最近の気になるニュース(人事労務編)

人事労務の情報を新聞報道等からチョイスしてお送りしています。さらに最近読んだ本やお気に入りの音楽を紹介しています。

「がんこ」残業代未払い5億円、書類送検へ

2012年05月29日 | Weblog
5月29日(火)の読売新聞ニュースによると、
『和食チェーン「がんこフードサービス」(本社・大阪市淀川区)が店の従業員に残業手当や深夜労働の割増賃金を支払っていなかった問題で、未払い分の総額が過去2年間で計約5億円に上ることがわかった。
 大阪労働局は29日にも、労働基準法違反(割増賃金不払い)容疑で同社と志賀茂社長ら幹部を書類送検する。
 関係者によると、労基法では残業手当や午後10時以降の賃金は通常賃金から25%割り増しして支払わなければならないとされているが、約3500人の全従業員のうち正社員だけで約600人について未払いがあり、現在、支払いを進めているという。
 同労働局は内部通報に基づいて昨年12月、大阪府岸和田市の「岸和田五風荘店」や本社などを捜索し、未払いの全容を調べていた。
 同社は近畿を中心に92店舗を展開しており、昨年7月期の売上高は約215億円。小嶋淳司会長は大阪商工会議所の副会頭を務めている。 同社人事部は「捜査中のため現時点ではお答えできない」としている。』
 不払い残業額は一人当たり83万円になります。監督署の指導で不払残業を支払った話はよく聞きますが、書類送検とは、穏やかではありませんね。

 



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ワタミの一部店舗、時間外労働で不適切労使協定(読売新聞)

2012年05月18日 | Weblog
5月18日(金)0時2分配信の読売新聞によると
『居酒屋「和民」などを展開するワタミフードサービス(東京都大田区)の一部の店舗で、労働基準法で定められた労使間の手続きを踏まずに従業員に時間外労働をさせていたことがわかった。同社は「全店舗で適切な労使協定を結ぶよう徹底したい」として、系列の全店舗で労使手続きの実態を調べるとしている。

 労基法は、労働者の労働時間を1日8時間、週40時間以内と規定。使用者がこれを超えて働かせる場合は、労働組合か、労働者の半数以上の代表者と協定を交わして時間外労働の上限を定め、労働基準監督署に届け出る必要がある。

 同社によると、同社には労働組合はなく、店舗ごとに毎年、従業員側と協定を締結。従業員内での挙手や店舗の会合などで労働者代表を選出し、協定を結ぶ決まりだったという。しかし、一部店舗では、店長が従業員の中から代表を指名。時間外労働の上限時間があらかじめ記載された協定届に署名させていたという。』
 実務をやっている人間の側からの意見としては、中小企業の多くがそれに該当するのではないかと思います。最初に決めても毎年のことなので、形骸化している場合が多いです。



懲戒免職:SMクラブで全裸の男性巡査長 北海道警が処分(毎日新聞)

2012年05月18日 | Weblog
2012年05月17日の毎日新聞によると、
『北海道警は17日、札幌ススキノのSMクラブで全裸になったとして公然わいせつの罪で罰金10万円が確定した札幌厚別署(当時)の男性巡査長(28)を懲戒免職とした。また、巡査長と一緒に店内にいたとして、旭川方面管内の警察署に勤務する30代男性巡査部長を停職1カ月とした。巡査部長は18日に辞職する。

 道警監察官室によると、巡査長は2月11日未明、札幌市中央区の無許可営業のSMクラブ内で、全裸で縄で縛られていた際に現行犯逮捕された。他にも私的に友人の犯罪歴を1件照会していたことも分かり、処分対象となった。

 巡査部長と巡査長はともに当時、警察学校で研修中だった。巡査部長が以前このSMクラブを1人で訪れたことを巡査長に伝えると「連れていってほしい」と頼み込まれ、一緒に訪れたという。

