▼【安保法制の違憲訴訟を考えよう】という、弁護士たちがが主催する講演会に参加した。アベ総理の政治手法に対する法律の専門家の分析は、平和や人権への危惧を、参加者に強烈に訴えてくる。
▼一般的講演会は、主催者側の主張を一方的に語り、質問時間を少なくするが多い。強烈な反対意見が出ると、収拾がつかなくなるのを恐れるからだ。だが、弁護士主催の講演会は、質問時間をたっぷりとってくれるのがうれしい。
▼参加者のほとんどは現政権に反対し、署名運動やデモ活動に参加している、実践者が多いようだ。質問というより、講師の話に納得し、自分たちの活動の正当性を確認している意見が多い。
▼参加者の中から、それぞれの活動は評価するが「タコつぼ」になってしまい、連帯がなく大きな成果をあげることができていないのではないかという、チクりと胸に刺さる発言をした人もいた。
▼目的は同じだが、横の連携がなく、いざとなったら団結して事に望むということがないのが、函館市を取り巻く道南圏の最大の弱点というのは、私も随分前から実感していた。
▼私も若い頃、道南圏に住むまちおこしの仲間に声をかけ【道南の百人衆】なる団体の結成に参加したことがある。「どうなんの道南は」という、危機感を持った行動だった。
▼発会式には、開催地の首長や、渡島支庁長も出席した。その後、各市町村に出向き、若者や首長、議員も参加しての大討論会となった。
▼函館市での開催では、青森県の若者集団も押し寄せ、当時の市長も参加して、大いに盛り上がった。そこで私が感じたのは【函館市長兄論】というものだ。
▼道南圏で函館市が一番大きな自治体だ。開港都市であり歴史と文化のまちのプライドか、はたまた、長男としてのおごりか、周辺の弟自治体の面倒を見て、リーダーシップをとるという感じには見えなかった。
▼北海道新幹線開業でも、終着駅北斗市との駅名をめぐっての対立は、長男のわがままな顔を、覗かせていたようだ。新幹線効果がすでに薄れているという現状も、そんなところに起因しているような気がする
▼函館市に吸収合併され、今は市民なので、批判は憲法上保持しうる自衛力と同様、最小限度にして、本題に戻すことにする。
▼今年は「憲法改正の年」だ。戦後民主主義が、どの程度の理解力なのかが、国民が試される年だ。国も「国民投票」に向け、様々な作戦を練っているに違いない。
▼まずは、日本青年会議所(JC)が『国民投票論議』?!なるものを、全国で行うようだ。どうやら、アベ政権と、それを支える日本会議が後ろにいる気配だ。札幌の開催は4月だという。
▼2018年度のJC基本理念は【「和」の精神性が導く愛と希望溢れる国日本の創造】だ。開演前に参加者全員が起立し、国旗に向かい「君が代」の斉唱が始まる、そんな予感もする。もしかして、自衛隊音楽隊の生演奏もステージを盛り上げるかもしれない。
▼テレビの評論家たちの中には、アベ総理は『憲法改正』に踏み込めないのではという発言も聞こえている。だが、ここまで来たなら、自からの政治生命をかけて、男アベシンゾウは特攻精神を発揮すると、私はそう感じている。
▼講師の弁護士は『アベ論法はイメージのマジック』だという。「憲法学者の多くは自衛隊は憲法違反だというが、国民は自衛隊を支持している。だから自衛隊が違憲でないようにするのが私たちの責務だ」という。
▼憲法第96条。憲法改正の発議条件である、両議院の3分の2以上の賛成はクリアーできる圏内にある。次の国民投票では、【過半数】で、戦後初の憲法改正が行われる。
▼函館市は昨年、市民が知らない間に、パトリオットが配備された。次は「国民投票」という「憲法破壊兵器」を絶対受け入れないようしなければならない。
▼市民に浸透させる役割が、安全・安心のまちづくりを基本方針とする、函館市町会連合会のあるべき姿ではないかと感じた、安保法制の勉強会だった。