京料理 道楽のブログ

道楽の新着情報や、日常のちょっとした一言を書き込んでいきます。

《親子巻》

2014-01-30 | Weblog
本日の道楽「味」外伝 飯田知史のうちでの料理は「親子巻」。

鶏肉を炊いて卵でとじたどんぶりは親子丼、鶏肉と鷄卵の汁蕎麦は親子南蛮、鶏肉と鷄卵の鍋物は親子鍋、料理でいう親子とは大概鶏肉と鶏卵です。

鷄卵は世界中で食べられてる食品で、煎り玉子、オムレツ、目玉焼き、茹で玉子、玉子焼き…などポピュラーな朝食の一品として頻繁に登場します。

栄養素の蛋白質という漢字は、卵の白身という意味合いで、鷄卵は8種類の必須アミノ酸を全て含んだ理想的な栄養食品。蛋白質の栄養的価値を表すアミノ酸スコアは100点満点です。

《うちでの料理教室》

2014-01-27 | Weblog
本日は京都新聞文化センターの【政治郎のうちでの料理教室】の開催日でした。

○畑菜の芥子和え
○野菜粕汁
○高野豆腐鶏野菜射込み
○蕪の柚子味噌田楽
○おいなりさん

以上の献立でした。
全体的に野菜をたっぷり摂れるヘルシーな旬の料理です。

来月はお休みとなりますけど、三月より次のクールが始まります。

栄養バランスのええ健康食を、4人のグループで手分けしながら作って楽しくいただく、和気あいあいとした教室です。

京都の季節にちなんだ‘おまわり’をレクチャーしておりますんで、ぜひともご参加くださいませ。

《お知らせ》

2014-01-24 | Weblog
今年始めての「道楽 にしん蕎麦」ができあがりました。

〇「即席麺 にしん蕎麦」1食分700円(税別)

〇「本格麺 にしん蕎麦」4食分3800円(税別)木箱入り

どちらもできてますんで、お問い合わせ・ご注文はお電話にてお願い申し上げます。

《雪花菜(きらず)炒り》

2014-01-24 | Weblog
本日の道楽「味」外伝 飯田知史のうちでの料理は「雪花菜炒り」です。

京都では月末に雪花菜炒りを食べる慣わしがあります。

「おから」は包丁を用いんでもできることから「きらず(切らず)」とも呼ばれ、「おから」という呼び方は「空(から)」に通ずることから避けられてました。

「おから」とは、すなわち豆腐殻のことて゛す。大豆を湯がいて潰した「呉汁」を絞って豆乳をとり、ニガリをうって固めてお豆腐を作ります。その際にでる絞り滓が「おから」なんです。

昔は、京都の商家では決まって月のつごもりの日に集金に廻ってまして、お得意様との御縁を「きらず」に「来月もよろしゅうお頼もうします」という願いが込められてます。

月の末日に残りもんを刻んで一緒に炊いてしもてきれいに全ていただいて、翌日のお朔日には「にしんこぶ」を炊いていただきます。

「常日頃、始末して慎ましやかに暮らしましょう。」という先達の教えです。

《大寒》

2014-01-20 | Weblog
本日は寒の入りから数えて十六日目、冬の季節最後の二十四節気「大寒」です。

西日本では「立春」の頃が最も冷たいですが、東日本では、大寒の頃が寒さの絶頂期です。

全国各地で様々な行事、寒稽古が行われます。
沢は凍てついてますけど、蕗の薹の華が咲き、柳が芽吹き始める時節です。

《蓮根(はすね)豆腐の餡掛け》

2014-01-18 | Weblog
昨日のT&T連載 道楽「味」外伝 飯田知史のうちでの料理は、蒸した蓮根豆腐に葛溜をかけた、うちのオリジナル料理をご紹介致しました。

蓮が日本へ伝えられたんは、鎌倉時代で、蓮の地下茎を食用として本格的に栽培し始めたんは明治以降のことです。
蓮根には、葉柄に酸素を送るための穴があって、先の見通しがきくということで縁起物とされてます。

栄養面でも優れていて、豊富な食物繊維は腸内環境を整えてコレステロールを排泄してくれるんで、動脈硬化の予防になります。ビタミンCは美肌や風邪の予防にええし、切ったときに糸を引く成分のムチンは、胃腸をよくしたり疲労回復なんかにも効果があります。

葛溜は、冷めにくいし身体もあったまって、寒い時節にはええもんです。

《小正月》

2014-01-16 | Weblog
昨日は小正月で、毎年小豆のおかいさんをいただいて言祝ぎます。

もともと、小正月は旧暦の正月十五日で、月の満ち欠けを日付の基準とした旧暦では、一年で最初の満月の日である一月十五日を正月としてたんです。

新暦になってからは、一月一日の元日が一年の始まりとなって、一月一日を大正月、十五日を小正月というようになりました。

小正月には餅花を飾って花正月を祝う慣わしもあります。

《通し矢・柳のお加持》

2014-01-13 | Weblog
三十三間堂は後白河法皇の勅願によって創建された蓮華王院の本堂として平清盛が造営しました。

有名な一千一体の千手観音像と二十八部衆像は創建時の一部を除いて、ほとんどが湛慶とその一派の手になるもんです。

昨日は、江戸時代初期から始まった通し矢の現代版「三十三間堂大的全国大会」が行われました。新成人たちが凛とした袴姿で矢を放つのはあっぱれです。

本日は柳のお加持で、白河法皇が頭痛になった際、前世で頭に柳の枝が刺さったためとされ、三十三間堂の棟木(むなぎ)には柳の大木が用いられてます。柳のお加持は、浄水に柳の枝を浸して参詣者の頭に振りかける秘儀で、歌舞伎の演目三十三間堂棟由来でも知られていて、頭痛に効くとされてます。

《えべっさん・鏡開き》

2014-01-13 | Weblog
今年はなかなか都合がつかず、初えびすにお詣りしたのは十一日の「のこり福祭」の昼過ぎでした。
笹を授与するのは、京都の恵美須神社が始まりで、お詣りに来たことをえびす神に知らせるために、歩きながら板塀をトントン叩くユニークなお詣りのしかたです。

十一日は「鏡開き」で、歳神さんにお供えしたお鏡さんを頂戴する日です。
「割る」いうたら縁起がようないんで「開く」というてます。
昔は廿日に行われてましたけど、江戸時代に十一日となりました。丸い餅は魂を表し、それを食べて新たな生命力を得るとされてます。

毎年私どもは、焼いてお汁粉にしたんを時代の根來椀に入れていただいております。

《菠薐草》

2014-01-11 | Weblog
今回のT&T連載うちでの料理は「椎茸と菠薐草の旨酢」。

菠薐草は、江戸時代に唐船によって長崎に伝えられました。菠薐とは唐宋音のホリン(パウリン)がなまったもんで、原産地のペルシャ(現在のイラン)を意味してます。

ポパイが缶詰の菠薐草をモグモグ食べて力強く変身するように、カロチン・ビタミン類[B1.B2.B6.C.E.K]・鉄・マンガン・カリウム・カルシウム・葉酸・食物繊維なんかが詰まった超栄養野菜なんです。

菠薐草のエグミはシュウ酸によるもんで、茹でてしばらく流水に晒すと失せていきますけど、ビタミンCなんかも流れ出てしまうんで、晒し過ぎには注意せんとあきませんね。