 池田康則・監察官室長は「破廉恥な行為で、不快の念を抱かせたことをおわびする」とのコメントを出した。【伊藤直孝】』
 逮捕されたとき裸で縛られていたとは。。。何とも恥ずかしいニュースです。


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「名探偵コナン」背景制作会社員ら、残業代不払いで提訴(朝日新聞)

2012年05月18日 | Weblog
2012年5月17日の朝日新聞ニュースによると、
『人気アニメ「名探偵コナン」などの背景画を手がける制作会社「スタジオ・イースター」(東京都杉並区)の社員3人が、残業代の不払いなどがあったとして、同社に計約2700万円の支払いなどを求めて東京地裁に提訴した。17日の第1回口頭弁論で、会社側は争う姿勢を示した。

 訴状によると、パソコンを使って原画に色をつける仕事などを担当している3人は、週6日勤務で、締め切り前には連日7時間程度の残業を強いられたのに、残業代がまったく支払われていないと主張。会社からは「アニメ業界に残業代という考え方はない」と言われたり、一方的に減給されたりしたと訴えている。

 会社側はこの日、詳しい主張を明かさなかった。取材に対し、「反論は裁判で代理人を通じて主張していく」としている。』
 1年あたり1人450万円の計算になります(2700÷3名÷2年)。
「うちの業界に残業代という考え方はない」という意見はよく聞きます。経営者の立場に立てば、「ごもっとも!」と思いますが、法律的には????でしょうか。裁判の動向を見守っていきたいと思います。





6億円の貢ぎ先は下町のキャバクラ嬢 使い込み容疑で逮捕された男の悲哀(産経新聞より)

