京料理 道楽のブログ

道楽の新着情報や、日常のちょっとした一言を書き込んでいきます。

《きらずいり》

2011-11-30 | Weblog
今月は、瞬く間に晦日を迎えた感じがします。

旧暦では、「晦(つごもり)」というて、各月の三十日は、月の位置が太陽に近すぎて、その姿を見ることはできません。

「つごもり」とは「月隠(つきごもり)」が転じたもんで、月が隠れて見えなくなるという意味です。

このことから各月の最終日を「晦日(みそか)」と呼ぶようになりました。

旧暦の各月最終日(三十日)は、「晦日払い(みそかばらい)」というて、支払日でもありました。
商家ではひと月分の集金に回る日です。
お得意様との御縁を【切らず】お金が無事【入る】ように、京都では「おからを炊く」とは言わんと「きらず(おから)を炒る(炒め煮にする)」というわけです。

冷蔵庫の中にある残りもんは全部細こう刻んで炒めて「きらず」に混ぜていただいて、新たな気持ちで一年の締め括りの月である「師走」を迎えましょう。

《冬至寄せ》

2011-11-29 | Weblog
12月号の情報誌の取材で「冬至寄せ」をご紹介致しました。

「冬至寄せ」とは、流し缶に茹でたお饂飩をまっすぐ揃えて敷き詰め、それぞれに炊いた南京・金時人参・蓮根・銀杏・金柑を並べて、濃いめにひいたお出汁にしんみりめ吸い加減の味をつけた寒天液を流し入れ、冷やし固めてた料理です。食べやすい大きさに切り分けて供します。

冬至の日に「ん」が2つつくもんを7種いただくと運が向いてくるといわれる縁起物です。ひとつの事に一生懸命根気良う向かうようになって、運が開けてくると言い伝えられています。

《料理教室》

2011-11-28 | Weblog
今日は料理教室の開催日です。

「鮃求肥巻」「関東炊き(大根・北あかり・蒟蒻・厚揚げ・ごぼ天)」「焼き鮭」「かしわと葱の茶碗蒸し」「五目豆」「鯖寿司」でした。

四季の移ろいとともにある日本料理、肌寒くなってきた初冬の料理もまたええもんです。

※次回開催日は、来週の月曜日 12月5日となっております。

《京都観光》

2011-11-27 | Weblog
昨日今日あたりが、紅葉の京都へお越しになる人のピークでしょうか。

京都には、歴史的な寺社仏閣、四季折々の伝統行事が数多くあり、特に春の桜の頃と秋の紅葉の頃はものすごい人がきはります。

銀閣寺の近くの画廊で知人が個展を開催中でして、お昼の営業後、花を届けに行ってきました。
シュールレアリスムな作風は、ぼくには難しいもんでしたが、全ての作品に不思議な力強さが漲っておりました。

観光地は人でごった返し、道路は大渋滞、ほんまにエライことでした。

《小雪》

2011-11-24 | Weblog
昨日は、二十四節気の小雪です。
日毎に冷たくなってきて、比良山にも雪が降り、北山時雨も頻繁にやってきます。

八百屋さんの店先には、様々な種類のおみかんやりんごが並んで、冬の到来を間近に感じます。

今日は、朝からおせちの取材で、淑気の器に伝統的な縁起物を盛り付けて撮影致しました。

数の子・ごまめ・たたきごんぼの祝肴に黒豆。慈姑や蓮根や紅白なます、求肥巻に昆布巻…。脈々と受け継がれてきた和の食文化には、様々な願いが込められており、年の始めに昔ながらのお重が並ぶと、新玉の年を心穏やかに迎えられます。

《KBS京都》

2011-11-23 | Weblog
本日は、KBS京都テレビの19時からの生番組に出演し、KBS京都にて御予約受付中の監修おせちの御説明を致しておりました。

MC・スタッフの方々のお陰をもちまして、実に楽しくやらせていただき、誠に有り難く存じ上げます。

このおせちはテレビ・ラジオのCMでお馴染みのもので、道楽謹製のおせちとは異なりますが、リーズナブルでお値打ちに伝統の味わいを沢山の方々にお楽しみいただきたいという思いで始めたものです。おかげさまで毎年御注文いただいております御家庭が年々増えてまいりまして、とても有り難く存じております。

来年のKBS京都のおせちは、さらに素敵なプロデュースを考えております。

《器》

2011-11-22 | Weblog
本日は、いつもお世話になっております処に寄って、明治初期の「一閑張 蓋物」、洒落た形の「時代小吸物椀」、「古染付ぐい呑」、「楽焼瓦形銘々皿」をいただきました。

器は“出会い”のもんで、自分の気に入ったものに出会い、状態も良く、購入できる価格帯というのは、そうそうあることではありません。

今日は、ええ買い物が出来たなぁと喜んでおります。

《京のおまわり》

2011-11-20 | Weblog
はやいもんで「京のおまわり」を上梓して、もうすぐひと月となります。

時折、御年配の読者の方々よりお電話を頂戴します。
「お茄子のおしたしを作ったらおいしかった」とか「鶏の肝が上手いこと炊けた」等々の内容です。
お喜びのお言葉をうかがいますと、この上なく嬉しく料理家冥利につきます。

同時に拙いエッセイもお楽しみいただいているみたいで、とてもとても有り難く存じております。

《雪待月》

2011-11-18 | Weblog
今月は京都のあちらこちらで様々な催事が行われ、大勢の観光客の方がお越しになっております。

ホテル・旅館・飲食店・お菓子・お漬けもん・様々なお土産もん……どこも大忙しの様子です。

仕事後に明くる日の御献立を考えて書くのに、日々追われております。

さて、KBS京都さんで取り扱っていただいております、飯田知史監修おせち「明の春」のテレビ・ラジオCMが始まり、毎日御予約のお電話を頂戴しております。しかしながら「明の春」の受注受付は道楽では致しておりませんので、ぜひともKBS京都さんにてお申し込みいただきますよう、切にお願い申し上げます。

毎日バタバタしながら師走となり、間もなくおせちの準備にかからなあかん時期となることでしょう。

《料理教室》

2011-11-14 | Weblog
本日は料理教室の開催日です。

御献立は、「ぐじの向附」「薩摩汁」「鮃の揚げ煮」「せんぎり」「信州蒸し」「南京豆ご飯」でした。

どれも御好評賜り、有り難く存じます。

「薩摩汁」はかしわのもも肉・大根・金時人参・牛蒡・北あかり・蒟蒻・厚揚げを入れて、米味噌で調味した汁もんです。

「信州蒸し」は、以前は料理屋さんでよくみかけるメニューでした。お魚に一塩して、蕎麦でくるんでむしあげた料理です。蕎麦出汁に葛で少しとろみをつけてアツアツをかけて、針葱と山葵をとめます。

来年の年間メニュー表を作る時期がやってきましたので、あれこれと一年の料理内容を考えております。