元・副会長のCinema Days

映画の感想文を中心に、好き勝手なことを語っていきます。

「ユニバーサル・ソルジャー」

2017-02-24 06:21:18 | 映画の感想(や行)

 (原題:UNIVERSAL SOLDIER )92年作品。ローランド・エメリッヒ監督の初期の映画だが、後年の大味ディザスター・ムービーとは違って予算があまり掛かっていない分、何とそれなりにまとまった出来にはなっている。・・・・というか、本来彼はこの程度の規模の作品を任せられるのが丁度良いと思うのだ。分不相応なスペクタクル巨編なんかを手掛けるから、ボロが出てくる。

 フーバーダムで起こったテロリストによる人質事件をアッという間に解決したのは、ペリー大佐率いる謎の特殊部隊だった。テレビリポーターのヴェロニカは、彼らの正体を探るためにペリー大佐を追う。ネヴァダ沙漠の中に停まる巨大トレーラーが彼らの基地であることを突き止めた彼女だが、兵士たちの正体が、死体を蘇らせて感情や記憶を消した改造人間であることを知ることになる。その中のリュックとスコットに、突然ヴェトナム戦争での記憶がフラッシュバックする。正気を取り戻したリュックはヴェロニカと共に基地から逃亡するが、ペリー大佐とスコット達は彼らを追跡する。

 ヴェトナム戦争で死んだ兵士2人が蘇生手術により戦闘マシーンとして生まれ変わるという筋書きは、大して新味は無い。しかしながら、この2人が、かつての戦場で敵対して同士討ちしたとの設定は悪くない。蘇った後も記憶が残り、生前のキャラクターそのままに大々的なバトルを展開する。

 エメリッヒの演出はとりたてて上手いというわけではないが、最後まで退屈させない程度の求心力は発揮している。ストーリーもほぼ“一本道の展開”なので、突っ込みどころも少ない。

 主演はジャン=クロード・ヴァン・ダムとドルフ・ラングレンで、もちろん前者が善玉役だ。思えばヴァン・ダムはこの頃アイドル的な人気があり、日本ではチョコレートのCMに出ていたほどだった(笑)。片やラングレンは「ロッキー4 炎の友情」(85年)からの流れで悪役一筋。でも、2人とも仕事が今でもコンスタントに入ってくるのは良いことだと思う。マッチョ系の役者では成功した部類だろう。ヴェロニカに扮するアリー・ウォーカーもけっこう魅力的。なお、続編が作られているが、私は未見である。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「マグニフィセント・セブン」 | トップ | 最近購入したCD(その34)。 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

映画の感想(や行)」カテゴリの最新記事