デラシネ日誌

私の本業の仕事ぶりと、日々感じたことをデイリーで紹介します。
毎日に近いかたちで更新をしていくつもりです。

気仙沼からいきなりウクライナに

2022-05-14 08:01:42 | デラシネ日誌
久々のホテルのバイキング朝飯、鬼のように盛って、食べる。年寄のやることではないとちょっと反省。部屋に戻ってどこに行くかをプランニング。モネちゃんの故郷大島にバスに乗って、橋を渡って行こうとも思ったが、ふと図書館に行くことを思いつく。駅のコインロッカーに荷物を預けて、昨日寄ってもらった港に向かう。街自体は石巻より大きい気がするが、石巻と同じぐらいのさびれた感じ、モネちゃんのポスターが店に貼られているが、モネ効果はあまりないようだ。港近くに震災以降つくられた商店街のようなものがあるが、空きも多いし、なにか新しさを狙いすぎな感じがする。図書館に向かう。まだ街歩きの感が戻っていないこともあるが、迷いながらなんとか近くまでたどり着くも、マップには近くにいるのに、どこかわからない。市民会館の事務所で尋ねると、近くまで連れてもらう。入り口近くにちょっと案内板があればいいのにと思う。郷土史のコーナーで主に石川清馬関係の資料をあたる。郷土史コーナーを見ていると、この町の郷土史の歴史みたいなものが浮かび上がってくる。何故か池上彰文庫というコーナーがある。司書の人に聞くと、市長と懇意で毎年本を寄贈してくれているとのこと。歩いて港まで戻る。妻から気仙沼はラーメンが美味いと聞いていたので、昼飯はラーメンと決めていたので、ラーメン屋を探すが、ぴんとくるところがない、しかたなく入った一軒で醤油ラーメン、予想通りうまくなかったが、帰りに缶コーヒーをもらったので、いいか・・港近くのお土産屋に行く途中、かもめ食堂というレストランを通りかかる、ここのメニューにラーメン。もしかしたらここで食べたら美味いのに会えたかもしれない。
駅まで戻る。ここから石巻までは気仙沼線で行くが、ホームには線路ではなく、バス専用レーン。前谷地というところまではバスでいくというBRT方式だった。

石巻までは3時間半ほど。せっかくなので、寝ないようにして車窓から外の景色を眺める。途中までは海岸線を走る、大島に架かる橋も見えたし、今日は風が強いこともあるのだろうが、白い波が幾重にもなってできているのが見えたりとなかなか楽しい。ただ一番後ろに座っている中年のご婦人のペアがずっとしゃべっているのがちょっとうざかった。内陸に入ってからも山藤がきれいだったし、車窓からの景色は見飽きない。もう水田には苗も植えられているところもあった、水田がかなり大きい。志津川を通る。海岸線のちかくには家がない。ここは妻と結婚前におやじとおふくろと来たところ、海岸線の近くの民宿に泊まった。津波で流されたのだろうと思う。夕飯に何種類ものとれたての海産物が並んでいたのを思い出し切なくなる。
前谷地で40分ほど待って石巻線で石巻へ。
コロナ以来2年会っていない知人と近くの居酒屋で一杯。4月から新しい仕事をはじめたということで、忙しそう。石巻学に書きたいという若い人がいるという話を聞いてうれしくなる。家族が家で療養中ということで、20時でお開き。自分は近くのバーへ。ここで石巻在住のウクライナ人を尋ねて最近戦闘の激しかったチェルニヒウから避難してきたというウクライナ人とその家族が、ちょうど私の噂をしているところだったという。自分も石巻にウクライナ人が避難してきたというニュースは知っていたので、なにかお手伝いできることがあればと思っていたので、いいタイミング。ロシア語で語りかけるとびっくりしていた、まさかここでロシア語で日本人と話ができるとは思っていなかったのだろう。

チェルニヒウ がいかに美しく歴史のある街か、そして戦闘でひどいことになっているか、どうやって日本まで来たか、私がなぜロシア語ができるのか、サーカスのこと、サラや黒パンのことなどなどを夢中になって話す。なにか協力できることがあったらいつでも言ってくださいと、さっそくフェイスブックでお友だちになる。なによりロシア語やウクライナの話題で気兼ねなく話せることが一番だと思う。次回来るときはゆっくりウクライナ料理でも食べながら話しようということになった。こういう出会いができるのも石巻ならではなのかもしれない。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 千厩から気仙沼へ | トップ | ダブルヘッター »

コメントを投稿

デラシネ日誌」カテゴリの最新記事

カレンダー

2024年9月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30

バックナンバー