今回のお気に入りは、佐野洋子です。
これまで佐野洋子は、絵本「100万回生きたねこ」しか読んだことがありませんでした。
妻がNHK「ヨーコさんの言葉」にハマったことをキッカケに、私も興味を持ちエッセイ「死ぬ気まんまん」を読みました。
そこに描かれた佐野洋子は、死を前にした「とんでもない本音の塊」でした。
余命2年を宣告されて「建前」を捨てたのでしょうか?
それとも元々「本音」の人だったのでしょうか?
興味がわきました。
2010年に亡くなり8年経った今も「ヨーコさんの言葉」が放送され、書籍化される佐野洋子とはどんな人物だったのでしょうか?
手っ取り早く知る方法をいろいろ検討した結果、ムックを読むことにしました。
「佐野洋子<追悼総特集>100万回だってよみがえる」です。
AMAZONの内容紹介を引用します。
=====
絵本作家でエッセイスト・佐野洋子の追悼総特集。
幻の遺稿「船の中のこと」や単行本未収録エッセイ、思い出アルバムなど。
谷川俊太郎VS広瀬弦の特別対談、角田光代、西原理恵子他執筆。
=====
巻頭カラー アルバム佐野洋子 1938‐2010
[初公開]
引き出しの中から
四角いにわ/船旅日記/6球スーパー
[特別対談]
谷川俊太郎VS広瀬弦
「人間好き、批評家。佐野洋子の魅力」
[単行本未収録コレクション]
エッセイ
私はダメな母親だった/屈強なおまわりさん/卵、産んじゃった
ショート・ショート
椿/蟻のハナ子
物語エッセイ
とても小さい唇/しーん
小学館児童出版文化賞受賞挨拶
初めての脚本 自転車ブタがやってきて......
最後の作詞 あの庭の扉をあけたとき
[追悼]
伊藤比呂美・川村康一
[エッセイ]
工藤直子・沢野ひとし・角田光代・川上弘美・山崎努・おすぎ・佐々木幹郎
[カラーページ]
束見本に書かれた『100万回生きたねこ』草稿
『ねえ とうさん』展覧会のためのリトグラフ
佐野洋子が愛したもの 骨董の器、鉄製のフライパン、バー・ラジオのペン
[フォトページ]
仕事場/手帳から
[人と作品]
西原理恵子・三木卓
[考察]
関川夏央・今江祥智
[単行本未収録対談]
佐野洋子×筑紫哲也
×岸田今日子
×山田詠美
×鶴見俊輔×森毅
初期アンソロジー/主要ブックガイド など。
=====
結論から申し上げると、佐野洋子は日本人離れした大きな人物でした。
大胆に本音を語るまっすぐな人でした。
それでいて優しい人でした。
だから多くの人に好かれたのです。
本音を明かせずに思い悩む人々は、ヨーコさんの言葉によって、複雑に絡んだ思考から一瞬で解放されることでしょう。
なんだ、そんなシンプルな考え方があったのか!と。
本書に登場する西原理恵子もその一人でした。
次の男に乗り換えるときに一時的に重なることを悩む西原に対して、
「それはノリシロといって、数に数えないのよ」と、まさに一刀両断!
感動のあまり「佐野先輩!」と飛びつきそうな声をあげる西原。
きっと「ヨーコの言葉」にはこんな言葉があふれているのでしょう。
また200万円の豪華客船の旅を1/3で飛び出しパリで遊んで帰ってきた佐野に対し「もったいない」と声をかけたら「あんたって小さな男ね」とこれまた一刀両断。
お見事、実に恰好良い。
並みの男じゃ太刀打ちできないことは明白です。
他にも「いろいろ悩んで締め切りに間に合わない」という作家の一言に対し「大作家でもあるまいし」と言い放ちます。
「あなたはどうなんですか?」と返されると「悩んで遅れる事なんてないわよ」とこれまた一刀両断。
間髪入れず当時夫だった谷川俊太郎まで「悩んで遅れる事なんてない」。
こりゃたまらん。
最後にひとつだけ印象的なエピソードを。
「どうして絵本を書いたのか」という問いに対し「自分の能力をお金に換える方法が絵本しかなかったから」とこれまたストレートな答えを返しています。
建前を一言も語らない潔さに敬服しました。
佐野洋子は余命宣告など関係なく、そのはるか前から本音で生きてきた人だったのです。
そんなヨーコの言葉だからこそ、世のしがらみに疲れたときに絶妙な特効薬として効果を発揮するのでしょう。
次は妻の「ヨーコの言葉」を借りて読もうと思います。
これまで佐野洋子は、絵本「100万回生きたねこ」しか読んだことがありませんでした。
妻がNHK「ヨーコさんの言葉」にハマったことをキッカケに、私も興味を持ちエッセイ「死ぬ気まんまん」を読みました。
そこに描かれた佐野洋子は、死を前にした「とんでもない本音の塊」でした。
余命2年を宣告されて「建前」を捨てたのでしょうか?
