鬼平や竹鶴~私のお気に入り~

60代前半のオヤジがお気に入りを書いています。

お気に入りその1245~ザ・パーフェクト

2016-09-02 12:11:07 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回のお気に入りは、「ザ・パーフェクト」です。

「ザ・パーフェクト」を読みました。
副題は「日本初の恐竜全身骨格発掘記: ハドロサウルス発見から進化の謎まで」、著者はサイエンスライターの土屋健。

AMAZONの内容紹介を引用します。
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「全身がある!」
そして日本の恐竜研究の可能性が大きく広がった?

「全身がある」を合い言葉に進められた北海道・穂別の発掘プロジェクト。
この化石発見が、実は白亜紀末期の恐竜進化の謎解明につながっていた。
日本古生物史上最高と呼ばれる、状態のいい全身骨格(ザ・パーフェクト)発見の全貌を、関係者の証言でひも解くサインエス・ノンフィクション。

実際に今もこのプロジェクトを指揮している北海道大学総合博物館、小林快次准教授を筆頭に、プロジェクトで活躍した穂別博物館の研究者2名含め、コアな関係者3名が監修。
日本の恐竜研究界を賑わしたビッグニュースを理解するに十二分な情報がつまった決定版。
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発行直後に購入していましたが、順番待ちのためこれまで読まずにいました。

先日、遠出のついでに穂別博物館に行き、たくさんの化石を見学してきました。
モササウルスの展示室で見学していると、化石発掘体験のグループが入ってきました。
良い機会なので学芸員の説明を一緒に聴きました。

本書の主役であるハドロサウルス化石の発見から今まで、そして今後の計画について聴くことができました。
その後彼らはその発掘現場を見学し、直ぐ近くで発掘体験をするとのこと。
なんと羨ましい!

たまたま気が向いて久しぶりに訪れたのですが、偶然とはいえ詳しい話を聴けて良かったです。
当然ながら帰宅後「ザ・パーフェクト」を読み始めた、という次第です。
専門用語がたくさん出てくる割にはとても読みやすくて、あっという間に読み終えました。

本書には、化石の入った母岩はすべて運びだし、あとはクリーニングを待つばかり、と書かれていました。
(先日の学芸員は、もう少し掘るべき母岩がある、と言っていましたが・・・)
今回の恐竜は新種か、それとも中国とカナダをつなぐ同一種か?
今後研究が進み、どんな発表があるのか、とても楽しみにしています。

それにしてもクビナガリュウやモササウルスが恐竜ではない!なんて、あなたは知ってました?
理科系オヤジを自認する私は、恥ずかしながら知りませんでした。

クビナガリュウとモササウルスは体の側面に脚が付いているのでトカゲの仲間。
恐竜は体の下に脚が付いています。
ちなみに恐竜の生き残りである鳥は体の下に脚があります。

最後に、本書に登場したむかわ町長のエピソードが面白かったのでご紹介します。
恐竜とは別の用事で省庁を訪問し要件が終わったときに「恐竜の話を聴かせて」と声を掛けられることが多いそうです。
大人にも恐竜好きが多いことを物語る微笑ましいエピソードです。
ほっとしました。

コメント
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