京料理 道楽のブログ

道楽の新着情報や、日常のちょっとした一言を書き込んでいきます。

《梅花祭》

2013-02-26 | Weblog
昨日は、早朝より骨董を見に天神さんに行ってきました。おもしろい鉄の古道具を見つけて落手。

菅原道真の命日である二月廿五日は、道真公がこよなく愛でた梅の花に因み、北野天満宮で梅花祭が行われます。

明治以前は、菜種を御飯・御神酒と一緒に御供えしてたそうですけど、明治改暦以後は、御供物と一緒に玄米に挿した梅花を御供えするようになりました。

境内では、上七軒のきれえどこのお点前による野点席が設けられ、写真を撮る人、茶をいただく人、見物客でものすごく賑わい、黒山の人集りでした。

《おてっぱい》

2013-02-22 | Weblog
今日の「うちでの料理」は、「イカとおネギのおてっぱい」です。

江戸時代の料理書に記述がある「鉄砲和」は、唐辛子味噌や唐辛子酢味噌や辛子酢味噌で、魚の切り身や大根等を和えたもんでした。この名は、唐辛子や辛子の刺激を、当時の鉄砲の音にビックリすることに準えたもんといわれてます。京都では、鉄砲和が転じて「てっぱい」と呼んでます。

褻のおまわりには、おあげさんを焼いたんと分葱を和えますけど、上巳の節会などの晴の日には、赤貝・鳥貝・たいらぎ・帆立貝・海松喰などの貝類を用いてごっつぉーにします。

《信太狐》

2013-02-20 | Weblog
うちでも時折お弁当の炊き合わせ等で「信太巻き」を炊くことがあります。

「信太巻き」とは、具材をおあげさんで巻いて、炊いた料理のこと。

この信太とは、人形浄瑠璃や歌舞伎の「葛の葉(蘆屋道満大内鑑)」伝説からきてます。

日本の料理名には、奥深いものも。さて、葛の葉の物語とは…

『村上天皇の時代、妻の病を治すために野狐の生き肝を得ようとする蘆屋道満の弟、石川悪右衛門。追われていた白狐を安倍保名が助けてやるが、その際にけがを負う。そこへ葛の葉という女性が現れ、保名を介抱する。いつしか保名と葛の葉は恋仲となり、やがて夫婦となって子を授かり、童子丸と名付ける。
保名の父郡司は悪右衛門と戦って討たれるも、保名は悪右衛門を討って仇討ちを果たす。
童子丸が五歳のときに、母親である葛の葉の正体が白狐であることを知る。正体を知られた葛の葉は「恋しくば尋ね来て見よ 和泉なる信太の森のうらみ葛の葉」という一首を残し、信太の森へと帰ってしまう。

保名は書き置きから、恩返しのために葛の葉が人間世界に来たことを知り、童子丸とともに信太の森に行き、姿をあらわした葛の葉から水晶玉と黄金の箱を受け取る。
その後、保名は蘆屋道満の妖術によって殺される。数年後、童子丸は晴明と改名し、天文道を修め、天皇の病を葛の葉から授かった遺宝の力で治し、陰陽頭に任ぜられる。そこへ蘆屋道満が現れ、唆されて占いの力くらべをすることとなる。清明は力で勝り、道満によって殺された父の保名を蘇らせる。清明は道満を朝廷に訴え、道満は首をはねられることとなる。その後、晴明は天文博士となって世のために貢献する。

内容は諸説さまざまありますが、概ね以上のようなお話でございます。

《漆器》

2013-02-19 | Weblog
本日は、傷んだ漆器類を修繕に出しました。

うちは、昔ながらのお道具が多いため、定期的に漆器類を修繕してもらって、用いております。

本日も越前よりお出まし賜り、秋・冬の煮物椀を三種と小吸物椀を二種、燗鍋の蓋を二つお願いしました。

代々受け継がれてきたお道具には、愛着が強く、大切に扱いながら、直しもって、出来るだけ永く使い続けたいなぁと思ってます。

《真味倶楽部》

2013-02-17 | Weblog
昨日の真味倶楽部の御献立は、以下の通りでした。

◇若狭ぐぢ酒蒸し 湯葉 菜種 金時人参 木耳

器.永楽正全 染付捻蓋碗

◇前菜 車海老牡蠣味噌射込み 針魚昆布押し 唐墨 鴨巻繊 近江牛炭火焼 蒸し鮑 白魚 飯蛸 畑菜芥子和え 無花果干し アスパラ味噌漬け 一寸豆 独活梅酢漬け 新筍昆布炊き

