京料理 道楽のブログ

道楽の新着情報や、日常のちょっとした一言を書き込んでいきます。

【高島屋 御礼】

2017-08-29 | Weblog
天地始肅(てんちはじめてしじまる) 七十二候では漸く暑さも鎮まる時節です。

本日までの一週間、京都高島屋B1の「きょうの味どころ」において、昼懐石を供しておりまして、本日が最終日でした。

おかげさまで御予約で予定数は全て完売となり、御出座しくださいましたお客様には心より厚く御礼申し上げます。

一週間に2度3度とお越しのお方も6名様いらっしゃいまして、料理家としてほんまに幸せでございました。

また、以前に道楽のお座敷で勤めてくれたメンバーも来てくれ、とても懐かしくとても嬉しい思いです。

次回は数ヵ月後となりますが、また何卒宜しくお頼み申し上げます。

【秋の入口】

2017-08-15 | Weblog
世界陸上と全米プロゴルフ選手権があったんで、寝不足の日が続いてました。

昨日、空を見上げたら、夏の入道雲と秋の鰯雲が一緒に観られる「行き合ひの空」。
鴨川を歩いてたら蟋蟀の声。

厳しい残暑ですけど、季節は着実に秋へ移ってることを五感で悟りました。

【いつものとおり】

2017-08-12 | Weblog
毎年のことですけど、夏土用が明け立秋と共に、五条通りの陶器市と六道参りです。

今年は初日が台風の到来で、えらいことでした。

お盆は、十一日の山の日が金曜日ですんで、五日間お休みの方が多いのかと思います。

お盆にうちのお仏壇に帰ってきはったお精霊さんには、三日間献立を変えてお精進料理を御供えします。

十六日は大文字焼き(五山送り火)。いつもの通り、炎が照らす夜空にお精霊さんをお送りして、今年もお盆が過ぎ行くのでしょう。

【土用】

2017-08-02 | Weblog
「土用の丑の日」が一般に広く知られているので、土用という期間は夏と思われがちですけど、実は年に四回あります。

立春・立夏・立秋・立冬の前の十八日間が土用です。今年は七月十九日が土用入り、八月七日が立秋ですので、前日の八月六日が土用明けとなります。

本来、「土用」とは土の気が旺(さかん)になって事を用いる、つまり土気が事をつかさどるという意味の「土旺(王)用事」。そして「旺(王)」と「事」が略され「土用」となったといわれてます。

土用の期間は、土をつかさどる土公神(どくじん)さまが支配するため、埋葬・造園・竈の修造・柱立・壁塗り・井戸堀りなど土を動かすことは全て禁じられてました。
しかし、これでは不便極まりないということになって、土用の期間に「間日(まび)」というものを四日に一度設け、土を動かしても祟りがないことにしました。間日には文殊菩薩さまのはからいによって、全ての土公神一族が清涼山に集められるというものです。
昔の人も物事が滞りなく運ぶようにと、実にうまいこと考えはります。

夏土用は酷暑の砌、年々その暑さは厳しさを増すばかり。栄養を十分に摂って夏を乗り切ろうと、昔から食養生の習わしがあります。

最も広く浸透してるのが「土用鰻」。これは平賀源内が鰻屋の看板に「本日土用の丑の日」と書いたことに由来するとされてます。
他にも「土用餅」「土用卵」「土用蜆」などがあります。

「土用干し」とは夏の年中行事で、掛け軸や書籍や衣類などを干して風を通し虫払いをしたり、梅干しを作る最後の工程で、三日間ほど天日干しにしたりします。

「土用掃き」とは、夏土用にする大掃除。

「土用布子に寒帷子」とは、時節の用をなさないもののたとえ。

「土用三郎」は、夏土用に入って三日目のことを擬人化した言い方で、「梅雨太郎」「八専二郎」「寒四郎」とともに農家の厄日とされ、この日の天候で耕作の吉凶を占う風習がありました。

土用の中でも、猛暑の中の夏土用は、昔から私たちの生活に深く関わっていたということです。