京料理 道楽のブログ

道楽の新着情報や、日常のちょっとした一言を書き込んでいきます。

《感謝》

2010-12-31 | Weblog
平素より、[道楽]をお引き立ていただいております、お客様各位、真味倶楽部会員様、道楽伝承京料理勉強会会員様、京都新聞連載‘京のおまわり’読者の方々、KBS京都ラジオ‘道楽の京を彩る器と料理’リスナーの方々、

今年一年間、御高配にあずかり、誠に有り難く存じ上げます。謹んで深く御礼申し上げます。

本年も、実に多くの皆様方に、“道楽謹製おせち料理”の御注文を賜り、本当にありがとうございました。
また、道楽での製造販売ではございませんが、ぼくが献立プロデュースを致しております‘道楽監修おせち’に関しても、かなりの数量の御注文数との連絡を賜っており、重ねて厚く御礼申し上げます。

どうぞ、来年も変わりませぬご愛顧のほど、宜しくお願い申し上げます。

皆様、輝かしい新玉の年をお迎えいただき、皆様方にとって、来年が佳き年であらせられますよう、心よりお祈り申し上げます。

道楽 当主拝

《おみかん》

2010-12-31 | Weblog
京都の人が‘おみかん(蜜柑)’て発音すると、「み」やなしに「か」にアクセントがきます。

以前は、日本の冬の茶の間の風景として、おこた(コタツ)の上に必ずとゆうてええぐらい、山盛りになった‘おみかん’がありました。
テレビのドラマなんかでも、よう目にしましたもんですけど、近頃は、あんまり見ぃひんような気がします。

近年は、ひとつ数百円もするような、甘さのみを追求した、高級ブランドの温州みかんが、人気があるようですけど、甘さと酸味のバランスの加減が、‘おみかん’の持ち味やないでしょうか。

ぼくは、オレンジ的な甘みよりも、酸味との絶妙のバランスこそが、日本の‘おみかん’の特徴やと考えております。

小ぶりの紀州みかんの種類に、美味しいなぁと感じるもんがあって、毎年暮れから年明けにいただいております。

《門松(かどまつ)》

2010-12-30 | Weblog
大晦日は、大掃除をして、御座敷をお正月の設えにし、玄関に紅白の水引を巻いた『根引の松』をそなえつけます。新玉の年の始めに、歳徳(としとく)さんが依代(よりしろ)としはる門松は、京都では『根引の松』にします。

控え目で慎ましやかな振舞いが、美意識の根底にあって、大きいて派手で立派な門松は、よしとしません。

ぼくは、千年以上にわたり日本の都であり続けた、京都人の生活意識の有り様(よう)を、この《根引の松》が端的に表していると思てます。

《おせちの盛り込み》

2010-12-30 | Weblog
昨日深夜からおせち料理の盛り込みにかかり、先ほど梱包が終了し、あとは出荷するのみとなりました。

大広間に、秋田杉の重箱を広げて、詰めていきますが、価格によって素材や内容が異なるため、間違えないようにせんとあきません。三角巾で頭を覆い、マスクをして、極寒の中での作業となります。

詰め終わったら、ワサオーロをかけ、蓋をして、紅白の紐で結んで、二段・三段は風呂敷で包み保冷箱に入れ、保冷剤を入れます。三段はお献立もつきます。

長丁場のおせちが終了したら、ホッと一息ついて、直ぐにお正月の用意に取りかかります。

《お煮しめ》

2010-12-28 | Weblog
今年の京のおまわり最終回は、お煮しめです。

明後日30日の京都新聞朝刊ですので、お正月用のお煮しめを炊かはるのに、ご参考いただければ、幸いに存じ上げます。

道楽謹製のおせち料理の煮物も、明日の夜には炊き上げていきます。全てのガスコンロを使って、次から次へと炊いていくんです。鮑・海老芋・金時人参・慈姑・竹の子・蕗・湯葉・生麩・和牛・アンキモ・こんまき・車海老・黒豆・百合根・蒟蒻・棒鱈…煮物だけでも、かなりの品数。同時に焼物・酢肴・口取なども仕上げて、切り出していきます。

