キュヴェ タカ/cuvee taka 「酔哲湘南日記」

新鮮な山海の恵みを肴に酒を吞み、読書、映画・音楽鑑賞、散歩と湘南スローライフを愉しんでいる。 

映画が少し分かって来た

2018年11月18日 | Weblog
久し振りにゆっくりと眠れた、懸案事項が何となく片付いたので緊張時に発生する体内のホルモンが消えたのであろう。
アドレナリンだかドーパミンだか知らないがだか、緊張時には多量に発生して眠らなくてもどうにか生きて行けちゃうんだな、これは人間の危機に際しての生体反応なんだろうが、長く続くとやっぱり死んじゃうような気がする。
4時半に目覚め、小林秀雄をすこし読んで、5時半に起き出し風呂に入り、着替えをして大磯方面へサイクリングに出かける。
昨日より人が少ないのは日曜日だったせいらしいが、さっきまで月曜日と勘違いしていたので、変だなあと感じながら走っていた。
朝焼けに向かって走るのは楽しい。

帰って来て朝飯の支度をした。
昨夜、妻が大量に焼売を作ったのでそれを温めて食べてもいいのだが、如何せん厭きた。
叉焼、ハンバーグ、焼売の奥義を極めようとしているのか、この3点が食事に出て来る確率が異様に高い、それでも昨夜本人が、飽きると美味しくなくなるのが分かったとぽつりと言っていたので、家族の苦しみが少し分かったのかも知れない。
娘はこの家の拉麺の比率は異様に高いと指摘していたが、それは叉焼が原因で、拉麺になるか炒飯になるかで、何れにしろ高カロリーの料理に化ける。
妻いわく、今回の焼売は既存の挽肉を使ったので思い通りの味になっていない、前にも指摘した通り、挽き肉はほとんど解凍が売られているので、生の肉を買ってきて自分で叩かなければ美味い焼売にはありつけない。
焼売の話で長くなったが、油揚げの味噌汁、獅子唐とブロッコリーの卵炒め、胡瓜の糠漬け、納豆を食べた。
胡瓜の糠漬けは、胡瓜が旬を過ぎているのと、糠の発酵最適温度に達していないので美味くない。
いよいよ白菜漬の季節がやって来たか。

昨夜は鰺のなめろう、焼売、ブロッコリー、蓮のきんぴらで、桃川純米吟醸を冷で呑んだ。
八戸の料理屋で桃川を浴びるほど呑んだことが思い出され、年を取ると追憶が良い酒の肴になるとは聞いていたが、まさにその通りだ。
妻は西友のPBの純米酒を熱燗にして大振りのコップ2杯飲んでいたが、安酒をコップに入れて電子レンジで熱燗にするのが好みで、その飲みっぷりもいい、2杯で多分2合半はある酒を10分ほどで呑み切ってしまった。
いい酒をぬる燗につけて猪口でちびりちびりやるんでは酒の醍醐味が味わえないとのことなのだが、時にそれが3杯になり、踊りながら”Ultra Soul!!"と歌いだすことがあって、子供たちから非難されるので最近では2杯で切り上げることが多い。
良い傾向である。

土曜日は母の着替えの当番なので、酒を呑みながら「寅さん望郷篇」を途中まで観る。
すでにこの映画は4度は観ているので全編見る必要もなく、場面場面での面白さと、高羽哲夫のカメラワークに感心しているだけで満足だ。
母の着替えが9時に終わり、10時半からの山田洋次の番組を観るために二階のベッドで横になったら眠ってしまった。
睡眠不足で疲れていたようだ。

番組では寅さん50作目の撮影現場が映っていたが、後藤久美子が若い頃より綺麗になってでいて驚いた。
映像と科白について監督からこんなに細かな指示が出るのかと驚いて観ていたが、先ずは脚本を書き、それを自分の美的センスで映像化し、科白を決めるのが映画なんだなあと改めて思った。
定年後、映画を観たいと思ったのは、映画監督が書いたエッセイなどの文章が凄く魅力的なので、それは何でなのかなあと思っていたためだが、そういう事かと何となく合点がいった。
自分が思う美しい文章を起こし、それを映像で撮り、音にする、要するに自分の美意識を文章、映像、音で表現するわけで、映像と音の美意識が文章にも反映されて美しさが総合的になっているってことか。


そういえばかつて一緒に落語に行っていた女友達が結婚してスペインへ行ってしまってから落語を聴きにいかなくなった。
月に一度5年くらい「にぎわい座」へ通ったが、もう2年くらい行ってないなあ、友人に拠り行動パターンというものが大きく変わる。
隠居してから2年間あまりそれまでの行動パターンと大きく変え、動かないで暮らしてみたが、心身ともに次の何かのための力が込み上げてきたような気がする。



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