器.北大路魯山人 青織部刷毛目長四方皿

◇造り 山口たいらぎ 淡路鮎並 大間とろ 蕨 水前寺海苔 山葵

器.永楽即全 蛤向附

◇煮物椀 蛤しんじょう 神馬藻 木の芽

器.法眼周山 朱塗富士繪椀

◇焼物 笹鰈 たらの芽 蕗の薹 屈み 霙酢

器.白井半七 老松四方皿

◇炊合せ 金目鯛 蕗 菊菜

器.時代京焼赤繪蓋物

◇強肴 せんぎり 壬生菜

器.北大路魯山人 早蕨小向附

◇香の物 聖護院大根 西瓜奈良漬 昆布

器.永楽妙全 交趾輪花皿

◇小吸物 赤出汁仕立て 厚あげ なめこ 粉山椒

器.時代梅に鶯蒔絵小吸物椀

◇御飯 河豚飯 浅葱

器.永楽妙全 交趾蓋茶碗

◇水物 クラウンメロン 紅ほっぺ 豆乳檸檬ソース

器.時代染付華紋皿

◇お菓子 梅花柚子羊羹

器.赤膚焼 古瓦写皿

薄茶 大樋長左衛門
飴釉筒茶碗

お部屋の設え、料理、器とも大変お喜びくださり、誠に有り難く存じます。

《乾酪玉子ふわふわ》

2013-02-15 | Weblog
本日のうちでの料理は「玉子ふわふわ」です。

「玉子ふわふわ」は、江戸時代の多数の料理書に記述があります。料理書によって内容はさまざまなために、定義は難しいんですけど、おおまか土器のような器に、溶き卵とお出汁を合わせたもんを入れて弱火でフワッと固めた料理と解します。

今回のチーズを合わせた温故知新の「玉子ふわふわ」は、身体もあったまって実においしいです。百合根や畑菜をサッとゆがいて加えてもええでしょう。

《早春》

2013-02-14 | Weblog
昨日の床の花は、菜の花と蕗の薹と草蘇鉄(こごみ)を御所袋にこぼれ落ちるくらいに入れてみました。
春の野の感じが部屋中にあふれ、華やかな雰囲気に。

料理も、土筆、蕨、たらの芽、山独活などの山菜類や白魚、飯蛸、あぶらめ 等々の春先のもんを使うた献立で、大変お喜びくださり、誠に嬉しく、有り難く思います。

日本料理は、掛物・花・料理・器 など、常に季節感を大切にして、おもてなしすることが要となります。

《天晴れ》

2013-02-10 | Weblog
フィギュアスケート四大陸選手権 女子フリーは、優勝 浅田真央選手 二位 鈴木明子選手 三位 村上佳菜子選手。 表彰台を日本人で占め、三つの日の丸が掲げられた時は、とても誇らしく、ほんまに天晴れでした。

一ヶ月後の世界選手権が楽しみですね。

2013-02-09 23:14:26

2013-02-09 | Weblog
大阪開催のフィギュアスケート四大陸選手権、女子SPでは浅田真央選手の天晴れな演技に感銘を受けました。トリプルアクセルの復活、心より嬉しく思います。
鈴木選手、村上選手の見事な滑りにも感動しました。SPでは、1.2.3位が日本勢。このまま明日のフリーも頑張ってほしいもんです。

期待の男子フリーは、SP首位の羽生結弦選手は2位、SP4位の高橋大輔選手は7位に終わりました。SP6位カナダのケビン レイノルズ選手は、3度の4回転ジャンプを見事に決め、優勝。本当に素晴らしい演技でした。
日本男子勢は、1ヶ月後の世界フィギュアで巻き返してくれることでしょう。

《牡蛎雑炊》

2013-02-08 | Weblog
本日のT&T‘うちでのごはん’は牡蛎雑炊です。

米味噌と牡蛎の旨味が相俟って、生姜と葱の香りでいっそう美味しさが際立ちます。

牡蛎には、疲労回復・貧血・不眠・虚弱体質の改善に高い効果を示し、コレステロール値を下げたり、眼精疲労を改善たり、血圧を正常値にするなどの働きもあります。

底冷えのする時分には、身体の芯からあったまって、幸せを感じる料理ですね。