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過労死で和解成立 水戸地裁(毎日新聞)

2012年11月20日 | Weblog
11月19日(月)毎日新聞によると、
『国の外国人研修・技能実習制度で来日し、茨城県潮来(いたこ)市の金属加工会社「フジ電化工業」で働いていた中国人実習生、蒋暁東(しょう・ぎょうとう)さん(当時31歳)が08年に過労死した問題で、妻の馮珠(ひょう・しゅ)さん(36)ら遺族4人が同社と第1次受け入れ機関の「白帆協同組合」(同県行方市)に約5750万円の支払いを求めた損害賠償請求訴訟は19日、水戸地裁で和解が成立した。弁護団によると、外国人実習生の過労死を巡る訴訟で、第1次受け入れ機関の管理責任を認めたのは全国初という。
 遺族側弁護団によると、金属加工会社と受け入れ機関は、長時間の残業を助長した安全配慮義務違反などを認め、和解金の支払いに応じたとみられる。金額は明らかにしなかったが、一般的に1500万~2800万円とされる日本人の過労死の慰謝料と「そんしょくない水準」としている。
 中小企業の組合がつくる監理団体が研修生らを傘下企業などに派遣する受け入れ方式は、過重労働や賃金未払いなど不正行為の温床と指摘され、10年施行の改正入管法で監理団体による派遣先企業の訪問指導が義務づけられたが、その後も不正行為は後を絶たないとされる。弁護団は「これまで受け入れ機関は安全配慮義務を負わないとされてきた。今回の和解は、賃金不払いなど同種の訴訟にも影響を与える」としている。受け入れ機関は「和解金の支払いに応じたことで、ある程度の責任は認めた」とコメントした。』

2011年1月12日の共同通信ニュース
中国実習生の過労死初認定 茨城の労基署
『外国人研修・技能実習制度で来日し、実習生として茨城県潮来市の金属加工会社フジ電化工業で働いていた中国人のショウ暁東さん=当時(31)=が2008年に死亡した問題で、鹿嶋労働基準監督署は12日までに、長時間労働による過労死として労災認定した。労基署によると、外国人実習生の過労死認定は国内初。
 遺族側が、死亡は長時間の労働が原因として労災申請していた。
 鹿嶋労基署によると、ショウさんは05年に研修生として来日し、同社の金属部品メッキ処理工場に勤務。08年6月、心不全のため社宅で死亡した。亡くなる直前の1カ月の残業時間は100時間を超えていた』