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函館市とどほっけ村

法華宗の日持上人にまつわる伝説のムラ・椴法華。
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アベ総理は憲法改正ができるか

2018年01月03日 14時58分09秒 | えいこう語る

▼憲法とは【国家の基本秩序】であると、憲法学の本に書いてある。それでは、なぜ基本秩序を改正しようという動きが起きてくるかと言えば、現憲法では、国家の秩序が保たれない状況になってきたので、新たな秩序を構築しなければならないという、世論が生まれてきているからだと考えられる。

▼だが、現憲法下の秩序で生きてきた国民の多くは「第9条の戦争放棄」により、国家の基本秩序は保たれていると考えている。国民主権の憲法下において、国民から憲法改正を要求したわけではない。

▼改正を煽るのは、アベ総理自身の政治信条だ。北朝鮮の軍事脅威を利用し、国防強化を掲げ、初の改正を成し遂げようとする、自分ファーストの考えだ。

▼自己防衛本能は国民のだれもが持っている。戦後眠っていたその本能をちょっぴり刺激しただけで、国民は「強い国家」を想像し始めたのだ。

▼強い国家とは何か。国家のために命をも惜しまぬ軍隊を保持し、国民の生命・財産を守る国家だ。一見当たり前の考えに見えるが、これは現憲法下の【国家の基本秩序=戦争放棄】を根底から覆す考えだ。

▼アベ一強を許すということは、アベ流の【国家の基本秩序=戦争容認】を、新たに構築させることだろう。アベ個人が憲法を改正していいわけがない。現憲法は「国民主権」だからだ。

▼ここが我が国の多くの憲法学者が、アベ総理の憲法解釈が間違いだとする、最大の要因だろう。私は主権者の一人として、そう解釈している。

▼どうやら、2018年は安倍総理の改憲の「ホップ」の年のようだ。野党分裂に乗じ、国会での改憲論議を盛んにするだろう。2019年は「ステップ」だ。「天皇陛下の退位」と「新天皇の即位」がある。

▼「天皇制」なるもを形を変え再浮上させ、新たな「国体」の創設を目論むつもりかもしれない。自民党憲法改正(案)には『天皇は日本国の【元首】であり、日本国民及び日本国統合の象徴・・・』とあるからだ。

▼2020年東京五輪が「ジャンプ」の年だ。新憲法施行で、新たな「国威発揚」を国内のみならず世界に向け、高らかに宣言するだろう。

▼【国家の基本秩序】は時代と共に、変化していかなければならないという意見は正しい。だが、現憲法が施行された時の、国民の期待はどのようなものであったか想像してみてほしい。

▼「第9条第1項には【国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては『永久に』これを放棄する】とある。

▼【『永久に』というのは人類滅亡までという意味であるから、こうしたものは改正の対象になりえない、とする説がある】。・・・堀内健志著「公法1」第三版『憲法』より。

▼そうでないという説もあるようだが、国民の叡智と倫理の総力を挙げ、永久に守ることが、我が国ばかりではなく、世界各国共通の責務のように私は考える。

▼【めでたさの欠片も感じぬアベ政治】      三等下

▼お酒とお餅の食べ過ぎで、少々胃がもたれたが、年頭の決意は『憲法の勉強』としたので、むかつく気分の中で、さらに胃が重くなったようだ。

▼「永久に禁酒する」とは、私が死ぬまで飲酒ができないということだ。ということは、「永久に」ということは、私の場合、絶対口に出してはならない言葉のようだ。

▼自民党改憲案は、9条から【永久に】という文言を削除している。ということは、アベ総理と私は、意外と似た者同士のような気がする。

▼「よく嗅げば火薬ただようおらが春」     三等下