京料理 道楽のブログ

道楽の新着情報や、日常のちょっとした一言を書き込んでいきます。

【冬至】

2015-12-21 | Weblog
昨日は、いつも御指導賜っております茶の湯の先生の社中の御方が、小店で御茶事を催されました。
事前に何度か打ち合わせをさせていただき、懐石料理と御道具を決めて会記の懐石御献立を書き、お渡し致しました。
何かと行き届かぬこととは存じますが、皆様大変お喜びくださり、誠に有難く感謝致しております。

さて、明日は冬至。冬至は北半球で太陽の高さが最も低くなるため、一年を通して昼間が一番短い日となります。
現在の太陽暦では立春を暦の計算の起算点としてますが、陰暦では起算点を冬至としており、最も重視されてました。
また、この日は旧暦の十一月一日にあたり「朔旦冬至」というて、宮中で祝宴が催され、瑞祥とされてました。

うちでは昔から、「ん」が二つ付くもんを七色、冬至の中風除けおかぼ炊き(ナンキン)をはじめ、蓮根(レンコン)・人参(ニンジン)・三度豆(インゲン)・金柑(キンカン)・饂飩(ウンドン)・寒天(カンテン)と、小豆粥をいただいて、ゆったりと柚子湯に浸かる慣わしがあり、底冷えの時節の束の間の幸せにひたります。

【京料理展示会】

2015-12-13 | Weblog
本日、明日の二日間、みやこメッセにて京料理展示大会が催されます。

小店は江戸時代料理の焼物(炙物)三種。
奉書紙に以下の料理法を書いて料理と共に展示致します。

〇蝋焼海老(素人庖丁 初編 享和三年 1803)〓まづ生にて前のごとくにして身を取出し俎板の上にて押ひしぎ 横に串を二本ばかりさし 身に少し塩をふり裏表よりよく焼き さて玉子を打割り うどんこ少しばかり せうゆすこし入れよくかき立 五六へん肉にぬりまわしやくなり もつとも遠火にて焼き 遣ひ方は好みに任すべし

〇瀬田豆腐(献立部類集 下 安永五年 1776)〓仕やうは豆腐をよくしぼりてすり うどんの粉すこし入れすりまぜ 浅草海苔八つに切り薄き板にのせその上へ豆腐をのばして油あげにして串にさし 山椒醤油付焼にする うなぎのごとし

〇土蔵やき(料理早指南 四編 文化元年 1804)〓魚は何にてもする さんしやうみそつけてやく事なり 魚のうへをぬるゆへにかくいふか

器/北大路魯山人 青釉兜鉢

【料理勉強会】

2015-12-08 | Weblog
今年最終の料理勉強会のメニューは以下の通りでした。

〇叩き牛蒡 甘薯檸檬茶巾 葡萄酒梅羊羮 菜種

〇雑煮(白味噌仕立て) 海老芋 丸餅 大根 金時人参 糸鰹

〇だし巻き

〇鶏彩り野菜巻き 茗荷

〇大根焚き 揚げ 針柚子 七味

〇香の物 白菜 奈良漬 沢庵 日の菜 昆布 胡瓜

〇小吸物 湯葉 しんじょ

〇牡蠣御飯 三葉

〇丹波黒豆のパウンドケーキ

受講いただいております方々、一年間御運びいただき、心より有難く厚く御礼申し上げます。

来年も、御家庭での食のひとときが、幸せで、健康的で、季節感溢れるものとなりますよう、また、より楽しい勉強会となりますよう、より一層精進してまいる所存でございます。