最近の気になるニュース(人事労務編)

人事労務の情報を新聞報道等からチョイスしてお送りしています。さらに最近読んだ本やお気に入りの音楽を紹介しています。

失業者装い給付金700万円詐取容疑 9人逮捕

2010年09月30日 | Weblog
9月29日の朝日コムによると、
『失業したと偽り雇用保険の失業給付金をだまし取ったとして、警視庁は、男女9人を詐欺の疑いで逮捕したと29日発表した。
 逮捕容疑は、昨年8月~今年3月、神奈川県大和市の大和公共職業安定所などに、逮捕されたうちの男女7人が同市内の建築土木会社を解雇されたとする虚偽の失業認定申告書などを提出し、失業給付金計約700万円を詐取したもの。いずれも容疑を認めているという。
 建築土木会社は登記されていない架空の会社だった。給付金が7人の口座に振り込まれた後、片野容疑者が引き出したという。
 大和公共職業安定所によると、申請した7人から納品書や注文書などの提出を受けて会社が実在すると判断したという。警視庁からの連絡を受けて架空の会社であることに気づいたという。』
 この手の話は、昔からありました。個人の失業保険だけでなく、創業関係の助成金を会社が貰うというものもありました。
 別の話として、今の失業認定申請制度ですが、働く意思と能力があるかないかで認定します。ただ、働く気がない人が、失業保険をちゃっかりもらっているケースもかなりあるのではないかと思います。保険なんだから掛けたものを取り返そうという理由はわかるのですが。。。



キユーピーに賠償請求=従業員「長時間労働でうつ病」―東京地裁

2010年09月08日 | Weblog
9月8日の共同通信ニュースによると、
『長時間労働や工場長のパワーハラスメントでうつ病になったとして、キユーピー(東京都渋谷区)の男性従業員(51)=休職中=が7日までに、同社などを相手取り、慰謝料など約3100万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こした。提訴は7月22日付。
 訴状によると、都内の製造工場で課長を務めていた男性は、2002年10月からマヨネーズ、ゆで卵など複数部門を担当。深夜までラインに立つなどし、月平均177時間の残業を強いられた。
 当時の工場長は生産量の削減に応じず、「作業員を遊ばせるな」「何時まで生産しているんだ」と繰り返し罵倒(ばとう)したという。男性は翌年7月にうつ病を発症。「出退勤の自由などがない『名ばかり管理職』だった」として、残業代も請求した。
 男性は08年、残業とパワハラを理由に休業補償などを申請し、労働基準監督署から労災認定された。
 キユーピー広報室の話 現時点ではコメントは差し控えたい。』
月平均177時間の残業!?所定労働が1か月160時間として、337時間働いている計算になる。月25日稼働とすると、13.5時間の計算になる。会社側は危機管理の意識はなかったのか。労務管理のずさんさが浮き彫りになった記事です。

三菱製紙社員の過労死認定東京地裁(共同通信)

2010年09月01日 | Weblog
8月26日の共同通信によりますと、
『三菱製紙の技術職主任だった男性が虚血性心疾患によって55歳で死亡したのは過労が原因だとして、家族が向島労働基準監督署の遺族補償給付不支給処分の取り消しを求めた訴訟の判決で、東京地裁は8月26日、労災と認定し請求を認めた。
判決によると、男性は1999年5月の死亡当時、東京都内にある工場で品質判定やクレーム対応などを担当。静岡県への出張途中にJR上野駅で倒れ、搬送先の病院で間もなく死亡した。
青野洋士裁判長は「ルーペなどを使った精密な品質確認を求められ、クレーム対応などでの心理的、身体的負荷も高かった上、担当部門の減員もあって業務がさらに過重となっていた」と指摘。
死亡前の半年間は所定外労働時間が1カ月平均で84時間に上っていたとして「死亡と業務の因果関係が認められる」と結論付けた。
家族は2004年4月に労災認定を申請したが、翌05年2月に退けられたため、08年7月に提訴した。』