2012年05月08日 | Weblog
2012/04/30の産経新聞より
『キャバ嬢に“貢いだ”額は6億円-。勤務先の預金口座からカネを引き出し使い込んだとして今月11日、電子計算機使用詐欺容疑で工業用ゴム製造大手「シバタ」(東京都)の元経理係長の男(33)が警視庁に逮捕された。同庁によると、使い込みは総額計約6億4000万円に上るとみられるが、そのうち約5億9400万円が下町のキャバクラ嬢のために使われていた。1人の会社員を、常軌を逸した不正に走らせたキャバ嬢の“甘い”ワナとは…。(原川真太郎)
 ■「私、がんなの」そんな言葉を信じて…7年間で計350回
 「私、実は胃がんになって、入院や通院でお金がかかるの…」
 逮捕されたのは栗田守紀容疑者=埼玉県朝霞市。訴訟記録によると、栗田容疑者は平成15年1月ごろ、東京都葛飾区のJR亀有駅前にあるキャバクラで、なじみのキャバ嬢からこんな相談をもちかけられた。当時20代前半だったキャバ嬢に好意を抱いていた栗田容疑者は、求めに応じてすぐに30万円を女性の口座に振り込んだ。
 しかし、キャバ嬢の“おねだり”は、この1回では済まなかった。栗田容疑者に対し、何度もカネを無心するようになった。栗田容疑者は頼まれるたびに「すぐに返さなくても、少しずつ返してくれればいいから」と、口座に気前よく数十万~数百万単位で振り込み続けた。
 振り込んだ回数は7年で計350回以上。そのカネの大半は、実は栗田容疑者のものではなかった。栗田容疑者は、人目を盗んで勤務先のパソコンを操作し、何度となく会社のカネを引き出して自分の口座に移し替えていたのだ。キャバクラへの支払いも含めると、総額約6億円にも上った。
 ■ドライブ、店外デート…有頂天になった男
 捜査関係者によると、栗田容疑者は平成9年にシバタに入社。12年に経理部に異動になった。出入金などの業務を任されるようになったが、ちょうどそのころ、亀有駅前のキャバクラに客として訪れたのをきっかけに、このキャバ嬢と出会った。
 キャバ嬢をすっかり気に入った栗田容疑者は店に通いつめ、やがて月に数回、ドライブなど店外デートをする仲に。栗田容疑者はすっかり“有頂天”になってしまったという。
 カネの無心を繰り返すキャバ嬢に「何でそんなにお金がかかるの?」と聞いたこともあったが、「内視鏡検査や個室に入院するため」「無菌室に入るので高額になる」などと言われると、信じてしまった。
 もちろん、それはすべてウソ。新宿区の高級タワーマンションを借りて住んでいたキャバ嬢は、受け取ったカネを家賃に回し、旅行や飲食などの遊興費にも使っていたのだ。
 ■「面会謝絶」のキャバ嬢に振り込みを続け…
 2人は店外デートをしていたといっても、交際していたわけではない。16年ごろになると、キャバ嬢は「病院に入院し、面会謝絶になった」などと言って、店にもあまり出勤しなくなり、栗田容疑者とほとんど顔を合わせなくなった。
 連絡手段は主に携帯電話のメール。カネの振り込みを求めるのもメール。当初「胃がん」と言っていたはずの病名も、「心臓が弱い」「脊椎(せきつい)損傷のため手術が必要」「白血病」と、ころころ話が変わるようになった。
 さすがに不審に思った栗田容疑者。「病院からの請求書を見せてほしい」とメールした。しかし、キャバ嬢から「疑われたら生きている意味がない」「自殺する」などと返信がくると、結局、あわてて振り込みをしてしまったという。
 ■税務調査きっかけに不正発覚 それでも覚めない夢
 貢ぎ始めて約7年が過ぎた22年8月、会社の税務調査をきっかけに、使い込みが発覚した。キャバ嬢にはここ6年間で、ほとんど会っていなかったが、栗田容疑者は、まだ目が覚めなかった。発覚直後、キャバ嬢に「会社の金を横領していた」とメールで打ち明けた。自分が逮捕されることになると予想すると、どうしても会いたくなったようだ。「自首する前に会いたい」とも頼んだ。
 しかし、返事は「最後に(振り込みを)お願い」。キャバ嬢は栗田容疑者とは決して会おうとしなかった。
 会社側の調査では、不正に引き出された総額約6億4000万円のうち、約4000万円は栗田容疑者の個人的な株投資などに使われた形跡があったが、残りのほとんどはキャバ嬢への振り込みとキャバクラ代。会社側は、引き出された資金を取り戻すため、栗田容疑者と上司に、キャバ嬢が入院しているはずの茨城県つくば市内の病院を訪問させた。
 当然、キャバ嬢の入通院記録はない。ようやく目が覚めた栗田容疑者は、キャバ嬢をメールで問いただすと、「本当にごめんなさい」と、嘘をついていたことを認めたという。
 ■6億円弁済のめどは立たず 「いま考えると…」
 実は、このキャバ嬢はすでにキャバクラを辞めていた。栗田容疑者は23年2月、貸したカネの返還を求める民事訴訟を起こしたが、「ほとんど使われていて残っていなかった」(シバタ社の担当弁護士)ことが確認された。キャバ嬢を辞めた女性は謝罪の意向は示したものの、資金回収のめどは立たず、結局、訴訟は取り下げられた。
 警視庁は今月、シバタ社からの刑事告訴を受けて、栗田容疑者を逮捕した。逮捕容疑は、21年4月~22年7月、同社の口座から55回にわたり計約2億3000万円を自分の口座に振り込み、だまし取ったとしている。残りの使い込み分についても、警視庁は公訴時効(7年)にかからない計約2億9000万円については立件する方針だ。
 電子計算機使用詐欺罪は最高で懲役10年。だましとった額は、ほとんど返済のめどはなく、もし起訴され、有罪になった場合は、かなり重いペナルティーが予想される。会社が受けた損害も計り知れない。
 警視庁によると、栗田容疑者は調べに対し、「いま考えると不自然だが、当時は病気だと信じていた」と供述しているという。』

引用が長くなりましたが、本当にあるんですね。こういった話が。
会社側が不正を税務調査までわからなかったことが不思議です。