新聞とか雑誌で今年の総括をやっているのを真似て、私にとっての今年の三本を、舞台もの、映画、そして展覧会から選んでみた。
1)舞台
★カリュキュリユ「シルク・ヴィヴァン」
勤務しているACCが二月に呼んだベルギーのサーカスカンパニーの公演。公演自体もとても評判がよく、最終日などは売る券がなくなるほどだった。ヌーヴォ・シルクとは一線を画して、サーカスの楽しさ、演じる人間たちの楽しさがにじみでてきた公演、子どもたちもキャキャ喜んでいたのは、その楽しさが本質的なものだったからではないだろうか?(富士見市民文化会館で観覧)
★ダメじゃん小出「紙芝居-初めて世界一周した日本人若宮丸漂流」
石巻若宮丸漂流民の会総会のアトラクションで特別上演されたダメじゃんの紙芝居。これが絶品。雨男の本領発揮で雪まで降らせたため実際に見た方は20人ぐらいだったかもしれないが、もしかしたら歴史的現場に立ち会ったといえるかもしれない。よく若宮丸の漂流ものがたりを自分のものとして、それを紙芝居とトーク、さらにはちょっとだけ曲芸もいれて見事にまとめた。一回だけではもったいない、いつかどこかでまたやりたい。
★ルノア-ダークシルク
狭い空間を逆に生かして、サーカスの新しい楽しみかたをみせてくれた。構成もすっきり、ひとつひとつのアクトも渋いのが多く、自分好みだった。こういう狭い空間でしっかりサーカスを見るというエンタテイメントの新しいありかたが支持を受けると、またサーカスの世界も変わってくるようにも思えた。
2)映画
★ピナ・バウシュの夢の教室
ダンスを踊ったことのない若い男女が一年間ピナのレッスンを受けて、舞台をつくるまでのドキュメンタリー。ピナの優しいまなざしのなかで、ひとりひとり成長する姿が描かれる。生きることの喜びを目一杯感じさせてくれた。
★メリエスの素晴らしき映画魔術&月世界旅行
これも素晴らしい映画だった「ヒューゴの不思議な発明」を見てメリエスのことが気になり始めた時にタイミング良く公開された。メリエスという人のもつケレン、おそらくステージマジシャンということが大きいのだろうが、それって映画の原点だったような気がする。そのメリエスの残した映像を色付きで再現するという壮大な試み、そして出来上がった映画の面白さ。堪能させられた。
★恋人たちのパレード
久々に見た本格的なサーカス映画。大好きな小説『サーカス象に水』が原作だから面白くないわけがない。
1930年代のアメリカの移動サーカスを舞台にしているのも興味深い。サーカス列車がさまざまな事件の場となっていた。圧巻は象の演技、そしてラストのサーカスでのパニック。サーカスの醍醐味を十二分に味じわうことができた。
3)展覧会
★ルオーのサーカス展
展覧会を二度見るなんてことはいままでなかった。この展覧会は展示のしかたにもいろいろ仕掛けがしてあるし、サーカスをきちんとメインにしているところがなによりも良かった。フラッテリーニをはじめ古い映像も貴重なものばかり。文句なしに面白かった。
★ひっくりかえる展
ロシアのパフォーマンスグループ、ヴォイナには圧倒された。パフォーマンスアートなのだが、こういう時代にきちんと反体制的なまなざし、それもかなり過激で、鋭い刃を向ける。
★行列に見る近世
行列から見たさまざまな近世文化、異国の文化であったり、パフォーマンスの中に見える武士と庶民の関係などが行列を通して見えてくるのがなによりも面白かった。
1)舞台
★カリュキュリユ「シルク・ヴィヴァン」
勤務しているACCが二月に呼んだベルギーのサーカスカンパニーの公演。公演自体もとても評判がよく、最終日などは売る券がなくなるほどだった。ヌーヴォ・シルクとは一線を画して、サーカスの楽しさ、演じる人間たちの楽しさがにじみでてきた公演、子どもたちもキャキャ喜んでいたのは、その楽しさが本質的なものだったからではないだろうか?(富士見市民文化会館で観覧)
★ダメじゃん小出「紙芝居-初めて世界一周した日本人若宮丸漂流」
石巻若宮丸漂流民の会総会のアトラクションで特別上演されたダメじゃんの紙芝居。これが絶品。雨男の本領発揮で雪まで降らせたため実際に見た方は20人ぐらいだったかもしれないが、もしかしたら歴史的現場に立ち会ったといえるかもしれない。よく若宮丸の漂流ものがたりを自分のものとして、それを紙芝居とトーク、さらにはちょっとだけ曲芸もいれて見事にまとめた。一回だけではもったいない、いつかどこかでまたやりたい。
★ルノア-ダークシルク
狭い空間を逆に生かして、サーカスの新しい楽しみかたをみせてくれた。構成もすっきり、ひとつひとつのアクトも渋いのが多く、自分好みだった。こういう狭い空間でしっかりサーカスを見るというエンタテイメントの新しいありかたが支持を受けると、またサーカスの世界も変わってくるようにも思えた。
2)映画
★ピナ・バウシュの夢の教室
ダンスを踊ったことのない若い男女が一年間ピナのレッスンを受けて、舞台をつくるまでのドキュメンタリー。ピナの優しいまなざしのなかで、ひとりひとり成長する姿が描かれる。生きることの喜びを目一杯感じさせてくれた。
★メリエスの素晴らしき映画魔術&月世界旅行
これも素晴らしい映画だった「ヒューゴの不思議な発明」を見てメリエスのことが気になり始めた時にタイミング良く公開された。メリエスという人のもつケレン、おそらくステージマジシャンということが大きいのだろうが、それって映画の原点だったような気がする。そのメリエスの残した映像を色付きで再現するという壮大な試み、そして出来上がった映画の面白さ。堪能させられた。
★恋人たちのパレード
久々に見た本格的なサーカス映画。大好きな小説『サーカス象に水』が原作だから面白くないわけがない。
1930年代のアメリカの移動サーカスを舞台にしているのも興味深い。サーカス列車がさまざまな事件の場となっていた。圧巻は象の演技、そしてラストのサーカスでのパニック。サーカスの醍醐味を十二分に味じわうことができた。
3)展覧会
★ルオーのサーカス展
展覧会を二度見るなんてことはいままでなかった。この展覧会は展示のしかたにもいろいろ仕掛けがしてあるし、サーカスをきちんとメインにしているところがなによりも良かった。フラッテリーニをはじめ古い映像も貴重なものばかり。文句なしに面白かった。
★ひっくりかえる展
ロシアのパフォーマンスグループ、ヴォイナには圧倒された。パフォーマンスアートなのだが、こういう時代にきちんと反体制的なまなざし、それもかなり過激で、鋭い刃を向ける。
★行列に見る近世
行列から見たさまざまな近世文化、異国の文化であったり、パフォーマンスの中に見える武士と庶民の関係などが行列を通して見えてくるのがなによりも面白かった。