価格も手頃で気に入ってます。

チョコレートをキチンとテンバリングして、薄くコーティングするには、それなりの機器を揃え、湿度・温度の管理などが、必須の条件となります。

ぼくが作るもんは、実にシンプルで、生クリームを熱して合わせ、時には香りをつけたチョコに、野菜や果物を鋳込んだもんで、チョコはつなぎの感じです。

ガツンと、しっかりとした、クラシカルな重たい味わいなのがええのです。

《日本料理の誇り》

2010-09-24 | Weblog
日本の美味なる水からひいた「おだし」は、ほんまに深く繊細な味わいです。

その「おだし」をベースに作り上げた、日本料理は、季節感や器をも一緒に味わう、他には類をみないほど、感性豊かな趣が溢れる料理です。

当たり前のことですが、日本人には、日本の食材を用いて作る日本料理が、最も身体にやさしく適しており、その日本料理には、日本の茶葉と水から成る日本茶や、日本のお米と水から醸し出された、日本酒が一番合います。

無理やり外国の食材やお酒を用いる必要もなく、珍しく変わったことをすることもなく、「ベーシックな味わいに勝るもんはないなぁ」と歳とともにつくづく感じ入り、日本料理の果てしない奥深さに驚かされております。

《京都新聞》の連載

2010-09-24 | Weblog
毎週 木曜日の京都新聞朝刊にて、【京のおまわり】というコラムの連載を始めて、はや半年の月日が流れました。

連載日の木曜日か、翌日の金曜日に、読者の方より、数件のお電話を頂戴致します。

うちのスタッフが対応しておりますが、ほとんどが、おじいちゃんおばあちゃんのご年配の方々で、「懐かしいて、昔の味を思い出した」「長いこと京都に住んでるけど、勉強になる」「いつもレシピを見ながら作って、美味しくいただいている」「本にして出版してほしい」 などの嬉しい内容ばかりです。

今日は、「新聞に載ってる京のおまわりが食べてみたいのやけど、デパートなんかで、道楽さんのおまわりの販売はしてないのか」という内容のお問い合わせが、数件ございました。
残念ながら、デパートでの惣菜等の販売は、致しておりません。
道楽製ではなく、ぼくが監修をしておりますものでしたら、いくつかございます。

新聞を御覧いただいておりますお方は、大概、ぼくのことも、いろいろと詳しくお尋ねになるそうです。

いずれにせよ、「京のおまわり」が、こんなに読者の方々の反響を呼んでおりますこと、心より嬉しく存じ上げます。
そして、京都新聞社や道楽に、御手紙やお電話を頂戴いたしまして、深く感謝申し上げます。
そのことが、大きな自身の「やりがい」や「はげみ」となっており、恐悦至極に存じ上げます。

今後とも、変わりませず、ご愛顧賜りますよう、どうぞ宜しくお願い申し上げます。