最近の気になるニュース(人事労務編)

人事労務の情報を新聞報道等からチョイスしてお送りしています。さらに最近読んだ本やお気に入りの音楽を紹介しています。

「50代は転勤願出せ」女性社員らへのパワハラ認定判決(朝日新聞)

2017年05月18日 | Weblog

5/17(水) の朝日新聞デジタルによると
『医療機器販売会社「フクダ電子長野販売」(松本市)の代表取締役から2013年、パワーハラスメントを受けたなどとして、従業員だった50~60代の女性4人が、同社と代表取締役に計約1700万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が17日、長野地裁松本支部であった。松山昇平裁判長は「代表は年齢のみで原告らの能力を低くみる発言をした」などとして、4人へのパワハラを認め、会社と代表に計357万円余の支払いを命じた。

 判決によると、代表は2013年4月に着任。その後、「50代はもう性格も考え方も変わらないから」「4人の給料で、若い営業員を入れてこき使った方がいい」などと発言。

 特に、当時57歳で経理・総務係長だった女性に「社員の入れ替えは必要だ。新陳代謝が良くなり活性化する。50代は転勤願を出せ」「辞めてもいいぞ」などと侮辱する発言を繰り返した。当時50代後半で営業統括事務係長だった女性にも「おばさんたちの井戸端会議じゃないから、議事録を作れ」「倉庫に行ってもらう」などと発言。4人は同年9月までに退職した。

 松山裁判長は、会社側に4人への慰謝料の支払いを命じた。さらに経理・総務係長だった女性に対する賞与減額と懲戒処分は「退職させる目的」と認定。営業統括事務係長だった女性の賞与減額にも「理由はない」とし、会社側に退職金や賞与の減額分の支払いを命じた。』

パワハラが認められたとはいえ、一人100万円弱?ちょっと安すぎるような気がしますが。





<厚労省>書類送検“ブラック企業”334件 HPに初公表(毎日新聞)

2017年05月17日 | Weblog
5月10日の毎日新聞によると、
『厚生労働省は10日、労働基準関係法令に違反したとして最近半年間に書類送検し、社名を公表した全国334件の一覧表を初めて作成し、同省ホームページ(HP)に掲載した。
 昨年末に発表した「過労死等ゼロ」緊急対策の一環で、担当者は「一覧表にすることで社会に警鐘を鳴らす狙いがある」と説明する。従来は47都道府県にある労働局のHPに載せてきたが、報道発表で社名を明らかにしたのにHPでは伏せた事例もあったほか、掲載期間もまちまちで統一基準がなかった。同省は送検を公表した日から約1年間掲載し、毎月更新すると決めた。
 10日に掲載されたのは昨年10月から今年3月までの計334件で、(1)企業・事業所名(2)所在地(3)公表日(4)違反した法律(5)事案概要などを県別に並べた。

 内訳は、企業が安全対策を怠った労働安全衛生法違反209件▽賃金未払いなど最低賃金法違反62件▽違法な長時間労働をさせるなどした労働基準法違反60件▽労働者派遣法違反19件。』
毎月更新するようです。
安衛法違反が多いようですが、気になるのが労基法違反です。



エイベックス、未払い残業代支給へ 数億円規模の見通し(朝日新聞)

2017年05月02日 | Weblog
5/2(火)の朝日新聞によると、
『音楽大手のエイベックス・グループ・ホールディングス(HD、東京)が、約1500人の全従業員を対象に未払いの残業代の有無を調べ、支給すべき対象者に未払い分を支払うことを決めた。昨年12月に労働基準監督署から是正勧告を受けたのを機に、全社規模の社内調査を進めていた。

 グループで働くすべての正社員や契約社員、アルバイトなど計約1500人を対象に昨年6月中旬から今年1月中旬までの勤務状況を調べたところ、約半数が所属するアーティストのマネジメント、コンサート、音楽制作といった中核部門で、残業代が適切に払われていない例が多く見つかった。

 こうした部署では仕事が夜にずれ込むことが多い。一定の残業時間分の残業代は払っていたが、それを超える長時間労働に対する残業代を支給していないケースが数多く見つかったという。調査対象の7カ月分の未払い残業代を5月中に支払い、今年2月以降に生じた未払い分は必要に応じて追って支払うと説明している。支給の対象となる社員数や総額は明らかにしていないが、支給額は数億円規模になる見通しだ。』