英文讀解自修室

  - in the historical Japanese kana/kanji orthography

假定法の讀み方 (9) 「if 假定法過去完了」 つづき

2011-06-15 | 英文法ミニ解説

『假定法の讀み方 (8)』つづき

 

[用例]  if 假定法過去完了

(BLONDIE  By Dean Young & Stan Drake)

1  If Julius and I had had children, I wonder what they would’ve looked like.

    I wonder は直説法で、「~かなあ(と思ふ)」。→4.4.5(例文)

  would’ve = would have

  look like ~:「~のやうに見える」

   Julius と私に子どもがゐたら、どんな風だつたかしらねえ」

 

[用例]  假定法過去完了(歸結節のみ)

 

(BLONDIE  By Dean Young & Stan Drake)

 

1  … And you can agree or not, it’s a free country, but my plan is the only plan that will work!

   「で、あなたが同意できようとできまいと、ここは自由な國ですからね、でも私の計畫はうまくいく唯一の計畫なんです」

2  You’re quite a speaker.

   「たいした雄辯家だねえ」

3  You should’ve gone into politics.

   「君は政界に入るべきだつたね」(→4.1 ※注釋參照)

3  It wouldn’t have worked

   「(もし政界に入つてゐたら)うまくゆかなかつたでせうね」

4  I can only speak when I have a pair of scissors in my hand.

   「手に鋏を持つてるときしか話ができないんですよ」

 

 


假定法の讀み方 (8) 「if 假定法過去完了」

2011-06-15 | 英文法ミニ解説

4 if 假定法過去完了」型: ≪if had 過去分詞, would* have 過去分詞.

「もし~した(であつた)ならば、…だつたのに」

 

【諳誦例文】

S.4  If you had worked harder, you would have passed your exam.

もつとよく勉強してゐたら、あなたは試驗に受かつただらうに。

 

4.1  * would のほか could / might / should が使はれることがあります。

    could have 過去分詞 = would have been able to (できたのだが)

    might have 過去分詞 = would perhaps have / would possibly have (かもしれなかつたのだが)

    should: 主にイギリス英語で、主語が I ,we のとき、would と同意で。

 

      should have 過去分詞のかたちは、過去の行爲や状態に對する非難や後悔を表はして、「~すべきだつたのに」「~であつたらよかつたのに」といふ意味で使はれることがあります。また過去のことに對する推定で、「~したはずだ」といふ意味を表はすこともあります。いづれかは文脈で判斷します。

 

4.2  このかたちで表はされる意味は、「もし~した(であつた)ならば、…だつたのに」で、單なる推測もありますし、後悔や殘念に思ふ氣持、非難などを表はすこともあります。過去の事實とは異なる假定をして、その結果を想像する文體です。

Michael Swan は次のやうに説明してゐます。

  To talk about past situations that did not happen, we use a past perfect tense in the if-clause, and would have + past participle in the other part of the sentence.(起こらなかつた過去の状況について語るために、if 節のなかで過去完了時制を使ひ、殘りの部分(歸結節)のなかで would have +過去分詞 を使ひます。)( From Michael Swan, Practical English Usage. 3rd ed. [Oxford: Oxford University Press, 2005], p. 236.)

 

4.3  過去完了時制を使ふ事情は、假定法過去の場合と似てゐます。「過去」からさらに遠ざけることによつて、事實とは異なる假定であることを示さうとするものと思はれます。過去完了時制をつかふので、「假定法過去完了」といふ名稱となつてゐます。(「假定法の讀み方 (3) 1.3項參照)

 

4.4  例文により、「if・假定法過去完了」のさまざまな出現パターンを紹介します。

[例文]  if 節がうしろにつくケース。

4.4.1  You could have caught the train if you had hurried.

もしあなたが急いでゐたら列車に間に合つたのに。

 

[例文]  had が縮約形になることがあります。would ’d となることも。

4.4.2  If he'd run a bit faster, he could have won.

彼がもう少し速く走つたら、勝てただらう。

 

[例文]  might が使はれたケースです。

4.4.3  If we had taken the other road, we might have arrived earlier.

もう一方の道を選んでゐたら、私たちはもつと早く着いたかもしれないのに。

 

[例文]  事實を表はす直説法とともに使はれることがあります(過去時制)。

4.4.4  If I had known you were coming, I should have baked a cake.

あなたが來ることを知つてゐたら、ケーキを燒いたのに。

[例文]  同上(現在時制)。

4.4.5  I often wonder how different my life would have been if I had been born ten years earlier.

もし10年早く生れてゐたら、私の生活はどんなに變はつてゐただらうかとよく思ふ。

 【この項つづく】