文庫本の帯に“第一回『このミステリーがすごい!』大賞金賞受賞作品。映画化決定!”というフレーズが踊っていたので思わず購入してしまった私は天下の大馬鹿者である(爆笑)。
何でも篠田節子の「ハルモニア」(私は未読)のパクリだという話だが、それは別にしてもこの本はヒドい。将来を嘱望された主人公のピアニストが“有り得ない発砲事件”で手に障害を負い、身元を引き受けた知的障害をもつ少女(実はピアノの名手?)の内面に“有り得ない落雷事故”によって意識不明になったヒロインの看護婦の魂が乗り移り、しかも彼女は“子供が産まれないから”という時代錯誤的な理由で親族から離縁させられたという“有り得ない過去”を持ち・・・・etc.今時テレビの昼メロでも恥ずかしくてやらないような超御都合主義なネタが延々と続く。
当然、ストーリーも工夫も何もない腑抜けた田舎芝居そのものだ。しかも人物造型が滅茶苦茶でまったく魅力無し。優柔不断なだけの主人公もさることながら、自分の生い立ちや心情などを“しゃべり出したら止まらない”とばかりに蕩々と披露してくれるヒロインには気色悪ささえ覚えてしまう。
だいたい、これのどこが“このミステリーがすごい!”なんだよ。ミステリー的興趣なんて皆無ではないか(苦笑)。
なお、映画は観ていない。いくら監督が「チルソクの夏」などの佐々部清といっても、原作がこれでは良い映画に仕上げることは困難を極めるからだ(事実、映画も評判は芳しくないようだ)。
何でも篠田節子の「ハルモニア」(私は未読)のパクリだという話だが、それは別にしてもこの本はヒドい。将来を嘱望された主人公のピアニストが“有り得ない発砲事件”で手に障害を負い、身元を引き受けた知的障害をもつ少女(実はピアノの名手?)の内面に“有り得ない落雷事故”によって意識不明になったヒロインの看護婦の魂が乗り移り、しかも彼女は“子供が産まれないから”という時代錯誤的な理由で親族から離縁させられたという“有り得ない過去”を持ち・・・・etc.今時テレビの昼メロでも恥ずかしくてやらないような超御都合主義なネタが延々と続く。
当然、ストーリーも工夫も何もない腑抜けた田舎芝居そのものだ。しかも人物造型が滅茶苦茶でまったく魅力無し。優柔不断なだけの主人公もさることながら、自分の生い立ちや心情などを“しゃべり出したら止まらない”とばかりに蕩々と披露してくれるヒロインには気色悪ささえ覚えてしまう。
だいたい、これのどこが“このミステリーがすごい!”なんだよ。ミステリー的興趣なんて皆無ではないか(苦笑)。

なお、映画は観ていない。いくら監督が「チルソクの夏」などの佐々部清といっても、原作がこれでは良い映画に仕上げることは困難を極めるからだ(事実、映画も評判は芳しくないようだ)。
