元・副会長のCinema Days

映画の感想文を中心に、好き勝手なことを語っていきます。

「おいしい生活」

2011-06-16 06:32:13 | 映画の感想(あ行)
 (原題:Small Time Crooks )2000年作品。スピルバーグが参画するドリームワークスとウディ・アレンが提携したという珍しい映画だ。ニューヨークを舞台に、アレン扮する冴えない元ギャングが銀行強盗を計画するが、妻がカムフラージュのため銀行の近くに開いたクッキー屋が予想外に大繁盛してしまい、強盗をはたらく必然性が薄らいで立場をなくしてしまうというお笑い編だ。

 ウディ・アレンが久々にコメディアンとしての本領を発揮した一作で、特に終盤でのドタバタ演技には「スリーパー」や「バナナ」等の初期の快作を彷彿とさせる。アレンとトレーシー・ウルマン扮する小市民夫婦の掛け合いも面白く、しかも互いにキツいこと言ってるわりには信頼し合っているという雰囲気を表現しているのがいい。脇のキャラクターもなかなか立っている。

 ただし、インテリのアレンが俗物そのもののキャラクターを演じていること自体、少々嫌味を感じるところもないではないが(笑)。お約束のラストも含めてノンビリと楽しめる。なお、ヒュー・グラントは今回もウサン臭いキザ男を好演している(爆)。
コメント
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