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函館市とどほっけ村

法華宗の日持上人にまつわる伝説のムラ・椴法華。
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日本ハム新球場建設にみる民主主義

2018年01月16日 15時45分58秒 | えいこう語る

▼テレビで野球を、初めから最後まで観ることはない。その程度が私の野球への関心度だ。だが、北海道日本ハムファイターズから大リーグに行った大谷選手や、入団したばかりの清宮選手の活躍は、今年最大の楽しみだ。私ばかりではなく、道民多くの希望だ。

▼そのファイターズ、メイン球場である札幌ドームから離れ、新球場建設を計画している。まちおこしの核にしようと、札幌市や隣の北広島町が、広大な敷地を用意しての誘致合戦を展開している。

▼私のような外野フアンは、今後人口減が札幌市でも避けられない状態なのに、今までの札幌ドームで、開催条件をすり合わせて行った方がいいのではないかと考える。新設問題は、ドームと球団の経営感覚が噛み合わないと聞いているからだ。

▼テレビでは、お互いの市長が先頭に立ち、より良い条件を提示し、競り合いをみせている。最近は劣勢にみられる北広島市側には、大手パチンコ会社が、用地の近くに莫大な資金を投入し、カジノ構想なるものを発表し、エールを送っている。

▼そこには、それぞれの市長だけが登場し、まちの活性化は自分の責任という姿勢が目立ち、まちづくりの主役は「市民」だということを忘れている、勝手な為政者の姿が見られ、見苦しさを覚える。

▼だが、さすが【ボーイズビーアンビシャス】の街、札幌だ。候補地の一つ真駒内公園周辺の住民が、静かな環境を保全してほしいと、建設反対に立ち上がったのだ。もちろん、誘致推進派も立ち上がっている。これこそが、市民主役の真の民主主義社会の在り方だ。

▼札幌市にある道議会の老朽化問題も、新築・改修をめぐり、市民が公開討論を望んでいるのに、それを議会が拒否し進められているからだ。

▼北広島市ばかりではなく、道内各地でIR法(賭博推進法?)と呼ばれるものが、行政や経済界主導で進められているようだ。賭博によるまちづくりなど、教育環境など非常にメンタルな問題が多い。市民を参加させて、健全な社会の在り方を討論してほしいものだ。

▼思い出したが、2015年に道内の美瑛町の社会福祉協議会が町内にチラシを配った。文面は『安全保障法案』についてだ。【世界では紛争により尊い命が奪われています。今の平和と幸せを次世代につなげたい。当協会では、争いのない助け合いの社会を目指します】というものだ。

▼戦争をするようにでもなれば、社会保障費が削減され、老人や子供、非健常者などが置きざれにされるという、過去の歴史を繰り返してはならないという、社会福祉協議会の思いだったに違いない。

▼だが、これに噛みついたのが地元の自民党支部だ。「政治活動」だとして、役員の辞任を要求、4人が辞任した。道の所管課も「社協は補助金も受けている。しっかりチェックするのは当然」とし、自民党支部の意見を支持している。

▼米国の最高裁判決に、こんな言葉がある。【意見を異にする自由は大した問題ではないような事柄にだけ限定されるのではない。(言論の自由の)実質的なテストは現存秩序の心臓に触れる事柄について見解を異にする権利にある】(1943年パ―ネット判決)。2016年5月1日北海道新聞論説委員・村山健『異聞風聞』より。

▼私は、70年間戦争を放棄した国に住んでいる。だが、私たちが選んだ国会議員により、戦争をする真逆の国へ移籍しつつある。今、国民が最も補強しなければならないのはなにか。恒久平和を希求する【真理の壁】ではないだろうか。

▼大した問題ではないところにも注視しながら、政治に疑問を持ったら、発言する勇気が憲法で保証されるのが【言論の自由】というもなのだというのを、あらためて理解したいものだ。

▼『言論の自由だからといって、何でもかんでも話せばいいってもんじゃない』という考えが、我々の周囲でいまだに主力になっている。

▼そんな現実は、民主国家としては悲しい限りだ。