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【一連の公的年金の記録漏れの報道について】

2007年06月19日 | Weblog
 「宙に浮いた公的年金の加入記録が5000万件」との話ですが、国民の2人に1人の割合で記録が間違ったり、年金が全額支給されない、というわけではありません。基本的には年金受給の際に名寄せ(加入期間等の確認)を行うので、その際に番号が統一されます。そんなに心配する必要はないと思います。ただし、かなりの数の転職をしている人や年金番号を複数持っている人は、注意が必要です。

 この問題で一番注意しなければいけないのが、現役世代よりもむしろ、すでに年金を受給している人です。年金受給の際に名寄せ(加入期間等の確認)で漏れている可能性が高いからです。
 国は、現在受給者の宙に浮いている2880万件の調査を優先的に進めています。もし、少しでも不安があれば社会保険事務所へ相談に行くことをお勧めします。できるだけ過去の勤務記録(会社名・大体の住所・大体の勤務時期)を思い出してもらい、メモした上で社会保険事務所へ年金手帳も持っていってください。
 
 報道では、社保庁の「入力ミス」とか大々的に報道していますが、パーセンテージからいくとかなり低いと思います(マスコミが騒ぐほど多くはないという意味です)。
 ただ、実際問題として、国民年金保険料を納めたのに、社会保険庁のデータにない場合や入っていたはずの厚生年金保険の納付記録が、データにないケースもあると思います。現在、その場合の対応の基準がはっきり決まっていません。数ヶ月中にはっきりしてくると思います。今後決まり次第皆様にはお伝えしていきたいと思います。
 
 
 現役世代の人でも、記録が統合されていないことへの不安もあると思います。その場合は確認したほうがいいと思います。「自分の年金は自分で管理すること」という気持ちが大切です。
 ただ、今すぐ社会保険事務所へ相談に行く必要はありません。年金は長期にわたる制度なので、あわてる必要はないと思います。今本当に困っているのは年金を受給している60歳以上の人なのです。現役世代の人が社会保険事務所へ押しかけると、本当に必要な人が相談できなくなってしまいます。騒ぎが収まってから年金の記録の確認に行くことをお勧めいたします。
冷静の対応を切にお願いしたいと思います。