それとも元々「本音」の人だったのでしょうか?
興味がわきました。
2010年に亡くなり8年経った今も「ヨーコさんの言葉」が放送され、書籍化される佐野洋子とはどんな人物だったのでしょうか?
手っ取り早く知る方法をいろいろ検討した結果、ムックを読むことにしました。
「佐野洋子<追悼総特集>100万回だってよみがえる」です。
AMAZONの内容紹介を引用します。
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絵本作家でエッセイスト・佐野洋子の追悼総特集。
幻の遺稿「船の中のこと」や単行本未収録エッセイ、思い出アルバムなど。
谷川俊太郎VS広瀬弦の特別対談、角田光代、西原理恵子他執筆。
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巻頭カラー アルバム佐野洋子 1938‐2010
[初公開]
引き出しの中から
四角いにわ/船旅日記/6球スーパー
[特別対談]
谷川俊太郎VS広瀬弦
「人間好き、批評家。佐野洋子の魅力」
[単行本未収録コレクション]
エッセイ
私はダメな母親だった/屈強なおまわりさん/卵、産んじゃった
ショート・ショート
椿/蟻のハナ子
物語エッセイ
とても小さい唇/しーん
小学館児童出版文化賞受賞挨拶
初めての脚本 自転車ブタがやってきて......
最後の作詞 あの庭の扉をあけたとき
[追悼]
伊藤比呂美・川村康一
[エッセイ]
工藤直子・沢野ひとし・角田光代・川上弘美・山崎努・おすぎ・佐々木幹郎
[カラーページ]
束見本に書かれた『100万回生きたねこ』草稿
『ねえ とうさん』展覧会のためのリトグラフ
佐野洋子が愛したもの 骨董の器、鉄製のフライパン、バー・ラジオのペン
[フォトページ]
仕事場/手帳から
[人と作品]
西原理恵子・三木卓
[考察]
関川夏央・今江祥智
[単行本未収録対談]
佐野洋子×筑紫哲也
×岸田今日子
×山田詠美
×鶴見俊輔×森毅
初期アンソロジー/主要ブックガイド など。
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結論から申し上げると、佐野洋子は日本人離れした大きな人物でした。
大胆に本音を語るまっすぐな人でした。
それでいて優しい人でした。
だから多くの人に好かれたのです。
本音を明かせずに思い悩む人々は、ヨーコさんの言葉によって、複雑に絡んだ思考から一瞬で解放されることでしょう。
なんだ、そんなシンプルな考え方があったのか!と。
本書に登場する西原理恵子もその一人でした。
次の男に乗り換えるときに一時的に重なることを悩む西原に対して、
「それはノリシロといって、数に数えないのよ」と、まさに一刀両断!
感動のあまり「佐野先輩!」と飛びつきそうな声をあげる西原。
きっと「ヨーコの言葉」にはこんな言葉があふれているのでしょう。
また200万円の豪華客船の旅を1/3で飛び出しパリで遊んで帰ってきた佐野に対し「もったいない」と声をかけたら「あんたって小さな男ね」とこれまた一刀両断。
お見事、実に恰好良い。
並みの男じゃ太刀打ちできないことは明白です。
他にも「いろいろ悩んで締め切りに間に合わない」という作家の一言に対し「大作家でもあるまいし」と言い放ちます。
「あなたはどうなんですか?」と返されると「悩んで遅れる事なんてないわよ」とこれまた一刀両断。
間髪入れず当時夫だった谷川俊太郎まで「悩んで遅れる事なんてない」。
こりゃたまらん。
最後にひとつだけ印象的なエピソードを。
「どうして絵本を書いたのか」という問いに対し「自分の能力をお金に換える方法が絵本しかなかったから」とこれまたストレートな答えを返しています。
建前を一言も語らない潔さに敬服しました。
佐野洋子は余命宣告など関係なく、そのはるか前から本音で生きてきた人だったのです。
そんなヨーコの言葉だからこそ、世のしがらみに疲れたときに絶妙な特効薬として効果を発揮するのでしょう。
次は妻の「ヨーコの言葉」を借りて読もうと思います。
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