元・副会長のCinema Days

映画の感想文を中心に、好き勝手なことを語っていきます。

インシュレーターを試してみる。

2008-09-06 06:56:25 | プア・オーディオへの招待

 オーディオ用のインシュレーターを導入してみた。インシュレーターというのは、スピーカーやプレーヤーなどから生じる振動をキャンセルさせるためのアクセサリーである。この振動というやつはオーディオシステムにとっては有害で、何も対策を講じないと音が濁るのだ。インシュレーターは通常は各機器の下に敷いて使い、振動から守る。材質や大きさは千差万別で、価格もピンキリだ。

 実は私はこれまでインシュレーターというものを使ったことがなかったのだ。スピーカー置き台のガタつきを取るためのコイン状のスペーサーならば何回も試したことがある。それも広義のインシュレーターと言えなくもないが、ちゃんとした形状のものは買ったことがない。理由は、効果に疑問を持っていたからだ。

 そもそもオーディオ機器、特にスピーカーの設置に関してはシッカリとした台を用意することこそが大事で、それが万全ならば振動対策のほとんどは達成されたも同然だ。あとは細かなガタつきを潰すスペーサーがあればいい。初心者にありがちだが、スピーカーをヤワな棚や机の上に置き、申し訳程度にインシュレーターのみを使用している向きが目立つ。これはディーラーに振動を抑えるためのツールがインシュレーターしか置いていないことも大きいだろう。本当はスピーカースタンドやオーディオボードなどを前面に出して売るべきだが、ああいう大がかりな物は一般消費者には敬遠されるようで、コンパクトな割に音質向上効果もありそうなインシュレーターが幅を利かせるのも仕方がないのかもしれない。

 さて、どうして今回インシュレーターを買う気になったかというと、某ディーラーの片隅に中古品が転がっていたからだ。オーディオアクセサリーなんか必ずしも新品を購入する必要はないと思っているし、価格も新品の半額だというのだから、ほんの出来心&興味本位でインシュレーターが入った袋を片手に帰宅してしまったのである(笑)。

 導入したのは山本音響工芸の木製インシュレーターQB-4である。一辺が4cmちょっとの立方体が8個入り。黒檀ということもあるが、かなり硬い。さっそくスピーカーの下に敷いてみた。おそらく低音が締まるだろうと予想していたものの、実際出てきた音は低域がタイトに成りすぎて完全に腰高な展開になってしまった。これは失敗だったかもしれない。

 しかし、音自体が前へ出てくるようには感じられる。これはインシュレーターのせいというよりも、QB-4を使ったことによりスピーカーの位置が高くなったためだろう。よく“スピーカーは高域ユニットが耳の高さになるように設置するのが定石”と言われるが、実際には難しい。今までは(スタンドを併用しているとはいっても)耳の位置からは随分と低いところにスピーカーはあったのだ。スピーカーが床に近いと低音が目立ち、システムによっては聴きやすいけどリアルな再生という面では問題がある。スピーカーのポジションがほんの4cmほど上昇しただけでこれだけの変化が生じるとは、まったくもってオーディオというのは奥が深い。

 今度はQB-4をスピーカースタンドの下に敷いてみたらどうだろうかと思案中だ(笑)。なお、このインシュレーターは年輪方向に置くのと板目に置くのとでは音が違ってくるらしい。そのうち、それも確かめてみよう(^^;)。

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