無事に来日

野鳥の池まで走る。芝生が白くなっているのは霜かと思ったら、昨日少し降った雪のせいだった。池の鳥が少なくなったように思える。来週犬山から戻ったときにはだいぶ少なくなっているのでは・・・・
朝御飯を食べてから原稿書き、何度もメールをチェック。今日来日予定のメンバーに何か異変がないかが気になる。
そんなときにマレーシア航空が行方不明になったというニュース。嫌な感じ。
原稿を仕上げようと思ったが、結局はできず。来週には提出しないといけない確定申告を作成、16時過ぎに家を出る。
新横浜駅は人で一杯。横浜アリーナでコンサートがあるらしい。そういえば下の娘も今日アリーナに行くと言っていた。
19時会社の同僚と通訳の人と落ち合い、トゥイチーが大好きな坦々麺の店で晩御飯。
20時名古屋を出る特急で中部国際空港へ。飛行機は予定より20分ぐらい早く到着した。今日は異常に出迎えの客が多い。なにかあったのだろうか。40分ぐらいして鉄棒を載せた荷物を持ったメンバーの顔が見える。無事10名来日。良かった。今回は9名のロシア人に1名のウクライナ人という編成。ウクライナでいろいろあったし、実際にビザをとるためにキエフに行ったメンバーが内戦状態の中、足止めをくらったりということもあったので、無事来日できるかどうか心配だった。まずは無事に来日したことにほっとする。
そのままバスで宿舎に向かう。深夜にもなったので、簡単に部屋の設備の使い方を説明したあと休んでもらう。
24時前にホテルにチェックイン。荷物を整理したり、メールを書いていたりしているうちに1時半に。こんなに遅くまで起きていたのは久しぶり。

つむぐ つれづれ わたしの話

公演名　「つむぐ　つれづれ　わたしの話」
作・出演・演出　白井あずさ
観覧日　2014年3月7日午後7時半開演（公演時間60分）
会場　planB

3月にしては冷たすぎる風が吹く日で、会場に行くまでほっぺたがどれだけ冷たくなったことか。なのに公演が終わって同じ道のりを歩く身も心もなにかあったかいぬくもりが残っている、そんな感じがしてしかたがなかった。そんなあったかいなにかを伝える公演だった。
オープニング、客電が消えて暗転からセンターで白井が座っている。なにか存在感がある。どっちりとした存在感が。パントマイムというとしなやかな動きという感じがするのだが、それとは違うなにか違う存在感。いままで見たマイミストとは違うものだ。これがこの人の持ち味になるのかもしれない。振られた女を演じはじめるが、その悔しさを食い気で癒そうとするその食い気がすごい、これも持ち味になっていくのでは。「わたし」を出すということをうたっていたが、そのひとつが子どもの頃住んでいたというアパートの話。アパートの話というよりは、そこの自分が住んでいた部屋の話なのだが、これも考えてみたらあまりない視点。ふつうだったら子どもの頃の思い出といったらどこかで遊んだりしたこととか公園とか通りだったりするものだと思うのだが、家族と一緒に暮らした部屋の思い出を語る。それはきっと家族との生活の濃密な思い出があるからなのだろうか・・・
途中でつなぎでつかっていた映像もおかしかった。小笠原での自らがおぼれた体験を映したものなのだが、一生懸命さの結果がなんともとぼけている。
圧巻だったのは女子事務員を演じた最後の3作。いまどき女子事務員をテーマに作品をつくるかという気がしないでもないのだが、そこが逆におかしい設定で笑わせてくれる。さらに消しゴムとシャープペンでこのお嬢さんなにを書いているのだろうとも思う。ごきぶりが登場し、女子事務員とゴキブリを演じわけるのだが、ほんとうに笑い転げてしまった。そしてなんともにくいエンディング。見事な構成であった。
パントマイムの技術はまだまだだとは思うが、そのマイムに正面から向き合っているのがいいし、この構成のつくり方はただものではないと思う。作品のつくり・アイディアにも深みがある。そしてキャラクター、いままでマイム界にはないものではないか。どうしても思い出せないのだが昔なにかの漫画で見たおかっぱ頭の口をへの字にしている少女が浮かんできた。人形との掛け合いを見てそう思った。
どっちりとした存在感、少女の原像をいだくキャラクター、そしてなにかにじみ出るようなあったかさ、これは得難いキャラクターである。
ほんとうにいいものを見せてもらった。