デラシネ日誌

私の本業の仕事ぶりと、日々感じたことをデイリーで紹介します。
毎日に近いかたちで更新をしていくつもりです。

ダメじゃん小出の黒く塗れ! Vol.17

2012-05-26 14:35:23 | 観覧雑記帳
公演名 「ダメじゃん小出の黒く塗れ!  Vol.17」
会場 横浜・にぎわい座
日時 2012年5月17日午後7時開演(8時40分終演)

いい公演だった。トークにネタに見事に調和されていた構成になっていた。今回は横浜市と神奈川の戦争という未来の歴史についての大ネタがどんと真ん中にあったのだが、これが秀抜。小出の得意とするアレゴリーものなのだが、これだけ馬鹿馬鹿しくやると、逆にありえそうになってくるのが不思議。ここまでくると話芸のアートである。談志に聞いてもらいたかったな。このネタをはさむようにしてアシモとアトムがデンコちゃんのやっているバーにやってくるというネタと紙芝居ものがあった。アシモネタは、なかなか堂に入ったアシモのロボット身ぶりマイムもいれながら、アトムが悪酔いして、水だけを欲しがるというその発想から始まって、ブラックな暗喩があちこちにちらばされ、キリッとした出来になっていた。紙芝居ものは、アンパンマンが島に行って、巨大になったバイキンマンと対決するという本物の紙芝居をつかって、アンパンマンを当国のアホな首相と、連れの犬を石原慎太郎にして、島を尖閣列島に見立てるという見事な発想の転換で、ちがう話しにしてしまう。どうやら漂流民の紙芝居から、新しいネタとして紙芝居ものを発見したようだ。
こうしたネタのあいだに挟まれるトークも、無理なく自然で聴く人の心を離さない、見事なものである。特に小学校5、6年生の時に入っていた生き物観察クラブの顧問の先生の話しは、これはもう立派な短編小説、聞き入ってしまった。
週末にいいものを聞かせてもらった、これはこのライブを見た人みんな感じたんじゃないだろうか。
この路線はぜひ続けてもらって、なんか別の構成というかちがう切り口でライブを見たい、まだまだ可能性が秘められているような気がした公演でもあった。

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