それからいよいよ盛り付けとなり、全てが終了するのは、大晦日のお昼頃となります。

長時間となりますんで、気合いで頑張らんとあきません。

《仕込み》

2010-12-27 | Weblog
おせち料理の仕込みが始まりました。

‘むきもん’は、「松笠くわい」「梅人参」「海老芋」などを剥き、「柿なます」の大根・金時人参・干し柿をきざみます。「菊花かぶら」を包丁し、「蒸し鮑」「河豚の甲比丹漬け」「二シンのこんまき」なども仕込みます。「子持ち昆布」と「数の子」を塩抜きし、甘藷を裏漉したりして本日は終了。

明日は、煮炊きもん、寄せもん、蒸しもん、酢のもんの段取りに入り、明後日からは徹夜での仕事となります。

保存料などは用いないため、出荷ギリギリに仕上げて、盛り込んでいくことが肝心となります。
包丁・まな板・その他全調理器具、総てにわたり清潔に保つことに、じゅうぶん気を配りながら、タイムスケジュールにしたがい、順次料理を進めてまいります。

《おせち料理》

2010-12-25 | Weblog
明日で、本年の営業は終了となり、27日より、おせち料理の仕込みを始めます。

道楽謹製のおせち料理は、大晦日にお届けとなり、要冷蔵で元旦が消費期限となります。

他に、僕がプロデュースしているおせち料理がありますが、こちらは道楽で作っているものではございません。この監修おせちは、比較的お求めやすい価格設定となっており、かなりの数の御注文をいただいてるようです。監修おせちに関する、製造・受注・発送・お問い合わせなど、道楽では一切行っておりませんし、新聞広告のCMに関しましても、関知致しておりませんので、どうぞあしからず。

2012年の御正月には、京福電鉄様のオリジナルおせち料理を、道楽プロデュースにて、滋味溢れる伝承京料理のお献立で仕立てる予定となっております。よくよく構想を練って、素晴らしい賀春の祝い料理にする所存でございます。

《平成23年 料理教室イベント》

2010-12-24 | Weblog
2011年の【道楽 伝承京料理勉強会】の年間メニュー スケジュール表は、料理教室最終日に配布致しました。御参加いただけなかった方々は、次回御参加の際にお申し出下さいませ。

2011 料理教室会員様 催事年間スケジュールも出来ておりますので、年初に配布致します。【茶事.懐石教室×4回】【旬の魚の捌き方と料理法×3回】【京焼の会×2回】【懇親パーティー・納涼食事会・忘年会】などを予定致しておりますので、詳細をスケジュール表にて御確認いただき、お誘い合わせの上、奮って御予約・御参加下さいますよう、どうぞ宜しくお願い申し上げます。

《かぶら》

2010-12-23 | Weblog
京都の人は、寒い時節に「聖護院かぶら」を用いていろんな料理を作らはります。

「かぶら蒸し」は、かぶらをすりおろして、卵白と少しの塩を合わせ、具材にきせかけて蒸して、あんかけにして、山葵をとめます。中身は、ぐじ・さわら・鰻などに銀杏・百合根・木耳なんかを添えるといいでしょう。

「たいかぶら」は、鯛とかぶらを炊き合わせます。はまちとかぶらは「まちかぶら」。穴子と炊き合わせてもいいでしょう。きざみ柚子を香りに添えます。かぶらは、鬆の内側まで分厚く皮を剥いて炊きましょう。
剥いた皮は、茎や葉と一緒に、切り漬けにしていただきます。

「千枚漬け」は、かぶらをスライスして、塩をふりかけしばらくおいて、鷹の爪の輪切りを加えた甘酢で洗って、昆布押しにします。

「聖護院かぶら」は、ほんまに美味しい冬の京野菜なんです。

【心入れ】

2010-12-23 | Weblog
昨夕は、止事無いお方のお席がございました。

料理は、落手できる最高の素材を仕入れ、器は、歴代楽家の器を主にお献立を組みました。

五代宗入造 菊向附、七代長入造 赤楽蓋碗、九代了入造 緑釉兜鉢、十一代慶入造 桃小皿、十四代得入造 織部舟形向附…永楽焼も数点用いました。

貴人様は、お料理もすべてきれいにお召し上がりいただき、器も大変お喜びで、 とても嬉しい思いです。

お忙しい中、お出まし賜りましたこと、厚く御礼申し上げ、心より感謝致します。

常日頃、料理に関わることについて勉強し、魂を込めて料理を作り、心を尽くしたおもてなしを致しますと、必ずやお客様に感銘を受けていただけるものと信じ、日々精進しております。