デラシネ日誌

私の本業の仕事ぶりと、日々感じたことをデイリーで紹介します。
毎日に近いかたちで更新をしていくつもりです。

天国の日々

2008-01-16 13:38:58 | 観覧雑記帳
タイトル 「天国の日々」(原題 Days of Heaven )
監督 テレンス・マリック
製作 バート・シュナイダー
ハロルド・シュナイダー
脚本 テレンス・マリック
出演者 リチャード・ギア
音楽 エンニオ・モリコーネ
撮影 ネストール・アルメンドロス
ハスケル・ウェクスラー
編集 ビリー・ウェバー
公開 1978年
1983年5月
上映時間 95分
製作国 アメリカ
言語 英語

いつも自分の本を装丁してくれる、映画通の西山さんが激賞していた映画で、気になって衛星で放映されていたとき録画しておいた。いまビデオをDVDに落とす作業をしているのだが、ついでだから見ていないものは、見ながらダビングしている。西山さんが賞賛するのがわかる。いい映画である。映像が、とてもいい。あの大平原にぽつりと立つ家と、四阿のような建物がきいている。ストーリーよりも、この映像美を堪能する映画だろう。
そして一番自分が気になったのは、4人で生活することに次第に倦怠感が漂い、それぞれぎくしゃくしてくる時に、不意にプロペラ機で出現する道化師の存在であった。道化というよりはサーカスの小さな一座なのだが、出演シーンはとても短いのだが、なかなか強烈な印象を与える。とにかくボケとつっこみのふたりの道化師は、出演中ずっとクラウニングをしているのである。主人公たちとは一切関係なく、ただただギャグをしている。そして農場主に、兄妹といっていた関係が、実は恋人同士だったということを見破られるきっかけを与え、リチャード・ギアを乗せてまた草原から飛び立って消えていくのである。見ていて呆然となってしまった。なんじゃこれはということなのだが、このスパイスはかなり効いていた。衝撃の場面であった。サーカスは忽然と現れ消えていくことは、サーカス映画でもいろいろ描かれているが、このような唐突にその出現と消失を描いた映画は他にないのではないだろうか?びっくりした。
満足度 ★★★★


コメント (1)
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大川周明の大アジア主義

2008-01-16 13:21:34 | 買った本・読んだ本
書名 「大川周明の大アジア主義」
著者 関岡英之  出版年 2007年 出版社 講談社 定価 1700円

このところ話題の佐藤優がとりあげたり、新しい原稿が発掘されたりと、昭和史の中から掘り起こされようとしている大川周明についての本格的な論考ということで、かなり期待して読んだ。もうひとつは、大川が、いま執筆中の長谷川濬の満洲行きに、大きな影響を与えたということもある。いわいる国家主義者としての大川像ではなく、アジア全体を視座に置いた彼の思想の実態と、戦争中に南アジアで展開された、インド独立運動との連帯に奔走した、大川塾の卒業生の活躍と合わせて書いている。確かにユニークな視点であったと思うし、大川塾と呼ばれた東亜経済調査局付属研究所についての記述には興味を惹かれたが、いささか平板であった。もう少し大川の思想と実践を掘り下げる必要があったのではないか。インドとの関わり合い、終戦間際の中国との工作については、ポイントになるはずで、そこがなぞられていただけなのはちょっと期待外れだった。大川の塾生たちのアジアでの活動はもう少しさらっとでよかったと思う。巨人を描くには、やはり表と裏をきっちり書かないと、どうしても平板になってしまう。
それと大げさな表現が気になった。インタビューのところでも、もう少し簡潔にまとめた方が良かったのでは・・・

満足度 ★★

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